悲しい過去
17年前、まだ底辺村が出来たてだった頃
空から赤ん坊が降ってきた
1人の青年と1匹の竜はその子に名を与えた
その赤ん坊はすくすくと育った
赤ん坊が10になった頃、3角だった魔王が4角になった
第4の魔王は人々を観察しているとある村に目をつけた
その村にいた者たちはみなどこか遅れをとっている底辺の集まりだった
第4の魔王は自身の配下、帝王軍を送り出した
帝王軍は籠城戦を幾度となく申し込み村の住人を殺し回った
40いた村の住人は気づけば6人になっていた
人は考えた
赤ん坊はまだ子供、このまま村に匿い殺されるなら竜の住処に送り生き延びてもらおうと
そして赤ん坊、いや、少女は竜の谷へと送られた
「とまぁ、こんな感じじゃ、、」
なんという、、、
「惨い、、、」
僕が考え込んでいると竜は口を開く
「それで、、この話を聞いて貴様はどうする、、?」
僕は帝王軍に籠城戦を申し込まれたことを話す
「なんと、、まだ帝王は続けておったのか、、」
竜は怒りをあらわにする
僕はいちばん知りたかったことを聞く
「籠城戦ってなんなんです?」
「籠城戦を知らぬのか、、?随分と世間知らずじゃの、、」
竜はどこからかホワイトボードとメガネを取りだし説明してくれる
「良いか?籠城戦とは前衛2、主1の3対3で行われる試合じゃ、どんな手を使ってでも先に敵の主に1発入れた方が勝ちじゃ」
「この世界において、賭け事や、重要な事柄はだいたい籠城戦で決めるぞ」
なるほど、、ん、?あと2人居ないと戦えないってこと、、!?
「あの、、もし味方が見つからなかったらどうなる、、?」
竜は2秒ほど考えたあと
「1対3になるな、、ルール上主は必須じゃから一撃でも貰ったら即負けじゃな」
まじか〜、、どうしよう、、
「ふむ、、村で協力者を探せば良いじゃろう、、?あの村には経験者がいるはずじゃ」
経験者、、みんなを巻き込むのは申し訳無いけど、、やるしかない、、
「ありがとう、おじいちゃん」
僕は竜の谷を後にする