茶色のカレンダー
普段は優しいお母さん。
いつも優しい笑顔が絶えないお母さん。
しかし、茶色のカレンダーに印をつけようとしたり
茶色のカレンダーの話をすると顔が怖い顔つきになる。
私は4人家族だ。
お母さん、お父さん、小学生の弟、そして19歳大学生の私。
小さい二階建ての家で、その茶色のカレンダーは二階の薄暗い畳の部屋にある。
私はずっと疑問に思っていた。
今は2020年8月なのに、一年中その茶色のカレンダーは2013年の9月。
「お母さん?なんでこのカレンダーずっと置いてあるの?
これ裏紙にして絵描いていい?」
「・・・・。」
「・・・どうしたの、、?かおが怖いよ。」
「それは絶対触っちゃだめ。描いたりしたりなんか、、、、」
お母さんはその日からパニック障害から鬱になった。
そこから四ヶ月経ち、カレンダーのことなんか忘れていた。
日曜の雨の夕方5時ごろ、
畳の寝室に行くと、お母さんとお父さんが昼寝をしていた。
わたしも寝た。10分したら目が覚めた。茶色のカレンダーの9/9と9/19に赤の丸がしてあった。
弟がやったに違いなかった。
私はカレンダーを凝視していたら、背後の気配が不気味で
振り向きたくなかった。
お母さんは青白い顔をして正座で下を向いていた。
お父さんが居なくなっていた。
一階に降りると、低い図太い声で
「気配が無いとはこういうこと」
私は体になにかされたらしい。
気がついたら手を見たら血がついていた。
急いで洗面台に行き、血を洗い流し、鏡を見ると私の右目が
赤くどすぐろい色になっていた。
不思議と自由になった気がした。
「私、死ぬんだ。」
あの茶色いカレンダーに何の力があるんだろう。
最後はだれも助けてくれなかった。




