第十話 第一回スローライフ計画会議
後日になった。
俺はエレン、エイジャ、ミリスを自室に集めた。これから4P!なんてことではなく、これからの俺のスローライフのための会議だ。
第一回 スローライフ計画会議である。
「今回の会議の議長をさせていただきます。エレンと申します。この度はよろしくお願いいたします」
エレン以外の参加者一同は一斉に拍手をした。
「それでは、今回の会議での議題を確認します。それは、これからの我々のスローライフについて。ございます。そして、今回お越しいただいた皆様はこの会議で詳細を決定し、来るときに出発することになります。それでよろしいですね?」
一同は首を縦に振った。
そして、議長を中心に会議は円滑に進むわけがなかった。
まず、一番の難点。場所である。
スローライフを送るためには比較的安全なところでなければならない。そして、エイジャと俺がいつでも試合できるような、ただっぴろい土地がある場所だ。
家は別に自分で作れる。神聖魔法には、【想像建築】というものがあり、自分で思い浮かべた建物を指定した場所に建てられる魔法がある。土地代もほぼ、人のいないような田舎のほうにすれば広くても高くはつかない。
しかし、大体そういうところには何故か魔物がいるのだ。とびっきり強い。
勿論、俺やエイジャ、エレンは余裕で倒せるし、ミリスも今や凄まじい魔法の成長を見せ、未来の英雄とされているほどだ。しかし、問題なのは、その繁殖力だ。今はその魔物問題について議論している。
「で、本当にどうするの?」
とっくの昔に議長風の話し方をやめたエレンが俺に聞いてきた。
「そこらを焼いて、一斉駆除とか」
などと、エイジャは言ったが、
「それはダメだろ」
魔物をあまりにも殺しすぎると、生態系が壊れかけない。そんなことは絶対にあってはならない。
「まて、エレン。これを解決できる神聖魔法があったりするんじゃないか?」
この神聖魔法。意外と何でもありなのだ。俺はそんなどんなことでも解決してくれる神聖魔法のことについて載っている『神聖魔法魔術書』を取り出し、そのようなものがないか探してみる。
「ところでどうだ?ルース。あったのか?」
とエイジャから聞かれたが困る。この本はその分厚さのあまり探すのにかなりの時間よ必要とするのだ。
魔術書を取り出してから15分。それらしきものがあった。
「意外と早く見つかったわね」
とエレンがいい、ミリスとエイジャが「そうなの?」と呟いた。実際には本当に早いほうである。
発見した魔法は【自然置換】
自然の摂理を置き換えられる神の魔法だ。よくよく考えても考えなくてもやばい魔法ということがわかる。
しかし、これを使えば、何とかなるかもしれない。
「別にそんなことしなくても別に大丈夫だと思うけど」
とエレン言った。どうゆうことだろうか。
ミリスが「とりあえず、魔物問題の解決が見られたのだから場所決めはまた後日でいいじゃないのかな」と言って一旦お開きという形になった。
念のため、【自然置換】について調べることにした。そのために俺は『神聖魔法魔術書』を読んだ。調べてみると、この魔法、難関で複雑なものだということが分かった。
自然を操る難しさを今更ながら実感した。
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