1剛毛 直径150センチくらいの丸いアフロだ。
シンボルの一部をしてやった
↓
シンボルの一部を破壊してやった
このように変更しました。修正前はどのように解釈されたのか?
他にもちょこちょこ修正
冷たい手足を布団の中で擦る。昨夜は一睡もできなかった。眠いけど起きなきゃ。
覚悟を決めてどりゃあッッッッッと布団から抜け出す。石化した不死鳥を見て生まれたなんとも言えない気持ちを振り切ってから部屋を出る。
「おはようございま~す♪」
寒さを痩せ我慢して、泊めてくれた命の恩人へご挨拶。
「おお、おはようさん」
左の頬を腫らしたおじいさんの名前はゼンカアリィ。どうして頬を腫らしているのかって?
「目 を 見 て 話 せ 胸 に 目 は 無 い」
「ヒッ」
昨夜の話だけどさ、泊めてくれるようにお願いしたら、久々に視線でセクハラされたわ。寒かったし上手く加減できそうになかったからジャブ1発で勘弁してあげたの。
「おお、起きたかい」
こっちのおじいさんはユーザイン。彼がどうして股間を押さえているのかって?
「私 を 恋 愛 や 性 欲 の 対 象 に す る な」
「ヒッ」
昨夜の話だけどさ、態度を改めたゼンカアリィに家に入れて貰ってから、いきなり親指を人指し指と中指で挟んで『ハウマッチ?』とか言ってきたから、シンボルの一部を破壊してやったの。
「お嬢ちゃん、朝ごはんできたよ」
怪しい臭いを振り撒く鍋をテーブルの上に置いたおじいさんは自己紹介しかしていないわ。ジョーシュウハンって名前よ。
「お 前 が 食 っ て み ろ」
ジョーシュウハンって他の2人に比べて素直ね。鍋の怪しい成分とその効果を、体を張って示してくれたわ。とりあえず軽くワンパン。
……外の猛吹雪を防ぐ方法の無い私は、助けてもらう立場なんだけど、セクハラの免罪符にはならないわよね。それでもこの町を出るときには24金の粒をいくらか払うつもりよ。
「ねえおじいさまたち、この辺りのことを詳しく教えて欲しいな♪ただし、伏 せ た ま ま 立 と う と し た ら 殺 す 役 に 立 た な く て も 殺 す」
「「「ヒッ」」」
怯えちゃって、可愛い。昨夜は3人ともあんなにイキってたのに。……ジョーシュウハンは目が合ってすぐ土下座したっけ。有象無象が何人イキってたとか、別にどうでもいいわね。
まだこの頃は、どの国の人も自国の地図しか見られなかった。だからダイナミックダイナマイツ皇国の地理は全くわからなかったわ。
有象無象の話によると、この辺りはマイクロビキニ大陸の北部の内陸部なんですって。一応北極圏まで皇国は領有権を主張してるけど、この町から北には魔物くらいしか棲んでいないそうよ。
ちなみにこの町は流刑地で……炭鉱でみんな働いているみたい。帝国はあったかいから冬は乾布摩擦やシャドーボクシング(もちろん想定敵は電灯の紐よ)で十分なの。だから石炭の使い道ってピンと来ないわ。つうか流刑地かよ。やっぱり転移ミスね。
とりあえずお腹が空いたから『ちくわ』を頬張って……貴 様 ら 何 を 見 て い る。
「それでね、優れた冒険者を探しに来たんだけど、心当たりないかしら?」
そうそう、【運命の棒】についても聞かなきゃね。
「ここは流刑地ですし……スリミィナさんのお眼鏡に叶うヤツなんて」
ゼンカアリィは必死で考えて答えてくれたわ。でも、私言ったよね。役に立たなければ……
「な ら ば 死「いますいます、私が知る限り最高のヒーラーがこの流刑地にいます。紹介します紹介させてくださいッッッッッ!」
おかしいわね。ゼンカアリィにはジャブ1発しか命中させていないんだけどな。どうしてこんなに怯えてるのかしら?イキってた前日が嘘みたいね。
他にも石化した不死鳥2匹を元に戻す方法を聞こうと思ったけど……戻したら戻したで面倒な気がしたし、有象無象はコミュニケーションを取れる状態じゃないので後回し。
吹雪は治まったみたいだから外に出て、ヒーラーがいると言う治療院を探す。どの建物か見ればわかる、とゼンカアリィは曖昧な説明をした。
役に立たなければ殺すと言ったのに曖昧な説明を……ゼンカアリィはした。私は優しいから殺人の実行はしなかった。ただジャブを放っただけ。前科なんて欲しくないわ。
終わったことを蒸し返しても仕方ないよね。新雪を踏みながら流刑地を歩く。すると……大きな女神像が建っているのに気付いた。吹雪で全然見えなかったわ。
あら……女神像の頬がへこんでる。……………………そう言えば『ちくわ』で飛んでるとき、何かにぶつかったわね。あっ、女神像の脇に建物がある。共通語で『治療院』って書いてあるわね。わかりやすッッッッッ!
治療院の前で女神像を見上げた。ドサドサっと女神像の頭部から雪が落ちる。髪型……アフロね。女性のアフロか。アフロの女神……神聖アフロディテっていたわね。
「おや、こんなところに女性がいらっしゃる。珍しいですね」
治療院の開いたドアの前に『ソレ』はいた。
毛だ。モジャ毛だ。アフロだ。丸いアフロだ。直径150センチくらいの丸いアフロだ。下に足が2本生えてる。見たこと無い生き物だ。おぞましいからきっと魔物だ。
《いかん、スリミィナッッッッッ!ソイツに手を出すなッッッッッ!》
やかましいッッッッッ!シンボル破壊すっぞッッッッッ!
こんな至近距離で未知の魔物、何かされる前に先手必勝ッッッッッ!そうだわ。私には身に付けたばかりのスキルがあった。手の指全てにちくわを嵌め、【無礼講の舞踏会】を出す。
「山の本より海を越え、拾う神に異国で拾われ、星の王より呼び戻されて、竜に尽くして最年長、速球疾走【ヤマ★モ★トタケル】ッッッッッ!」
チェリーパイが高速回転し、アフロの魔物にぶつかる。
「えっ、ええっと。これを食べろ、と?」
効いていないッッッッッ!
「でもアフロに絡んで……汚ぇッッッッッ!」
しかも喋ってる?知性が高いの?そう言えば、さっきもなんか言ってたッッッッッ!
「また流刑者と喧嘩かい?」
ドアの奥から人が……|殿方《イケメンッッッッッ!
「初めまして。私はスリミィナと言う者です」
プロポーズしかけて気付く。この殿方……ツルッぱげッッッッッ!




