第5話 スキルには名前が必要条件らしいです
「さて、マジックハサミについて説明しますね。」
(なんだか、もう嫌な予感が、、)
「マジックハサミとは、あなたの自慢のハサミを自由に変化させることができます。」
(知ってた。)
うん、地味以外言葉が当てはまらないね。
強くなさそうだし、”自由に変化“って使わなさそう。
「大きくしたり、小さくしたり。掴んだり、切りきざんだりできるのです。」
(だろうね)
そうだろうなーと思いました。
これこそいらないな。
「まぁ、使い方が分かれば強いですね。」
使い方か〜思いつかないから封印かな。
人驚かすとか?カニの時点で驚かれるか。
(で、残りのスキルについては?)
「言い忘れていましたが、常時スキルとして“異世界言語マスター”と“脳内機械”が備わっています。」
(今言うの?ねぇ今?)
絶対順番違うでしょ。しかも役立ちそうだし。
(まぁそれの説明が先でもいいけど)
「では、ごほん 異世界言語マスターとは、読み・書き・聞き・話すが完璧になります。
しかも小声だろうと聞こえるし、小さい字も読めるようになります。」
(サイコーでしょ、100%今までのスキルよりもいいよ)
もしかして、シルと話せたのはテイマーだからではなくこれのお陰だったのか。
しかもテストカンニングし放題じゃん。その前に寝るけど、、。
「今度は脳内機械についてです。
では、ごっほん」
(なにそれ毎回するの?)
「、、。脳内機械とは分からないことを教えてくれます。
地図だったり、人の性格・スキルや言葉の真偽まであらゆることを、、、。」
(ちょっと待って、私の頭の中に機械があるの?)
「うーん、少し違います。地球でいうAIのようなものですが、
うめ込まれているわけではないので安心してください。」
(よかった〜。でも、なんで今まで存在に気づかなかったんだろう?)
「名前をつけていないからです。」
(え、も一回言って)
「名前をつけていないからです。」
(えと〜聞き間違いかな)
「名前をつけていないからです。」
(本気ですか?)
「はい、名前をつけていないk」
(もういいって!)
確かに名前をつけていないけど、これ気づく人いるの?