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帰宅
電車と新幹線を乗り継いで海斗
くんはようやく自宅のアパート前
まで来ました。スマホで時計を見
ると夜の八時半です。
海斗「えーと、出発する前にボピ
くんにウソをついていたんだよ
な。どんなウソだっけ。あっ、
そうだ。ボピくんが前にゴン碁
くんをイジメたので、ゴン碁く
んが裁判を起こすと言っていて
それで裁判を起こさないように
頼みに行くっていうウソだった
んだよね。ちゃんと思い出して
おかないと、ウソがバレちゃう
から気をつけなきゃあ」
そう一人ごとを言いながら、海斗
くんは階段を上がり、二階の自宅
のドアの呼び鈴を押しました。
ーピンポ~ンー
ボピ「あっ、海斗くん。お帰りな
ちゃい。裁判のことはどうなり
まちたか?」
海斗「うん。一生懸命あやまった
らね、裁判にするのはやめるっ
て言ってくれたよ」
ボピ「クピー!よかったでちゅ」
海斗「もう、ボピくん。他人をイ
ジメたりしちゃダメだよ」
ボピ「はい。反省していまちゅ。
ところで、海斗くん。じつは、
大事な話しがあるのでちゅ」
海斗「えっ、なんだい?」