浪漫を感じたい
その出会いは本当に突然だった。
中学二年生の夏のことだ、キャンプの帰りにでかいコンクリートの塊の施設によったんだ。そのコンクリートでできたでかい壁にはいくつもの大きな穴が空いている。橋の上からよく観察できた。コンクリートの塊とは反対方向を見ると海が広がっていた。よく見なくてもわかるコンクリートの塊から海まで、でかいコの字型の水路が通っていた。
そこから私は、「浪漫」を感じた
このコンクリートの塊は福地ダムの事なんだけど福地ダムの表面は石を積み上げてできているんだ。じゃなんの事かと言うと福地ダムの上流洪水吐の事でもう一つの放流口というわけだ。県道70号線を行くとあるよ。ダムへの浪漫の感じたキッカケはダム本体じゃなくて洪水吐だったというね。どんな浪漫の感じ方でもいいじゃない!
第一章 Ⅰ
〜近場のダムは何処だろうか?〜
「ダムってすげぇー!あんなでかい壁を山の間に造るんか!そこに大量の水を貯めておくとか浪漫だわ!」
と、思う私。無理もない昔からドライブ好きの私はよく母親にドライブに連れて行ったのだ。それにたまたまダムに寄ったこともある。そこからダムに対してある程度の思い入れができたのだろう。ドライブもできて、浪漫を感じられる巨大建築物を見に行ける。一石二鳥とはまさにこの事。
しかし、ダムに関しての知識と言うのが雀の涙程しかない私がダムを巡ろうと思っても
「ダムって何処だ!?」
となるわけだ。
「近場!そうだ!近場を探そう!」
よくできました◎
沖縄県でも中部地方に住んでいるので中部地方のダムを探すことにした。
そんな時に頼りになるのがgoogle mapだ。適当に沖縄本島の地図を開いて、スワイプするだけで、一部が一直線に切れた不自然な湖を見つけることができる。
「なんだここは?湖だよな?一部が直線に切れていらっしゃる」
よく見つけました◎
ダムは基本的に壁、を作るので一直線になるのだ。
(まぁ特殊な形状をしたダムはいくらでもあるのだが…)
そうして沖縄本島中部を探して見つかったのは「倉敷ダム」だ。
恐らく沖縄県民ならかなりの人が知っている有名なダムだと私は思う。
なぜなら!よく保育園などの遠足の場所に使われるからだ。
「あー倉敷ダムかー昔行った覚えがあるようなーないようなー」
ありますねぇ。
小さい頃に1度は訪れています。まさしくそれも保育園の遠足だ。
この倉敷ダムは観光に向いていてダムの公園の部分に水が流れておりそこで水遊びができるのだ。水深は20cmもないのが殆どだったと思う。その為か夏の暑い日には親子連れがその水場で遊んでいるのをよく見かける。1組では無く10組ほどはいると思う。かなぁり人気のダムだ。
「とは言ったものの道がなぁ複雑だと行きづらいねぇ。」
心配御無用!
他のダムに比べれば道筋は至ってシンプル。
強いて言うならば、曲がるべき所で曲がらないと米軍基地の中に入ってしまいそうになることだ。
だが、今ではナビなどもあるので本当に行きやすいダムであろう。大通りから曲がってしまえばあとは片手の指で数えられる程度しか曲がらない。だがしっかり曲がらないと先述した通り米軍基地内に入ってしまう事になる。
このダムは後々小説にしていくであろう、沖縄本島でも北部に位置するダムに比べてとてもアクセスのしやすいダムで、そういった面でも人を寄せつけやすいのかもしれない。
余談なのだが、ダムに行く道の途中に不自然な山の様なものがある。普通の山なら草木が生い茂っていて山の輪郭がはっきりしないのだが、その山の様な物は背の低い草しかなく山の輪郭がはっきりとしている。また近くに工場があったりなどして、昔は友達同士でのその山の様なの物の認識が、「産業廃棄物の処理場なのでは?」という物であった。今でも何なのかはよくわかっていない。
少し脱線したが、倉敷ダムへの道は他のダムに比べてシンプルだし、近くに色々な施設があって道も覚えやすいし、看板もある。難易度はかなり低めだ。困ったらナビを設定しておけ!
「よし!倉敷ダムに決めた!」
次回!第一章 Ⅱ
〜倉敷ダムに行こう〜
初めまして!カラシと申します。
「そこにダムという浪漫があった」を読んで頂き誠にありがとうございます!小説を書くのは初めてで色々不慣れな点があるので、コメント等で教えていただけるとこちとらこれ幸いに存じます。もちろん、小説の評価に関する内容をいただけると主が喜びの舞を始めるくらいには喜びます。
この小説をきっかけにダムにハマっていただけると嬉しいです!