『属性について』
ペ「ハロー、トラベラーズ! オマエらの旅を完全サポート! お助け悪魔のペイモン様だぜ!」
ア「はろー、とらべらーず! みんなのリストカット! アスタナちゃんだよー!」
ペ「手首切ってどうすんだよ! ってか怖いわ!!」
ア「アスタナも、そろそろこの『ろせん』に『げんかい』をかんじはじめているよ……」
ペ「はぁ。ま、もしかするとここでお別れなトラベラーもいるかもしれないし、そろそろ潮時かもしれねえな」
ア「え、ええー?! この本の『のろい』がとうとう『はつどー』して、ここまでよんだ人みんな、リストカットしてしんじゃうのー!?」
ペ「何だその恐怖の本!? これにはそんな呪いかかってねえよ!!
……そうじゃなくてだな。今回の『属性について』で、この『ないとめあ☆ の あるきかた♪』の初級編は終わりなんだ。
初級編まで読んだとなれば、一応はナイトメアの最低限のルールは分かっただろうから、この本から卒業する奴もいくらか出そうだなって話だよ」
ア「ふむん。じゃあ『ちゅーとりある』はもうおわり、ってことでよろしいんだね?」
ペ「言い方は引っかかるが、まあそんな感じだな。
当然この本自体は中級編、上級編とまだまだ続いていく。その中にはもちろんオマエらにとって有益な情報が詰まってるが、あんまり前情報が多すぎてもゲームはつまらなくなっちまう。
個人的な意見を言わせてもらうと、ここらで一度本を読むスピードを緩めて冒険に専念してみる、ってのも、ナイトメアを楽しむ賢い手段かもしれないぜ?」
ア「きみたちはこの本のつづきをよんでもいいし、よまなくてもいい。…だね?」
ペ「ま、結局読む読まないは自由意志。オレ様たちがとやかく言うことでもねーやな。
……つーわけで、今回のテーマは属性、だ!」
ア「え、えーと、『めがねもえ』とか、『ねこみみめいどいのち』とか、『つよきおねえさまけいこそしこう』とか、そーゆーの?」
ペ「ぜんっぜん違う!! 攻撃属性とか耐性属性とか、そういう奴のことだよ!
いいか? このナイトメアの世界には、『四つの主属性と、それに付随する無数の副属性がある』んだ」
ア「『しゅぞくせー』と『ふくぞくせー』? それってなにかちがうのー?」
ペ「主属性がスキルの大まかな方向性で、副属性が細かい性質って感じかな。
とりあえず『アクティブスキルには、必ず四つの主属性の内どれか一つの属性がついている』んだ」
ア「『しゅぞくせー』がちがうとなにがかわるのー?」
ペ「一番の違いは威力に関わる能力値かな?
スキルの説明の時に少し話したけどな。四つの主属性、つまり『物理・理術・無・時空のそれぞれどの属性のスキルかによって、対応する能力値が違う』んだよ」
ア「え、えーと? そういうこともあった……ですか?」
ペ「中途半端に思い出してんじゃねえ!
って、こんなネタ会話やりたい訳じゃないんだよ! つうかむしろお前全然覚えてないだろ!?
……はぁ、仕方ないからもう一度だけ言うぞ。
『物理属性なら強化、理術属性なら理法、無属性なら操作の能力値がスキルの威力に関係する』ぜ。
ちなみにこれは前に言わなかったが、『時空属性のスキルだけは、能力値によって威力が変わったりしない』んだ」
ア「ほへー。『じくー』だけはとくべつなんだねー」
ペ「それぞれ色々特徴があるけどな。
基本的に『全ての生き物には属性に対する耐性が存在して、攻撃を受けた時、耐性が低ければその属性のダメージは大きくなるし、耐性が高ければその属性のダメージは小さくなる』。
ただし、『物理属性と理術属性両方に強い耐性を持つ魔物は少ないし、時空属性に耐性がある魔物はほとんどいない。そして、無属性だけはそもそも耐性が存在しない』んだ」
ア「う、うーん? じ、じんせいいろいろだねー?」
ペ「人生まったく関係ないけどな!
