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一
護ると。一生傍に居ると。誓ったのに。
臆病な自分は。
ただただ。
怖気づいて逃げ出したんだ。
あの笑顔を見て。
護りたいから。傍に居続けたいから。ずっと隣に居た。
自分一人で十分だと。
だけど。
自分だけでは足りなかったんだ。
「一緒に来るかい?愛しい者を護る為に」
重々しい暗雲が星々の煌めきを遮る夜だった。
道端でうずくまっていた自分は、のろのろと顔を、膝を抱えていた腕を上げた。
瞬間、風が流れ、三日月が雲の隙間から自分たちを覗き見る。
ああ。
この手を取れば。
この先には。




