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計画開始

(まじか、そっちからコンタクトとってくるのか)


俺は予想外のことで驚いていた。


「やっぱりまだ記憶が戻ってないのかしら」


そう言いながら俺をベッドに下ろそうとしたので急いで障壁の魔眼で音響遮断シールドを貼った。


サティラは俺が部屋全体にシールドを貼るのをキョロキョロ見ていた。


そしてシールドを貼り終わった後、サティラの前に飛行魔法で飛んだ。


「サティラ。何か俺に話があるのか?」


そう質問するとサティラは俺にひざまずきながら答えた。


「私は貴方様に依頼がしたい事があるのです」


「内容とはなんだ?」


「少々長話になりますよ」


そういった前置きをしてから、サティラは依頼の内容を話し始めた。



要約するとこうだ。


魔族は今、唯一賢者がいない人間の辺境の村を襲撃し、小さな子供を誘拐していることを止めること。


そして五年後に行われる第四子の成人を祝うための各種族への戦争を阻止。

最後に七賢者と次期魔王候補の両立だった。


サティラが噓をついていないことは魔眼で確認しており、俺はその依頼を断る理由もなかったので受けることにした。


そして、魔王の妻であるサティラが何故、俺に有益な情報、依頼をしたのかが気になったので質問した。


「それは、ルーレンさんが私を助けてくれたからですよ」

と笑顔で答えた。


どうやら、人間の街に迷子になって来てしまったことがあり、その時、街の人たちに殺されそうになったそうだ。


そんなときに俺が来て、


「敵意のない魔族を殺すことは許さん!」

と言いながら、助けてくれたそうだ。


それで俺のことが好きになり、俺が転生できる肉体を用意したという。


本人曰く、

「魔王なんて興味ありません。アレはルーレンさんの転生を成功させるための道具ですよ」

だそうだ。


俺は前世の俺がしたことがいい方向に行ったと思い、嬉しくなった。


「ところで次期魔王候補になることだが、魔王学院に入学しないといけないんじゃないか?」

「しかも学校っていったら五歳くらいじゃないと入れないんじゃないか」


「それについては問題無いですよ」


そう言って棚の中を漁り始めた。

しばらくして探しものが見つかり、何か書類を俺に見せてきた。


「魔王の子供なんで特別処置をとってもらいました〜」


学校運営ガバガバじゃんか、とは思ったがありがたいことだった。


「そこが大丈夫なのはわかった。でもこの身体はどうするんだ」


今、飛行魔法で飛んでいるこの身体はまだ生後一週間ちょっとのからだなのだ。


「成長魔法を使えばいいじゃない」


そう言うと、俺にサティラは魔法をかけた。


俺の身体はどんどん大きくなり、身長180センチ程になった。


「これ、父さんにどう説明するんだ」 

と聞くと、


「あのクソは子供の面倒なんて見ないから大丈夫よ」

と答えた。


後で話を聞いたら、魔王には色んな女がいて、子供は十三人。


そして俺が十三番目のようだった。


こうして、俺たちの話は終わった。


「そろそろシールドを解くぞ」


「はい」


俺はこの日から動き始めた。


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