第25話 黒い感情
※残酷なシーン及び暴言が書かれています。ご注意してください。
(回想)
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シイナ!!あなたは天才なの?
魔法が使えただけで、天才だなんて。
自信を持ちなさい。あなたきっと、、、。
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お母さん。これで元気になる?
なるさ。シイナが笑ってくれてたら。
分かった。お薬買ってくる!!
いいの?やっぱり優しいね。
お母さんは寝てて。なら、行ってきます!
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お母さん、また散らかってるよ。
ごめん、ごめん。物の位置を覚えれなくて。
しっかりしてよね。
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ごめんねお母さん。私家を出たい。
え、どうして?
お母さんのためにお金を稼ぎたい。
私はいいのよ。気にしないで。
でも、病気治ってないのよね。
笑ってたら元気になるさ。
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あら、これは置き手紙?
[お母さんへ
突然かもしれません。ごめんなさい。
やっぱり私はお母さんの病気を直したい。
冒険者になって、お金を貯めて、きっと治すから。
寂しいよ。でもね、お母さんの言った“笑えば元気になる。”
これを信じて頑張るよ。
だからお母さんも薬売り頑張ってね。
あとこの私のペンダントを持ってて。
寂しかったらそれを見て、笑ってね。
あなたの娘、シイナより。]
シイナ、、。
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「ごめんなさい、お母さん。ごめん、なさい。」
シイナ、、、?
「薬屋で働いていたの。私の、、、、お母さん。」
え、それじゃ、、。また、私のせいで?
シイナのお母さんが。薬屋のおばあちゃんが。
「いや〜、イい眺め。親が娘の目の前で。あハは〜。」
許せない。私も、あいつも。
、、、、もう、壊れてみようかな。
もう、無理だ。
[精神が不安定です。直ちに正常に戻して下さい。]
アイ、こんな状況なのにそれを言うの?
もう、どうだっていいよ!!
[サラさん、、、精神が壊れました。無心状態に移行します。]
「サラ?どうしたの、その目。、、、サラまで置いて行かないでよ。」
(スキル:俊敏、スキル:筋肉増量)
{マモノゴトキガ}
足の筋肉を鍛え、俊敏と合わせ高く飛ぶ。
そして、カニのハサミを突き刺した。
黒い液体が漏れてきている。
まだ、足りない。
{ホカノヤツラモ}
その日は町中黒い液体で埋め尽くされた。
魔物を全て倒してまわり、
山積みの死体の上で私は倒れていた。
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「、、、、起きたか?」
(うん、、)
「昨日の事、覚えているか?」
(私が、、シイナの、お母さんを、、、、)
「そこまでしか覚えていないのか。」
(昨日、ルイはどこにいたの?)
「噴水の広場だ。あそこに魔物が集まってたからな。」
(そっか、、、、)
「昨日の騒動のせいで、死者がでた。それは薬屋の婆さんだけだった。」
(え?)
「怪我人は数えられないほど、出たのに死者は1名。」
、、、、、、。魔王はどんな目的で?
「今は辛いかもしれないが、復活しろよな。
まだ、安静にしとけよ。おやすみ。」