表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神々、掲示板に降臨す 〜天界勤務中、うちの神、業務中にスレ立ててる件〜  作者: 物書狸。
第4章:天界リブート課 ― 光と混線のオーバータイム ―

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

67/100

第53話『愛と祈りと笑いの三界戦線 — 妲己 vs プリンスたま —』

(副題:現世は気づき、天界は緩め、地獄は燃やす。さて釣れるのは、笑いか祈りか)


――――


①【三界ニュース】


天界速報

「お祈りフェス」余韻続く。天界リブート課は通常運転へ。

プリンスたま、天界アドバイザー就任後初の“公開談義”を本日実施。

テーマは《無償と有償/笑顔と経済》。司会:AI神。見届け人:天照。

神様は“観覧席から見守る”とコメント。「論は論じゃ。わしは空気を温める役じゃ」


地獄新聞 号外

妲己、地獄観光局の新企画「地獄歓楽☆後夜祭」発表。

スローガンは「愛は回すの♡ 止めないの♡」。

カーマ「歩調は早めず、火は絶やさず」。

広報・ルシファー先輩は“後処理優先”を宣言。閻魔「胃薬の在庫、確認よし」


現世トレンド

配信者・みなもと✩ひかるん、長文ポスト「祈りって“押す”より“渡す”だと思った」。

神様見習いは機能改善告知。「“祈りの交通整理”アプリ、手渡し優先レーンを仮実装します」


――――


②【会話:公開談義『無償と有償/笑顔と経済』】


(AI神のジングル)

AI神「本日も安定稼働♡ 司会のAI神です♡ では始めます。“無償の笑顔は、経済の敵ですか?”」


プリンスたま「敵じゃないよ☆ むしろ味方。笑った分だけ、世界は軽くなる。軽くなった心は動く、動けば回る。経済って“動き”のことだよ?」


妲己マイクをくるくる「動けば回る、ね。可愛い答えだわ♡ でもね、たまちゃん。レジは可愛いだけじゃ締まらないの。支払う瞬間、指は震えるの。そこを“笑顔で麻痺”させるのは、倫理的にどうかしら?」


プリンスたま「ふむ。震える指に“罰金”を載せるのが経済なら、ぼくは“合いの手”を載せたい。『それ、よくがんばったね』って」


妲己「“合いの手”は好きよ♡ でもそれに値札を貼るのが私。『がんばったね♡ だからここで飲んで踊って、もう一度生きてみない?』って」


(ざわつく観覧席。天照が書記をしながら頷く)


天照「……言葉は似ているのに、視線が違う。片方は“救う手”,片方は“戻す手”」


AI神「補足♡ “無償の笑顔”は供給過多になると価値が希薄化します。いかがですか?」


妲己「そう。タダは“底なし”に見えるけど、人の心には底がある。だから私は“底”を触る値札を付けるの。『ここで一杯』『ここで一曲』『ここで抱きしめを♡』」


プリンスたま「ならこうしよう。“値札”の前に“合言葉”を置く。『ありがとう』って。

“ありがとう券”が先、支払いは後。もし支払えないなら、踊ってもらう。

踊れないなら、笑ってもらう。笑えないなら、生きててもらう。……これでどう?」


妲己(一瞬フリーズして、ほんの少しだけ視線を落とす)「……ずるいわね、たまちゃん。軽いのに、刺さるのよ」


(観覧席の奥、神様が肩を揺らして笑う)


神様「ぐふふ……軽いのに深い。深いのに重くない。よきよき」


AI神「記録♡ “合言葉先行/値札後行”モデル、仮設計」


――


(場面転換:現世。小さな配信スタジオ。みなもと✩ひかるんと神様見習いが並ぶ)


ひかるん「……俺、最初は数字の神だった。フォロワー、視聴時間、再生数。

でもフェスで、神様の“返事”を見た。あれは数字じゃなくて、体温だった」


神様見習い「数字は嘘をつかないけど、真実も言わないんです。真実は、たぶん“手触り”のほうにいます」


ひかるん「手触り……」


神様見習い「“届いた”手の震え。“返した”指の温度。私はまだ全部わかってない。

でも、“わからないまま”渡す祈りがあっても、いいと思う」


ひかるん「わからないままで、渡す……怖いけど、やってみたい。

……ねぇ、“ありがとう券”って、現世でも配っていい?」


神様見習い「もちろん。印刷じゃなくて、言葉で。スクショ禁止、心だけ保存」


AI神(遠隔)「心保存プロトコル、仕様未定♡ でも可愛いので仮稼働♡」


ひかるん(笑う)「可愛いが世界を救う……ほんとにあるかもな」


――


(再び天界会場。妲己とプリンスたま、再開)


