第16回 グース
今回は動物が物語の中心になりうる作品を選びました。
でも、記録映画とかではなくて…やはりストーリー性があるものを。
『グース』(1996年米制作)
主人公はアンナ・パキン演じる14歳の少女エイミー。
母親とニュージーランドで暮らしていたが、物語の冒頭から(OPからいきなりなのでビックリ)二人の乗っている車が事故に遭遇、雨のなか車は横転。病院で意識を取り戻したエイミーには、離婚して離れて暮らしていたはずの父トーマスが付き添っており、父親から母親が亡くなったことを知らされる。
母親を失ったエイミーはトーマスに引き取られ、彼が暮らすカナダで生活することになった。
急激な変化でエイミーは家庭にも学校にも馴染めない。
ある日、開発工事が行われている森に散策に出ると、親鳥が追いやられ取り残されたグースの卵を発見。エイミーは卵を持ち返り納屋で卵が孵るように温めはじめる。
この場面…こどもの頃に、冷蔵庫の卵を見て「温めたらヒヨコが孵化しないかな?」とまじめに考えた人には共感してもらえるのではないでしょうか♡
それから大事に卵を温め、納屋に足しげく通うエイミーの祈りが通じたのか卵からグースのヒナが孵化する!しかも、ヒナたちは「刷り込み」によってエイミーを自分たちの母親と思い込んだからさぁ大変(笑)。
ヒナたちに飛ぶこと、渡り鳥の特性である「渡り」を教えなければならなくなりエイミーは父親やその恋人、叔父等周囲の協力を得てグースたちに安全な渡りの地へ誘導することになったのだが……
最初どうやってグースたちに飛び方を教えるのかと思ったら、そのテを使うとは!ってカンジでした。
最初は動物コメディーかと思いきや、家族の愛情や動物の生態系を破壊する森の開発について考えさせられるところがあります。
グースを安全な沼地へ導くという目標のため、心の距離が開いていた家族や仲間がひとつになっていくところも見どころだと思いました。
ワンちゃんが活躍する冒険活劇のようなスリルはないけど、ほのぼのとした、ハートウォーミングな作品です。
ちびっことも一緒に見られる作品なので休日にいかがでしょうか?
余談ですが、もちろん犬が活躍する映画も大好きです!
「ベートーベン」とか「ターナー&フーチ」とかも楽しい作品ですよ♪