で、あと関係するのはスキルの威力だな。これにも属性ごとに傾向があって、能力値補正、耐性なしの状況では、『時空>物理・理術>無』って法則が大体成り立つ。
特に『無属性スキルは誰にでも効く代わりに威力が弱め』なんだ。万能だからって無属性スキルばっかり使ってると火力不足で押し切られる可能性大、だぜ?」
ア「つまり、『じくー』こそさいきょー?」
ペ「いや、『時空属性には能力値補正が乗らないし、消費MPが多めで燃費が悪い』。どれも一長一短ってことさ」
ア「ほほー?」
ペ「まあそんな風に主属性はスキル一つに対して基本一つしかつかないが、そこに複数の副属性がついたりするんだ」
ア「あー、うんうん。あるよねー」
ペ「……どんどん適当になってるな、オマエ。
副属性は無数にあって、しかもナイトメアの世界のバージョンアップの度に増えるから把握するのも面倒なんだよな。
ただまあ主属性によって付きやすい副属性が決まっていて、『物理だと斬・殴・突属性、理術だと火・水・風属性なんかの性質を示す属性が付きやすくて、時空属性にはほとんど副属性は付かない。そして、無属性には副属性が付くことは絶対にない』んだ」
ア「まあ『むぞくせい』の『ひぞくせい』スキルとかいみわかんないですしね」
ペ「ま、まあそうだな……。
だから大抵は、物理・斬属性のスキルとか、理術・水属性のスキルみたいなのが多いな。
ただ、物理・欧・火属性のフレイムストライクとか、理術・土・突属性のアースグレイブとか、色々な属性の組み合わせはあるぜ」
ア「じつにきょうみぶかい」
ペ「オマエ、悪いもん食ってないよな。
副属性がたくさんついてた場合、属性耐性は属性全部の平均みたいなので計算されるから、必ずしも多いから有利って訳じゃない。
ま、この辺りは自分で試行錯誤してやってってくれよな」
ア「ふむ。べんきょうになるな」
ペ「…………。きょ、今日の復習な」
『四つの主属性と、それに付随する無数の副属性がある』
『アクティブスキルには、必ず四つの主属性の内どれか一つの属性がついている』
『物理・理術・無・時空のそれぞれどの属性のスキルかによって、対応する能力値が違う』
『物理属性なら強化、理術属性なら理法、無属性なら操作の能力値がスキルの威力に関係する』
『時空属性のスキルだけは、能力値によって威力が変わったりしない』
『全ての生き物には属性に対する耐性が存在して、攻撃を受けた時、耐性が低ければその属性のダメージは大きくなるし、耐性が高ければその属性のダメージは小さくなる』
『物理属性と理術属性両方に強い耐性を持つ魔物は少ないし、時空属性に耐性がある魔物はほとんどいない。そして、無属性だけはそもそも耐性が存在しない』
『無属性スキルは誰にでも効く代わりに威力が弱め』
『時空属性には能力値補正が乗らないし、消費MPが多めで燃費が悪い』
『物理だと斬・殴・突属性、理術だと火・水・風属性なんかの性質を示す属性が付きやすくて、時空属性にはほとんど副属性は付かない。そして、無属性には副属性が付くことは絶対にない』
ペ「最後だし、ちょっと量が多かったが大丈夫だったか?
……さて、ご苦労さん。これで初級編は終わりだ。
中にはしばらくお別れって奴もいるかもしれないが、オレ様はオマエらがまたこの本を開くって信じてるぜ?」
ア「そしてそのとき、あなたの目のまえには『ちてきキャラ』に『かれーなへんしん』をとげたアスタナのすがたが!?」
ペ「あ、それはないな」
ア「えー?! なんでー?!」
ペ「それじゃ、また会う日まで……」
ペ・ア「グッナイ、トラベラーズ!! 良い悪夢を!!」
ア「じゃ、アスタナは『ちてき』になるために、さっそく『めがね』をさがしにいくのー!」
ペ「うん。まず知的になる第一歩として、オマエの中の知的像から改善していこうか」
ア「ふっ。しんぱいするな。アスタナの『でーた』によると……かちかちかちかち……アスタナが『ちてき』になるかくりつ、ひゃくにじゅうはちぱーせんと!」
ペ「だからそれが既にバカの発想なんだよ!!」