6 偽装学園生活 部活選びは迷いますよね
一般人を装って、社会生活に溶け込むためとワルビレル様から指令が下り、わたしは高等部で部活に入ることになりました。
この霊王学園は小中高一貫校であり、尚且つ、マンモス校であるため、部活や同好会の種類がとても多く選ぶのにとても苦労します。
なので、午後からの部活オリエンテーション?を一通り聞いた放課後、まだ少し迷っていました。
そんな中、仲良くなったクラスメイトの女の子たちと現在、相談している真っ最中です。
わたしも組織に拾われてから、ワルビレル様の副官として着任して後、様々な過酷な訓練を乗り越えて来ました。
その中には当然、体術の訓練も含まれています。
副官たる者、護衛の役目もある程度果たせなければなりません。
いざとなればこの身を盾としても、ワルビレル様をお守りする所存です!
あっと、少し脱線してしまいましたね。
「結局、千里はなんの部活に入ることに決めたの?」
「どうしましょうか? まだ、絞り切れてないんですよ」
「帰宅部! 帰宅部に入らない?」
「なに進めてるのよ、この子は」
「黄亥路さんはチアリーディング部? 最初の自己紹介でも言っていたもんね」
「いこえで良いよ。うん、そう中等部からやっていたから」
「黒井さんは?」
「そうね、文芸部か、フェンシング部かしら」
「随分と極端な選択ね」
「そう?」
「白尾さんは?」
「マッドサイエンティスト同好会」
「……あるの、そんな同好会?」
「都市伝説的にあるらしい」
「「怪しい……」」
「で、千里はずっと悩んでいるけど、決めたの?」
「う~ん、ひとまず、気になったところを一通り回ってみようかと」
「そうなんだ。私はバトミントン部を見に行こうと思ってるんだけど、一緒に行く?」
「そうですね。いってみましょうか」
それから、仲良くなった子たちといくつかの部活や同好会を回ることになりました。
結果、長距離を走るのが好きでしたし、陸上部に入ることにしました。
「んっ、阿久寺、陸上部にしたのか。どうだ、料理同好会にも入らないか? お前、料理が趣味で肉じゃがが得意って言ってたろ」
そういえば、陸上部の顧問はわたしのクラスの担任の近藤先生でした。
ちなみに、ワルビレル様……王史君はアニメ研究会に入ったそうです。