コーヒー使い豆田のこだわりが世界を救うまで

『こだわリスト』それは、何かに『こだわる』ことで特殊な能力を手に入れた人々のことを言う。

３つの月が輝く世界の一国。グロアニア王国で、探偵業を営むワガママな男『豆田まめお』もその1人だ。

中折れ帽子が良く似合う彼は、コーヒーをこの上なく愛するコーヒーの『こだわリスト』であった。

ある日、彼の目の前にアルテミス国軍から脱走したシュガーと言う少女が現れる。追手から逃げるシュガーは、たまたま居合わせた豆田に助けを求めた。

常日頃からアシスタントを欲していた豆田は、これを好機と捉える。

「アシスタントとして、しばらく働いてくれるなら、奴を何とかするが……」

アシスタントになることを依頼料として提示されたシュガーは、首を縦に振った。

思わず口角を上げた豆田は、シュガーの追手に向かって、人差し指を向け、そして叫ぶ。

「コーヒー銃！！」

その瞬間。コーヒーカップから液体がフワリと浮かび上がり、瞬く間に拳銃と弾丸に形状を変えた。

シュガーは、目の前に繰り広げられる不思議な光景に息を呑む。

ーーー 物語は、この2人の出会いをきっかけに動き出す。


＊注意＊
作中、戦闘シーンなどで、多少過激な描写があります。苦手な方はご注意下さい。