第十七話 一旦終わり
ミリスと俺が頭の中に「?」の文字が書いている間。
エレンとエイジャはやばい雰囲気を匂わせていた。
エレンは何か苦しそうだ。
「どうした?エレン」
エイジャが心配している。
「ああ、そうか思い出した……」
エレンは呟いた。エレンの身体からは冷や汗が出ている。
「と……どうしたんだ?エレン」
俺もエレンに声をかける。続けてミリスもだ。
「やあ、久しぶりだなぁ。天使」
背中がゾゾっとした。これは恐怖だ。
後ろに嫌というほど伝わる。恐ろしい魔力への恐怖だ。
「お前、釈放されたんだなー」
後ろを振り向けない。
後ろから足が地に着く音がした。この声の主は空を飛んでいたのか。
「何故貴様も存在できている?」
エレンが厳しい口調で言い放った。こんな顔のエレン、見たことない。
「ずっと、引きこもっていただけよ。明日ぐらいには封印が自己で解けそうだったのに、召喚されて全部無意味になったなぁ。まあいいけど」
バァン!
ミリスが魔法を撃った。
「この馬鹿っ!」
エイジャが不味い顔をした。
「殺されたいらしいな」
後ろから魔力によって「何か」が生成される音が聞こえる。
「死んで終わりは楽すぎる。お前には俺と同じ孤独を味わってもらおうか?人間のお前には体感どのくらいに感じるんだろうな」
ミリスの足元に魔法陣が形成された。召喚魔法に似た形だ。見たことがある。あれは、神聖魔法の封印魔法だ。
「ミリス!!」
エレンがミリスの背中を押した。それによってミリスの身体は魔法陣から出され、その代わりにエレンの身体が入れ替わりに入った。
それと同時に封印は実行。エレンの姿はそこから消えた。
「なんだ、天使。つまらんことしてくれるな」
「何をやってんだ?ミリス」
ミリスは冷たい顔をしていた。
「おい。そこのチーター」
チーター。つまり、俺のことか?
俺はここで初めて後ろを向いた。
目の前にいた化け物の姿は博識な魔王の補佐にいそうな男だっだ。黒いコートで身を包んでおり、眼は紅色に光っている。
彼は口を開いた。
「お前、やりたいことはあるか?」
その瞬間、心の中を覗かれた嫌な感じがした。
「なるほど、スローライフを送りたいか。しかし、これはもうかなっているみたいだな。しかし、満足はしていないわけか?」
彼は俺の心の中をいとも簡単に読んだ。『読心術』一応『神聖魔法魔術書』にもその記述はあったが、使用するのはとても困難だった。
「贅沢だなぁ。でも贅沢するためには少し『努めて』みてもいいんじゃないか?」
男の手から見るからにヤバい黒い物質が生成された。
俺はこいつはやばいと思い、すかさずビームを撃つ。
しかし効果はなかった。
俺が撃ったビームは男の身体に当たった瞬間消え去った。
「頑張ってスローライフを送れるように努めろよ」
男はそう言って、魔法を発動させた。
最終回じゃないよ




