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コーヒー使い豆田のこだわりが世界を救うまで  作者: TKカフェ
第2章 タヌキおやじからの依頼
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睡眠の『こだわリスト』

 自身の能力によって、直立したまま深い眠りについたボスは、寝息を立て始めた。


 豆田が眉をひそめた瞬間、その視界からボスは消えた。


(消えた?! いや、下か!)


 ボスは身体を床に落とし、回し蹴りを放ってきた。豆田は完全に不意をつかれ下腿に攻撃を受けてしまう。


(くそ! 予備動作がないぞ!)


 ボスは、低い姿勢から、豆田の喉元を狙った蹴りをくりだす。


(何だ?! この攻撃は?! 酔拳? いや、睡拳か?!)


 豆田は不規則に繰り出される攻撃に困惑しながら、コーヒーシールドを展開し、防戦に徹する。


(くそ! シールドのお陰で、大したダメージではないが、動きが読めない! コーヒー銃を放てば、下手すると殺してしまうぞ。情報を手に入れてる為にも殺す訳にはいかない!)


 豆田はボスの攻撃をシールドで捌きつつ、打開策を考える。


(こうも出鱈目な動きでは……。どこかに法則はないのか?)


 ボスの嵐のような攻撃によって、コーヒーシールドにヒビが入り出す。


(くそ。さっきの風で、コーヒーが冷めかけているのか? 時間がない……。どこか)


 豆田は観察眼が活路を必死に探す。


(ん? 胸郭の動きだけが……。そうか! しかし、どうやって……)


 豆田は周囲を観察する。デスクしかない部屋にクロス達が転がり眠っている。


(全員寝ているだけで、命に別状はない。睡眠の『こだわりエネルギー』は、ボスの体内。部屋に充満していないなら……)


「コーヒー鍼!」


 コーヒーシールドから、小さなカケラが分離し、球体になる。その球体は、高速に回転し、真っ黒な鍼になった。


「起きろ! クロス! 水溝穴(すいこうけつ)


 出来上がった漆黒の鍼を豆田はクナイのように投げた。仰向けで寝転がるクロスの鼻と上唇の間に刺さる。


「鼻、痛っ!! ん? ここは? うわっ! 身体中、痛っ!!」


 クロスは、コーヒー鍼の刺激で目を覚ました。辺りをキョロキョロし、状況を把握しようとしているようだ。すぐに豆田とボスの戦闘に気付き、豆田に視線を送る。


「クロス! すぐにシュガーを起こしてくれ!」

「まめっち! 分かった!」


 クロスは痛む身体にムチを打ち、シュガーの元まで駆け寄る。


「シュガーちゃん! 起きて!」


 クロスは、大きくうつ伏せになって寝ているシュガーの身体を揺するが、目覚める気配がない。


「ダメだ! まめっち! 起きない!」

「クロス! 座らせて、顔をこっちに向けてくれ!」

「分かった! シュガーちゃん座らせるね」


 クロスは寝ているシュガーに向かって律儀に声をかける。シュガーの上半身を起こし、豆田の方に向けた。


 豆田は、横目で状況を把握しながら、ボスの打撃をシールドで受け続ける。コーヒーシールドは、少しづつ欠けていく。


「よし! コーヒー鍼! 水溝穴(すいこうけつ)

 豆田は、瞬時に漆黒の鍼を作り出し、クナイようにシュガー目掛けて投げる。シュガーの 水溝穴(すいこうけつ)に命中する。


「痛っっったいー!!!」


 シュガーは鼻を押さえ、バタバタ動く。


「シュガー! 目覚めたか!」

「豆田まめお! 痛い! なに?! どうなって? あ! 私、寝てたの?!」

「シュガー!! すぐにハンナから貰った石鹸で泡をつくってくれ! それをクロスの空のBOXに!」

「まめっち! 何に使うの?」

「とりあえず急いでやってくれ! コーヒーが冷める!」

「分かった!」


 シュガーはショルダーバッグから石鹸と水の入った瓶を取り出し、泡立てる。割れにくいシャボン玉が沢山出来た。

 クロスは、それをすぐにBOX3に入れた。


「まめっち。言った通りにやったよ!」

「よし! 次は、ボスの顔の前で、それを開いてくれ! タイミングは指示する。チャンスは一度だ!」

「まめっち! 了解!」


 クロスは交戦中の豆田の近くまで駆け寄り、ボスをBOXの射程距離内に入れた。


「クロス! タイミングを合わせるぞ!」

「OK!」

「5.4.3.2.1」

「BOX3! オープン!」


 クロスは、ボスの目の前でBOX3を開いた。


「いけ!!」


 BOX から大量のシャボン玉が現れ、ボスの顔にへばり付き膜を貼る。ボスの顔は見る見るうちに青くなり、首を掻きむしり、のたうち回る。


「まめっち。コレは、どうなったの?」

「簡潔に言うと、吸気のタイミングに合わせて、膜を張った。簡単には破れない膜だ。まもなく窒息する」

「え!」

「失神したらスグに膜を破く。スグに拘束しよう」

 

 バタバタしていたボスは、急に動きを止め、失神した。


「よし! クロスすぐに拘束してくれ! コーヒーソード」


 クロスは懐から手錠を取り出し、ボスにはめた。豆田はコーヒーソードを作り出すと、シャボン玉の膜を破る。そして、拳を握るとボスの胸骨を強打した。その打撃によって呼吸が再開した。


 一命は取りとめたようだ。しかし、ピクリとも動かない。

 

「クロス! やっと、終わったな」

「だね。体中ボロボロだよ」


 クロスは苦笑い。


「豆田まめお。クロスさん。無事で良かった」

「シュガー。お陰で助かった。ありがとう」


 シュガーは安堵から、ぼたぼたと涙をこぼした。


 長い戦いは豆田達の勝利で終わった。

ご覧いただきありがとうございます!


「面白い!」「続き読みたい!」など思った方は、ぜひブックマーク、下の評価を5つ星よろしくお願いします!

していただいたら作者のモチベーションも上がりますので、更新頻度あがります!


どうぞよろしくお願いいたします!


――――――――

人物紹介


・『豆田まめお』 

主人公。探偵。コーヒーの『こだわリスト』

コーヒーから『こだわりエネルギー』を抜き出し、自在に操る能力者。

コーヒー銃。コーヒーソード。コーヒー鍼。などを使う。中折れ帽子にシャツ姿。わがままで癖が強い。


・『シュガー』

ヒロイン。ココア色のロングヘアー。

世界を救うために、アルテミス国軍から脱走する。

『純人』。豆田まめおのアシスタント。純粋。


・『クロス』   

豆田の幼馴染。刑事。

箱の『こだわリスト』。金髪ショートボブの好青年。

天然ボケ。


・『ポロッポ』

ハト。王様に使える伝書鳩。

鳴き声の『こだわリスト』で、人の言葉も話せる。


用語説明


・『こだわリスト』

こだわることで不思議な能力を手に入れた人々。

戦闘に特化したタイプや、道具に不思議な能力を付ける職人タイプがいる。


・『純人』

純粋な心で物事をみる人々。

職人タイプの『こだわリスト』が作る道具を何でも扱える。


・『異界の者』

違う世界から現れたと言われる人々。

『こだわリスト』と『純人』にしかその姿は見えない。

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