第37話 さよならフーいつか会える日まで元気で…
「俺に任せて。これぐらいな簡単にできるはず。」
「フー?」
「魔王様から頂いたこの命、ちゃんと使ってやるよ。」
「ねぇ、さっきからどうしたの?」
「実は、俺存在していないんだ。
魔王様がスライムに俺の魂を入れてくださってさ、
ただただ人間のふりをしている人形なんだよ。
だから、、、」
フーが鐘に触れた。その瞬間、まばゆい光が広がった。
「フーーーー!!!待って。」
「サラ、名前をつけてくれてありがとう。」
「なんで、なんでよ。」
光が弱くなり、鐘は粉々になっていた。
「、、、、フー。」
「呼んだ?」
「へ?」
「サラ、これはただの魔法だよ。」
「呪いをふっとばすなんてあんた凄すぎ。」
「サラさん?急に叫んだりしてどうしたんですか?」
「うん?死んで、、ない。」
「なんで死なないといけないんだよ。
これからが楽しい人生なのに。」
「ん〜!!紛らわしい事しないで!!」
「あれ?怒ってる?」
「怒ってないし、泣いてなんかない。」
「サラ、誰もサラのこと泣いてるなんて言ってない。
ちなみに、私はこいつが鐘に触れて魔法使う瞬間に気づいた。」
「シイナも笑わないでよ。」
「サラさん落ち着いて下さい。」
「も〜。心配しなかったら良かった。」
みんなが声をあげて笑い合った。
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「、、、とりあえずルイを探したいけど疲れたし休みたい。」
「まぁ、もう夜が近いのでいいと思います。」
「いや〜でも、サラが俺の事を心配してくれてめっちゃ嬉しかった。」
「またその話する〜!!ていうか、フーはいつまでルイの姿しているの?」
「あー。たしかに。そうだね。うん。」
「なんでそんな歯切れ悪いの?」
「よくわからないんだ。」
「なら…」
「これでいいのか。」
「うん。フーにピッタリだよ。」
うすい紫の目。顔はサラと似ている。
シルより派手でルイよりかはおとなしめな髪。
バナナのカラーの髪の色。(うすい黄色とうすい緑色)
身長はサラより高い、シイナと同じくらい。
「サラはなんでこの姿を?」
「うーん、なんとなくかな。」
(本当は、お父さんに似せたけど。
もしお父さんが転生していたらこんな姿だろうな、、。
お父さんに会いたいな。)
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「今日は記憶がある。よし、寝よう。」
サラはベッドを使って夢にダイブした。
……、。
「サラさん私です。神様です。起きてください。」
「いや、本当に寝させ下さい。
お願いします。明日にしてください。」
「せっかく仕事が一段落ついたからきたのに。」
「、、、なんのようですか?」
「うーんとね。暇だったから。」
「うん。さよなら。」
「いや、嘘だよ。冗談冗談。
そろそろ知りたくなったんじゃないかな〜って。」