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東方現創録  作者: RyoZ
第1章 秘密を暴く者
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第1章 第5話

違和感を覚えた境界に着いた瑛士は愕然としていた。

やはりというべきか、今まで見てきたスキマとは全く異質なものだった。


まるでドアを強引にこじ開けられたような感じで破れている状況で空間が裂けられた部分にはヒビのようなものが出来ている。


いったい誰がどうやって…、瑛士は頭の中で考えていた。

まず、どのようにしてこうなってしまったのか

そして、誰がこのような事をしたのか


すると少し頭の中で一つの考えにたどり着いた。


「お前は白髪の少女を見たことがあるのか」


大学の講義室であの研究員が語った言葉を思い出した。

彼が語ったということは彼らもその少女を探しているという事になる。

そしてあの研究所の目的が強い能力を持つ者を求め、探している


ということは、あの少女は瑛士と同じようにとんでもない能力を持っている可能性がある

そうじゃなければ、このような状況を作り出すのは出来ない


そう思いながらも瑛士は焦っていた。

結界が割れて流れ着く場所と言えば幻想郷しかない、つまりその少女はすでに幻想郷に辿り着いていることだ。

たぶん霊夢たちも動いている可能性もある。今すぐ帰って加勢しなければならない。

かといって昨日襲われた二人を放置するのもいけない



蓮子とメリーが追いついたようで、蓮子は息絶え絶えに再び質問をする。


「いったいどうしたのよ、急に走り出してさ」

「いや、ごめん。悠長に説明する時間はないから手短に話すよ」

瑛士は先ほど考えていたことの説明を始める。もちろん幻想郷の事は省いた。


説明を終えて刹那、蓮子はある場所に指を指し尋ねた。

「その結界、もしかしてあれのこと?」

瑛士はハッとした。蓮子に見えたってことはこの結界は誰からでも見えているという事なのだ。

「メリーもなのか」

「えぇ、はっきりと」


まずい事態だ。もし誰かがそれを見つけて興味本位で入ってしまったら…

対処を考え始めようとした時、瑛士は嫌な空気を感じた。


誰かが来る…

誰だ…

いや、もしかしたら…


実を言うと瑛士はここに来る道中に後ろからの視線を感じていた。

しかも感覚的に覚えがある。


もしかして、奴らか…

彼女達に目を付けて尾行していたのだろうか…


徐々に近づいてくる足跡。

もし見つかるような事になれば二人はおろか幻想郷も危ない


「二人とも時間が無い!スキマに入るぞ!」

「えっ、何で?」

「説明は後だ!ここにいるとまずい!早く!」


瑛士の鬼気迫る形相に二人はそれに従うしかなかった。

三人は強引に破られたそのスキマに入った




一人の男が辺りを見回している

どうやら無線でやり取りしている、いないことを報告しているのだろうか

彼は舌打ちをしながらその場を離れて行った


先ほどまで見えていたはずのスキマは閉ざされている

そう、まるであの二人を招き入れるまで待っていたかのように…





少女は本を片手に風景を眺めていた

周りは向日葵が咲き誇り、夕日がその風景を幻想的にする

静かに笑みを浮かべる彼女の片目からは涙が零れる


やるしかない…


その言葉を残し、彼女は姿を消した



彼女が手にしている本は

彼女の目的とは

瑛士たちはどうなったのか


この異変は、まだ、始まりでしかない…




To be continued


今回も読んで頂きありがとうございました!

そして遅れてしまいまして申し訳ありませんでした


今回で第1章は終了となりました。

書き始めて2か月経ちましたが成長できたのかな


次回は短編小説を書きます。内容はお楽しみに。


第2章は4月投稿予定です。

それまでゆっくり待っていただければ幸いです。

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