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その恨み、叶えましょう  作者: 三竹
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過去の誓い

車に乗って兄が戻るのを待っている間に、行き交う車や人を何となく見ていた。

すると大きな音を立てたバイクが現れる。

やってしまった…。

「バイクが壊れて、修理に100万円以上かかればいい」

頭に浮かんでしまった…。


すぐにカーテンを閉めるがもう遅い。

「くそ、なんなんだよ!!」

怒った声が聞こえてきた。

バイクはエンジンがかからなくなり壊れたようだ。

こう言うことになるから視界に人を入れる時は気をつけなければならない。


しばらくして兄が戻ってきた。

「また、やっちゃった」

そう伝えると

「そう言う時もある。大丈夫」

と頭を撫でてくれた。兄は絶対に否定しない。


私は母に否定し続けられてきた。

母は、最初は力を信じていなかった。幼かった兄が何度も嬉しそうにいじめてた子に天罰が下ったとはしゃいでいたから、母も半信半疑になっていった。

「もし、本当にそんなことができるなら、人様に迷惑をかけてはいけない。そんなことをするな。不幸なことを考えてはいけない」

と毎日口にするようになった。

勝手に頭に浮かぶ感情を止めることなんてできないのに…。


幼い頃の願いなんて大したことはなかった。

「あの子が持っているオモチャが無くなればいい」

「自転車で転べばいい」

私が願ったかどうかなんてわからない。私から力の話をすることを止め、兄にもしないように言った。次第に、母の中で「やっぱりそんな力持っていない」と納得したようで何も言わなくなった。


しかし、やってしまった…。

高校生の時、夜中受験勉強をしていると外が騒がしい。暴走族だ。

深夜に大きい音を立てて何度も通る。あまりのうるささにカーテンを開け

「暴走族全員に落雷が落ちればいい」

頭に浮かんでしまった。


雨も降っていないのに突然の落雷…。暴走族に的中。

私自身も驚いていた。本当に何でも願えば叶うんだ…。本当に落雷が落ちてしまった…と。


あまりの出来事に寝ている兄を起こしに行く。震える私に兄も驚いていた。背中をさすりながら話を聞いてくれた。

「このことは2人だけの秘密にしよう。お母さんがもし何か聞いてきても絶対に話してはいけない。」

そう約束した。


朝には、大きなニュースになっていた。

全員一命は取り留めたとのこと。


ホッとした。

この時私は「絶対に人を殺める願いはしない」と誓った。


家の目の前で、深夜に落雷。不自然すぎると、母は子どもの時の話を思い出し私を疑った。

私は何も答えなかったが、母は許さず、何度も問い詰められ、精神科にも連れて行かれた。


何も答えない私に対して、母は否定的な言葉をかけ続け、次第にノイローゼになっていき、今も精神病棟に入院している。


ずっと一緒にいた兄は、私の力を信じていた。いつも母から私を守るように

「大丈夫だよ。何も悪くない。そのままでいいんだよ」

と肯定し続けてくれた。母から離れた今も変わらない。

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