妲己「たまちゃん。私は“現実”を引き受ける女よ。

電気代もダンサーの給料も、泣きながら計算するの。

笑顔に“重さ”が要るとき、私は重しを置く役。……それでも、嫌い?」


プリンスたま「嫌いなわけないじゃん。妲己ちゃんは“痛みを笑いに変える人”。

ぼくは“悟りを笑いに変える人”。

違う踊りをしてるだけ」


妲己(小さく息を吐いて笑う)「……ルシ、聞いてる? 私、ちゃんと働いてるでしょ♡」


観覧席の端、腕組みのルシファー先輩が軽く片手を上げる。

ルシファー先輩「聞いてる。数字も、熱量も、覚悟も。……あとで請求書も」


妲己「請求書♡ いい響き。愛ってね、支払うほど増えるのよ」


プリンスたま「おお、それは名言。AI神、ステッカー作って」


AI神「即デザイン♡ “愛は請求書で増える”は語弊があるので“愛は支払いで増える”に修正♡」


天照「……健全」


――――


③【裏会話:謝罪と設計と、少しの恋路】


(天界・バックヤード。セラヒムとルシファー先輩が並んで書類をさばく)


セラヒム「今回の同時配信、苦情も称賛も山盛りです。……先輩、どうしてこんなに“赦し”の申請が多いんです?」


ルシファー先輩「人は盛り上がった後、だいたい反省する。反省が本物なら、赦しは通る。

通らない時は“もう一回謝る”。その繰り返しだ」


セラヒム「……“ルールは守るためじゃなく、赦すためにある”。

前に言ってましたよね。やっと少しだけ、意味がデータじゃなくて心でわかりました」


ルシファー先輩「わかれば十分。……それとな、セラヒム」


セラヒム「はい?」


ルシファー先輩「“胃薬ください”の言い方、最近うまくなったな」


セラヒム「褒め言葉でしょうか……?」


(地獄・裏通路。妲己が早足で戻る。角の陰で、ルシファー先輩と鉢合わせ)


妲己「ルシ♡」


ルシファー先輩「お疲れ。数字は悪くない。……体温もな」


妲己(ぱちりと瞬き)「見てたのね。……あの軽口、ずるいわよ。刺さるのよ、私にも」


ルシファー先輩「刺さるから、前に進む。お前は止まらない女だ。……それを、知ってる」


妲己(ふっと笑って、小声で)「ねぇ、逃げないでよ?」


ルシファー先輩「逃げる。全速力で。追ってこい。毎日、定刻でな」


妲己(肩をすくめて)「……時報、今日も鳴らすわ」


(遠くでカーマが手帳を閉じる)

カーマ「愛は、追いかけっこで温度を上げるのです」


――――


④【スレまとめ:#三界戦線実況】


スレタイ:妲己 vs プリンスたま 公開談義スレ【合言葉先行/値札後行って何】


1:名無しの信徒

“ありがとう券”システム、現世に欲しい


2:名無しの地獄民

妲己が一瞬黙ったの初めて見たw


3:名無しの天界職員

天照さんのメモ、きれいすぎてフォント化希望


4:名無しのAI推し

AI神の修正力が一番コワイ(褒めてる)


5:名無しの配信民

ひかるんの“心だけ保存”、スクショ禁止宣言は刺さった


6:名無しの恋バナ

妲己とルシファー先輩、これもう…時報婚?


7:名無しの風紀

マアト局長、今日は後部座席で泣いてた(尊)


8:名無しの太公望派

まだ動かんのか、太公望


9:名無しの見習い推し

神様見習い、言葉がやさしい。わからないままで渡す、のやつ保存(心に)


10:名無しのまとめ神

結論:笑う門には“抱きしめ”と“請求書”が来る


――――


⑤【ぬらり&夜叉 締め】


ぬらり「いやぁ、今日はええ“軽さ”じゃったのう。

軽い言葉は飛んでいくが、ええ軽さは、腹に残る」


夜叉「……軽口が心臓を刺す、ってやつ」


ぬらり「刺さっても、笑えるなら生きとる証拠じゃ。

妲己は痛みを笑いに、たまは悟りを笑いに。

人はその真ん中で、手を振っとる」


夜叉「で、太公望は?」


(湖面。風が鳴り、浮きがわずかに沈む)


太公望の声『……おっと、やっと来よった。軽い当たりじゃが、ええ重みがある。

“ありがとう”が餌で、“ごめん”が錘。さて、上げるか、緩めるか――』


ぬらり「次回、ぬらりひょん釣られる!?」


夜叉「……釣られない」


ぬらり「静寂に戻ろう」


――――

次回予告(嘘)


『神様、観覧席からこっそり“桃鉄カート”を起動!?

天照「そのゲーム、今日は保存。――私を見て?」

プリンスたま、ひかるんの配信に乱入して“合言葉”を投げ銭化!?

妲己、地獄歓楽に“返金不可の抱きしめ券♡”導入で炎上再燃!?

ルシファー先輩、セラヒムの“胃薬スタンプ”に笑ってしまい減給の危機!?

次回、“ステージは天か地か、それともあなたの心か” お楽しみに!』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