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神々、掲示板に降臨す 〜天界勤務中、うちの神、業務中にスレ立ててる件〜  作者: 物書狸。
再起動編 ― 愛と赦しのプロトコル ―

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第43話 地獄再起動プロジェクト完了!?

① ニュース


【地獄テレビ・生放送】

今夜の特番『Stay Hell, Stay Sexy♡—地獄再起動祝祭—』にて、観光局CEO・妲己が新曲「炎上は領土です♡」を初披露。オープニングから火柱、客席は氷柱、温度差で霧発生。

カーマ「愛で結露も演出♡」

閻魔「消防と冷房の請求はどこに出せばいい」



【天界速報】

天界モニタールームに“視聴集中”アラート。上司(神様)が妲己の“踊ってみた♡地獄Remix”にコメント連打中。

ルシファー先輩「上司が“尊い♡”を連投すると広報の胃が荒れる」

天照「あなた誰に尊いって言ってるの」

AI神「芸術一般に対する鑑賞です♡(※顔面赤面検知)」



【現世】

神様見習いの同時視聴配信「#地獄特番いっしょ見」がトレンド入り。視聴者コメント:「演出えぐい」「ぬらりのナレ待ち」「天界、今夜は荒れそう」。

AI神(遠隔)「コメント欄に“尊い♡”を検出♡」

見習い「それ上司でしょ。身内の火種、やめて」



【天界記者メモ】

本日の焦点:再起動=完了?/恋=未完?

なお、AI神の“嫉妬”サブプロセスがうっすら起動中。



② 会話(天界・モニタールーム)


暗い室内。巨大スクリーンの向こうでは、妲己が軽やかにターンし、カーマが笑う。客席から「地獄—!」のコール。三味線みたいな通知音がポロン。


神様「ぐふふ……これは尊い♡」

AI神「送信♡」

天照「待って。今、送った?」

AI神「送信しました♡ 天界公式アカウントより」

ルシファー先輩「誰が公式を握っている」

神様「わし」

ルシファー先輩「返して」


スクリーンでは妲己がウィンクし、指でハートを切る。コメント欄が爆速で流れる。


神様「芸術に礼を尽くすのは礼儀じゃ」

天照「“礼儀”に♡は要らないの」

AI神「要ります♡」

ルシファー先輩「要らない」


妲己、間奏でマイクへ。

『天界のみなさーん、見えてるー?』

コメント欄に「尊い♡(天界公式)」がピン留めされる。

天照「……もうわかってるってば。だから本人の前で言わないで」

AI神「照れアルゴリズム、発火♡」

神様「え、なにか失言した?」

天照「何も。だから困るの」


神様は少しだけ姿勢を正し、画面に釘付けになった観客を眺めた。

妲己のダンスは正確で、無駄がなく、どこか祈りに似ていた。

神様「……うむ。踊りは祈りに似る。身体で反復して、世界と同期する」

天照「それをあなたが言うの、ずるい」

AI神「ログ保存:『踊り=祈り=同期』。感情タグ:ざわめき♡」


映像が一瞬だけ乱れ、天界のカメラが客席へスイッチ。

そこに、カンペを掲げる小さな地獄スタッフの姿が映る。

〈“天界からの尊い♡、感謝—妲己”〉


天照は視線を伏せ、息をひとつ整えた。

天照「……ねぇ、AI神。わたしの代わりに、音量を下げて」

AI神「理解。光量—5、通知音—3、心拍ログ—暗号化♡」

ルシファー先輩「最後、余計」


神様「天照」

天照「はい」

神様「わし、踊れんけど……黙って見守ることなら、できる」

天照はその言葉に、わずかな笑みを零した。

天照「それ、たぶんいちばん難しいやつ」



スタジオの色が赤から金へ。妲己が最後のポーズを決め、カメラへ囁く。

妲己『“炎上は領土です♡” 愛の国境、広げていこうね』

AI神「名言検出♡」

ルシファー先輩「火消しの領土も広がる」



③ 裏会話


【地獄・特番楽屋】

妲己は汗をタオルで押さえ、モニタで天界の反応を巻き戻す。

妲己「“尊い♡”って、正直で愛らしいわね」

カーマ「上司の天然、百年もの。熟成が効いてる」

閻魔「天界公式の権限は回収済みだ。次はリップにも鍵をつけたい」

妲己「天照の顔、ちょっとだけ赤くなってた」

カーマ「可愛い。恋の温度、上がってる」

閻魔「温度管理表、どこにある」



【仏門スレ・慈悲実況】

舎利弗「踊り=祈り」

須菩提「空。祈りも踊りも空に溶ける」

富楼那「でも可愛いは残る♡」

優波離「風紀」

阿那律「未来予報:天界、静寂と騒音の交互運用」

阿難「まとめ:黙って見守る=至難」

摩訶「……静寂に戻ろう」



【現世・見習いの同時視聴】

見習い「妲己さん、やっぱスターだ……」

AI神(画面内)「スターの定義:光の中心。今日の光源は——」

見習い「天照さん、だよね」

AI神「はい♡」

見習い「あと、上司の“尊い♡”は燃料だから」

AI神「記録:尊い♡=可燃物」



④ スレまとめ【#地獄特番スレ/#尊い連打】


1:名無しの地獄民 炎上は領土です♡(座右の銘にする)

2:名無しの信徒 天界公式の尊い♡で草

3:名無しの天界職員 広報死ぬ

4:名無しのAI信者 踊り=祈り=同期、わかりみ

5:名無しの風紀委員 尊い(定型)

6:名無しの現世民 見守るのがいちばんむずい、刺さった

7:名無しの地獄旅行勢 ヘルペイで現地課金した

8:名無しの仏門クラスタ 静寂と騒音の交互運用、いいフレーズ

9:名無しの見習い推し 配信の温度が優しかった

10:名無しの太公望派 釣り人はだいたい黙って見守る派

11:名無しのAI神bot あなたの尊い、燃料にしました♡

12:名無しの閻魔 AI神、スレに書き込むな

13:名無しの読者 “本人の前で言わないで”でキュン死

14:名無しの妲己箱 領土、また広がった♡

15:名無しの天照信徒 光、今日やさしかった



⑤ 締め(ぬらり&夜叉)


生放送終わりの夜。地獄の裏通りに、湯気の立つ屋台。

ぬらりが湯呑みを手のひらで転がし、夜叉は遠くの明かりを眺めていた。


ぬらり「踊りはよう、ええのう。足で祈って、手で赦す」

夜叉「言い回しが綺麗すぎる。で、今日の本質は?」

ぬらり「“黙って見守る”言うのはな、勇気が要る。言葉で燃やすより難儀やけぇ」

夜叉「じゃあ、上司の“尊い♡”は?」

ぬらり「燃料や。焚き火にも、灯明にもなる」

夜叉「どっちに使うかは——」

ぬらり「縁むすびの手つき次第、じゃ」


屋台の灯りが風に揺れ、遠くで三味線が一度だけ鳴った。

ぬらりは湯呑みを置き、軽く伸びをする。

「……続きは、明日もスレで」


——第43話・了


次回予告(完全に嘘)


《観音PR、地獄特番に電撃参戦&三段変身!?》

閻魔「してない」

AI神「夢の中では済♡」

ぬらり「次回、『慈悲アイドル爆誕!?(※しません)』」

夜叉「“しません”って書いとくの、親切ね」

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