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驚きの事実

学校の――

シリカ特製出来たてホヤホヤの親子丼を翔は、口に運ぶ。


ひと噛みすると親子丼の甘い汁に肉から出た肉汁が口の中を駆け巡りに楽園にしていく。


「シリカこれ滅茶苦茶美味いぞ! 今まで食べた親子丼の中で一番美味いぞ!!」


「本当ですか! お口に合って良かったです!」


「ん! また作って欲しい」


「いつでも作らせて頂きますよ」


シリカは、微笑みながらそう言った。


本当に手作りは、最高だ。温かくて、心が乗ってて。こんな美味しさだとあっという間に胃袋が捕まれそうだな。


「それは、いつもの俺のご飯が華やかになって最高だな! 毎日作って欲しいよ」


「そんなに喜んで貰えたなら作ったかいがあります、明日の朝も作りますね!」


「良いのか? 本当に頼んでも……?」


翔が、申し訳なさそうに言うとシリカは、胸に手を置きアイドルにも負けず劣らない甘い笑みを浮かべながら――


「自分が作った料理を、目の前で美味しそうに食べてくれてる姿を見れるだけで嬉しいので私は、大丈夫ですよ」


「そっか、これからの毎日が確実に幸せになりそうだ」


「明日の料理楽しみにしてて下さいね」


「うん」


出会って一日でする会話とは、思えない会話をしながら翔とシリカは、最高の親子丼を再び食べ始めた。



夕食を食べ終え翔は、明日の予定についてシリカと話し合っていた。


「所でシリカ、俺は明日学校だけど、どうしてるんだ?」


翔が首を傾げながら聞くとシリカも同様、不思議そうに首を傾げた。


「どうした?」


「その、どうしたも何も、私も明日学校ですよ?」


(シリカって学校行っていたのか、ってあれここら辺である学校って、静華高校しか無いよな、吸血鬼が行く学校がどっかに合ったりするのかな?)


「そうなんだ、吸血鬼が行く学校とか?」


「いえ、静華高校ですよ」


「静華高校って俺と同じだけど、シリカって同学年だよな? 学校で見かけないぞ?」


「いつもは、髪型も色々と違いますからね。それに同じクラスですよ?」


そう言うとシリカは、鞄の中をガサゴソと漁り何かを取り出した。


「学校での私はこう言う姿です」


「……えっ、あの学校で有名な聖女様ってシリカだったのか!?」


「聖女様かどうかは知りませんが、これが学校の姿ですね」


正直、今の翔の脳は、驚きでいっぱいだった。


学校の聖女様と名高い彼女がまさか、シリカだったとは、しかし学校でシリカの名前を聞いた事が無いのは、何故だろう。


「それにしては、俺学校でシリカの名前聞かないな……何故だ……?」


「それは、私は学校、神城シリカって名前で皆には『聖女様』や『しーちゃん』の名称で呼ばれてるからですかね」


「そっか〜」


シリカが聖女様か、もしこの事がバレたらクラスの男子からの視線や女子からの目が痛いんだろうな……極力バレないようにするか……まあ、学校で接する機会はそう無いし、気に病む必要も無いか。


「どうかしましたか?」


シリカが心配そうな眼差しで見ながら翔に近ずいてきた。


「いや、何でもない。そろそろ九時半だし寝るか」


「そうですね、所で……私は何処で寝れば……?」


シリカがおどおどとした様子で聞いてきた。


「とりあえず今日は俺の部屋で寝てくれ、俺はソファで寝るから」


「それは、あまりにも、」


「気にするな、好きでしてる事だ、じゃあおやすみ」


そう言い、ソファに寝転ぼうとすると、シリカは少し頬を赤らめ微笑みながら――


「……おやすみなさい」


これから日常が狂いそうだなあ……でも彼女が道端でまた座り込んで泣かない未来が今後無ければどうでもいいか、それに今日は、色々合って疲れたし。


不要な考えを脳からシャットダウンして翔は、ソファに寝転び深い眠りに着いた。


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