7
んで食べ終わって現在自室で絶賛盗聴中です。
野菜ですか?食べてませんよ。人間炭水化物取ってりゃ生きていけます。たぶん。
『っあー。亜衣がとうとうリューイと結婚かぁ…今からでも考え直してくんないかねー。』
魔術師団長です。若干チャラ男。
『変な事言うな!亜衣に手出したら国から追い出すよ。』
リューイですね。
『しかし私はてっきりイミルティと結ばれると思っていましたよ。』
神官長です。イミルティとは騎士団長ですね。
『……そうか?』
騎士団長。テンション低いですねー。
『亜衣はイミルティに構いっぱなしだったからね~。』
『…確かにね。まぁ僕の気持ちが報われたんだよ。』
『僅差だったと思いますけどね。』
『だよな~俺もイケると思ったもん。』
『もんって気持ち悪いよお前。』
ま、雑談ですね。早く本題入って欲しい。カイルは横で、黙ったままピクリともしません。
『リューイ~。お前、もう亜衣に手ぇ出したりしてねーだろうな?』
『ばかな事言うな!』
『あれ?出してないのですか?手の早い貴方が?』
『…何て言うか、こう、畏れ多いみたいな気が…。』
『ぶははっリューイが!畏れ多い!?』
『気持ちは分かりますけどね。亜衣は神秘的ですし。』
『そうなんだよね。汚しちゃいけない様な…。』
『あ~まあな。天使みたいだし~。』
『…アルカイが天使って、限り無く合いませんね。』
『うっせーよ!ユウリイだって似たような事言ってただろ!』
『ああ、女神の様だって?言ってたよね確かに。』
『う、うるさいですよっ。本当に女神が地上に降りた様ではないですかっ。』
『まぁね。僕の女神か。』
『…うぜっ。リューイうぜっ。』
『妬くなよ親友。』
『だから亜衣は天使だっつってんだろ~!』
『何言ってるんです。亜衣は女神ですよ。』
『お、開き直ったね。』
『天使だろ~。清楚で綺麗で可愛らしくて。』
『女神ですよ。美しくて輝いていて神秘的で。』
『どっちにしても、つまり完璧って事だね。』
『リューイが言うとノロケみたいでうぜえ~。』
『…イミルティ?黙ったままですね。どうかしたのですか?』
『……いや…。亜衣は確かに美しいと考えていただけだ。』
『イミルティは~、天使?女神?どっち派~?』
『亜衣はどちらも合ってるでしょ。僕の横に並ぶに相応しい。』
『リューイに聞いてませんよ。イミルティ、どちらです?』
『…そうだな。俺には天使に見えるよ。』
『だよな~!俺の天使!』
『僕の天使ね。』
『何故です!女神の如く美しいではないですか!』
『亜衣は~可愛らしさも持ち合わせてるんです~。』
朝、4時頃。
『だから亜衣の一番の魅力はな~、って、あー。もうこんな時間か~。』
『本当ですね。リューイ、そろそろ準備しないといけないのでは?』
『そうだな。俺達も用意しなくては。』
『うん。侍女を呼ぶよ。じゃあ、後でね。』
『おうっ。亜衣泣かせたら奪っちまうぜ~。』
『泣かせないよ。』
『だと良いですが。…幸せにしてくださいよ。』
『分かってる。』
『……亜衣を、頼む。』
『うん。任せて。』
『…じゃ、行きますか~。亜衣の花嫁衣装楽しみだな~。』
『そうですね。亜衣は白がよく似合う――』
『他の男――ため――な~――』
そこで、声は聞こえなくなりました。
あーあ。一晩中、姉の良さを語り合ってましたね。
最後なんて青春っぽく絞めちゃって。
友情は無くならないぞーって事ですか?寒っ。
ていうかこの人達が国の重要位置に就いてるって危ないですよね。
チャラ男と朴念当と隠れ変態って。
国の人たちが心配――――
私が黙ったまま頭でペラペラ考えていると、カイルが私を包み込む様に抱きしめました。