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第十六話 事後話

 強力な力を持つ神聖魔法。

 その中には使ってはならない魔法がある。

 その一つが召喚魔法だ。

 遥か昔には召喚魔法は軽々と使えていたのだが、召喚魔法に関した事件がいつしか起き、この魔法は使うと危険なものになった。

 しかし、エレンは何故そんな重要なものをルースに教えなかったのか?それはちょっと前の話が少し関わっている。


 エレンは以前、別の転生者の担当をしていたことがあった。


「私、担当天使のエレンと申します。これからよろしくお願いします」


 エレンにとっての初仕事だった。

 エレンは召喚魔法を得意としていて、この転生者も早々と召喚魔法を習得した。その結果、転生者は世界に名をとどろかせる召喚魔導士となった。

 担当している転生者が素晴らしい人生を送るというのは天使にとってはこれ以上にない喜びである。

 エレンは天界に帰ったら自慢話が出来るとワクワクしながら転生者の人生を見守っていた。


 しかし、彼は堕ちた。

 彼は禁忌に触れたのだ。

 彼は積極的に召喚魔法の研究に取り組んでいた。そして、悪魔の召喚魔法を見つけ出してしまった。

 そして、それを使ってしまった。


 ただの好奇心からだろう。しかし、その行動がすべてを変えてしまった。


「おまえか?俺を呼び出したのは」


 悪魔はそう問いかけたそうだ。


「ああ、そうだ。お前はこれから俺の従僕だ」


 と彼は言った。


「違うな……。逆だよ」


 悪魔は彼の胸に手をそえると、恐ろしい魔力で彼の心臓を止めた。


「いいか?お前はこれから悪魔の仲間入りだ」


 そうしていると、エレンが来た。


「なんだ天使か」


「そっちこそ、悪魔か……。彼に何をした?」


「たいしたことはしてないぜ。堕とさせただけだ」


「やはり、禁忌に触れたか」


 エレンはそこにあった彼が悪魔を呼び出す際に使用した神聖魔法召喚魔法魔法陣の存在に気づき、魔法を唱えた。


「眠っておけ」


 封印魔法と召喚魔法の魔法陣は形式が似ていることを活用して、悪魔を封印した。

 しかし、これによって神聖魔法全体に変化が起きて、神聖魔法の召喚魔法を使うと悪の魔を呼び出す魔法変化が起きた。


 この全責任を負うため、エレンは厳しい処分を受けることとなった。

 魔力の弱体化や他もろもろの呪いをかけられて、エレンは本件のほとんどの内容を忘れてしまった。


 転生者の行方はこのまま堕ちた彼を残すとすべての世界で混乱を招くことになるため、魂ごと処分されることになった。


 エレンは本件の内容を知らないままルースの担当に駆り出されることになった。そのため、召喚魔法の危険性を知らせることができなかった。


「ということがあったんです」


「そんなことが、でもそれなら女神様、あなたが僕に教えてくれればよかったのでは?」


 事が終わり、天界に呼び出されてしまった俺は女神からそんな話を聞いていた。


「しかし、あの魔法陣がなくてもやがて、ああなっていたんですよ」


「やがてとはいつ?」


「たぶん、あの翌日には悪魔が現世に襲来していたかと」


「ほぼ変わらんやん」


 一体何が起きたのか、思い出しただけでも苦い記憶だ。


そろそろこの章を終わらせようと思います。そしたら一章のまとめとかをあげようと思います。

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