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登録完了

「おおーー、流石に町中にもなると人がたくさんいるなぁ。てか俺これからどうしよう

か?」


 


 大通りに出た俺は、森とは打って変わって大勢の人であふれかえっている様子に驚きを隠せなかった。こんなに人がいるとなると、かなり大きな町であることはわかる。


 ひとまず、金を稼ぐことから始めないとな。金がないと何もできないし、魔王討伐の武器や防具も買えやしない。それどころか、今日という一日を乗り越えることすら危ういのではないだろうか? 何とかしなければ……。


 モンスターが存在している世界ということはおそらくだが、それを討伐するものたちがいるはず。強化された今の俺なら低級のモンスターの討伐くらいならこなせるはず。よし!! これでいこう。そうと決まれば、聞き込みで場所を教えてもらわないとな。


「すいません、この町でモンスターを狩る仕事を募集しているところはどこにありますか?」


 目の前の屋台で串焼きを売っているおじさんに声をかけた。

 やっぱりこういうことを聞くのは、おじさんに限るよな。コミュニケーションが得意じゃない俺でも話かけるハードルが低いし、情報も持ってそうだ。


「おう、兄ちゃん。やけに遠回しな表現だが、冒険者志望ってとこかい? それなら、あそこを左に曲がってまっすぐ歩いてたら、正面に大きい建物が見えるからそれがそうだぜ」


「ありがとうございます。今度、串焼き買いに来ます!!」


 おじさんにお礼を言い、教えてもらったほうへ歩き始めた。


 この世界ではモンスターを狩る人たちのことを冒険者って言うんだな。しっかり覚えておかないと、何も知らない田舎者が来たと思われちゃ恥ずかしいしな。





 左に曲がり、しばらく道なりに歩いていると、一際目を引く、大きな建物が建っていた。


「あれか。おじさんの言ってた通りかなりでかいな。これだったら一目でわかる」


 やけに建物がでかいが、これは大分儲かっているのではないだろうか? やはり、モンスターを狩る仕事というのはこの世界において重要なものなんだろう。


 中へ入ると、町に入るときに列で見たような連中であふれかえっていた。全員が武器を持ち、防具を身にまとっている。これが冒険者の正装なのだろう。がっちりとした全身ガードの鎧を着たもの、軽さに特化したような部分的なものと様々だ。


 入口から、様子を伺っていると、受付と書かれた看板が下がっているところを発見した。


 なんて親切なんだ。看板まで用意してくれてるなんて、てか全然見たこともない文字だけど読めるって違和感すごいな。


 すかさず、最後尾に並び順番を確保する。俺にはちんたらしている暇はないからな。何としても金を稼がなければ。


 幸いそれほど人が並んでいなかったのもあり、すぐに順番がやってきた。


「こんにちは……あら? 初めて見る顔ですね。もしかしてギルドに登録ですか?」


「はい。よろしくお願いします!!」


 顔を見ただけで、俺が初めて来たことと登録しに来たことを見抜くなんてこのお姉さんなかなかやるな。歴戦の受付嬢に違いない。


「かしこまりました。ですが、こちらはクエストの受注、完了報告をする窓口になっています。登録でしたらあそこで暇そうにしている子が担当ですのであちらにお願いしますね」


「そうなんですか? すいません、ありがとうございます」


 お姉さんに言われた方を見ると、肘をついて、暇そうにしている子を発見した。


「あのぉ、すいません。冒険者登録をお願いしたいんですけど」


「え? 登録? やっと来たよ、今日も全然人が来なくて退屈してたところだったんだぁ」


 すごいフレンドリーだ。見た感じ中学生くらいの年齢だろうか? 仕事が与えられて嬉しそうにしているのが可愛らしい。ちょっと癒される。


「大体、登録なんて毎日毎日そんなに人が来たりするもんでもないだろうにそれだけを任されてたらそりゃ暇になると思わない?」


「そ、そうなんだな……」


 ああ!! 想定してなかった会話にちょっときょどっちゃったじゃんか。いや、まだ挽回できる。俺が本気を出せばまだ、陰キャ認定されずに済むはずだ!!


「確かに、誰も並んでなかったもんな」


「そうなんだよ。一日に多くて三人とかだよ。おおくて!! 私、暇で暇で、いくら見習いだからってもう少し仕事もらってもいいと思うんだよね」


「そんなに少ないのか?」


 全然気の利いた返し出来ねぇ!! 


「うん。今日はお兄さんが記念すべき一人目なのです。それじゃ、気を取り直して登録してあげるよ。スキルカード出して」


「これでいいか?」


 まだ首から下げたままにしていたカードを渡した。


「ありがと、でもそれはちょっと不用心だね。なくしたらほんとに困るから大切にしてたほうがいいよ」


 いや、俺だって門番さんに言われたときに首掛けはやめようと思ったんだぞ。でもほかに直すところなんてズボンのポケットくらいしかなかったんだよ。そっちの方が落としそうで怖いじゃんか。


 なにやら、カウンターの下から、別のカードを取り出し俺のスキルカードにかざした。すると、二つのカードが反応しあって軽く光を発した。


「はい、これで終わりだよ。今日からお兄さんも冒険者、頑張ってね」


 そういうと、俺に二つのカードを手渡してきた。

 俺の思っていたより、ずいぶんアッサリしてるな。こりゃ暇にもなるわ。人が来ないうえに来たとして一瞬で終わるんだからな。

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