表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

岐路

作者: モキチ

空気を読めないと人生を台無しにしかねません。

様々な場面で必要な能力なのかも・・・

老人Aはペンを持ち、書類を眺めながら悩んでいた。


次に繋ぐか、諦めるかの岐路に立たされていたからだ。ここにいる者達は皆同じだ。


「こう見えても昔はサッカーをよくやっていたんじゃよ」


老人Bは唐突に雑談を始めた。


「テレビでは時々見た事あるけど、私はやった事ないわねぇ。」


和装に身を包んだ年齢は同じくらいの老人Cは応えた。


「未だに”オフサイド”とやらがよくわからんがね。」


「なんだか難しそうなルールがあるのね。」


上品に口元を隠しつつもニコニコと応えながら続ける老人C。


「サッカーではないけど、こう見えても若い頃にテコンドーなら教わっていたのよ。」


「へぇー。そいつはすごいな。上品そうなのに意外じゃのぉ。」


「あら、ありがとう。若い頃ならサッカーボールくらいなら蹴り返せたと思いますけど、今はこんなですからもう無理ね。」


袖を持ち上げ、ホホホと微笑む。


「違いない。わしももうサッカーは無理じゃよ。」


和やかに談笑していると、後ろから唐突に老人Aがつっこみを入れる。


「俺達幽霊で足ねぇからサッカーもテコンドーもできねぇけどな!ひゃっひゃっひゃ!!」


老人Cは、空気を読まずに茶化した老人Aの書類の『諦める(消滅)』に素早くチェックマークを入れ、次の瞬間老人Aは消滅した。


老人Cは小さく呟いた。


「死んだら空気は必要ないけど、読む必要はあるのよ。」


老人BとCは『次に繋ぐ(転生)』にチェックマークを入れた。

感想やご意見を気軽に頂けたら嬉しくて椅子でクルクルします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 生きてても死んでても空気を読むのは大事ってことですね 次作は 次に繋ぐ(異世界転生)でBとCのファンタジーラブロマンスかな?
2017/10/16 22:11 パテックス48
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