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幸せな夜はアップルパイから

「ただいま〜」

「おかえり。今日はデザートにアップルパイがあるよ」

「やったぁ!」


 ここ数年、この時期はチョコじゃなくてアップルパイを作ることが習慣となっている。

 最初の年はパイ生地を格子状に編むようなホールのアップルパイを作った。

 次の年はりんごが薔薇の花のようになる一口サイズのアップルパイを沢山作った。

 ある年は片手で持って食べれる三角アップルパイを。

 りんごを丸ごとパイ生地で包んで焼いたこともある。



 結局一番喜んでくれたのはりんごのフィリングにスティック状のパイをつけて食べるディップスタイルだった。

 それ以来この時期に作るアップルパイはディップスタイルとなっている。


「このりんごのフィリングが美味しいんだよね〜。あとパイもサクサクで最高!」


 とても美味しそうに食べてくれるので、作って良かったと思う。


「これ、もちろん隠し味は愛情なんでしょ?愛が溢れてる味がするもん」

「お、わかった?愛はたーっぷり入ってるよ」


 毎年毎年大好きの気持ちをこれでもかというほど込めて作っている。

 そんな込めに込めた愛情をちゃんと感じてくれて、嬉しそうに、美味しそうに食べてくれる。

 その姿を見ると、また来年も作ろう、来年は更に美味しくなるようにしようと思う。


「毎年美味しいアップルパイをありがとう!作るの苦手だから既製品だけど、はい、チョコレート」

「ありがとう、一緒に食べよう」


 二人の幸せな夜はまだまだ続く……。

超短編でした。

出張でアップルパイ作れなかったよ……

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