作戦決行
「うわ!眩し!」
チンピラに絡まれ、金を取られそうになった最中、突如白光が辺りを包んだ
そして、視界があけた時には二人の人が立っていた
「ふー案外この能力疲れるからやりたくないんだよねぇ…」
「だまれ。つべこべ言わず集中しろ。」
その二人は夢に出てきて、僕を連れ去ろうとした二人だった…
これは夢?現実?能力?ってことはアイツは能力者??どういうこと?分からない?分からない?分からない?分からない?分からない?分からない?…ってことは夢?そうか夢…夢…夢
「あーそこで妄想中悪いんだけどさぁ。」
「これは夢では無い。」
「「現実だ。」」
…は?何言ってるんだコイツラ??
「はぁ?こんな不可解なことあり得ねぇだろ!夢だ!夢だ!!夢だぁぁァぁぁ!!!!」
ー作戦決行30分前
「それじゃあゲーセン行くか。」
四人が行き先を決めている
「さて、問題はアイツの能力だが、シオンはどう思うんだ?」
「能力はこちらで言うと夢物語…と言ったところか。」
夢物語
願った事が実現化できるようにするために例外を除き全ての能力から必要な能力を、無意識のうちに効率的に使用できるというなんともチート気味た能力。だが、欠点が多く発動への条件もあるためあまり好まれる能力では無い。生まれながらこの能力を持っていたとしても、たいていこの能力から違う能力への転換を試みるのがほとんどであまりいい能力とは言えない。結局名前のわりには他の能力の方が役にたつという悲しい能力。稀に幼児などが使用し大きな事件へと発展することもある。
「だが、夢物語とかなり違わないか?夢物語の発動条件はまず、勘違いすることが必要で思い込むだけではできないはずだ…それに時間的操作は行えない、記憶が曖昧になる…ホント欠点ばかりだな。アイツの使った能力はいくらか確認できない部分があるし決めつけるのはよくねえんじゃねえか?」
「考えてみろイブキ。タケルは全ての発動条件、欠点の部分をクリアしている。」
目の前に腕を出し指を一本たてて
「まず、一つめ。思い込みの部分だがここは勘違いしたとするしかない。」
「それじゃあ立証できてねえじゃんか。」
イブキの突っ込みを華麗にスルーし、二本目の指をたてて
「二つめ、時間的操作は行えない。これは僕たちの目の前でもあったと思うが。あのときの能力発動で使用された能力は瞬間移動。色々あった。だから夢と勘違いした。」
相変わらず表情を変えず、三本目の指をたてて
「そして。最後の一つ。」
「記憶の曖昧…これは俺でも分かったわ。仮に記憶がはっきりしてるならアレに気づかないのはおかしいもんな。」
「仮に能力を夢物語と仮定しよう。それなら対策は簡単だ。」
「現実を突きつけるんだろ?まぁ、だいたい分かったわ。」
「そこでイブキ。物語はこの先彼らが絡まれるところに主人公が来るという極々普通なシーンだ。ここで、主人公が来る前に修正を行いたいと思う。」
「了解。俺の能力で封じ込めてやるわ。」
「話が早くて助かる。では、準備を頼む。」
イブキの能力は名前が無い…なぜならこの能力の所持者がイブキだけだからだ。
あえて名をつけるなら、自分領域…と言ったところか。
自分領域
名前の通り自分だけの空間を作り出す。その空間は外部からアクセスは不可能。入るには本人より招待を受けるしかない。「作り出す以外特に能力は無いため役立たず。滅多に役に立たない。役にたつのが珍しいくらい。ホントなんでこんな能ry…」
「勝手に説明付け足すな。」
「なんだ。イブキか。準備はもういいのか?」
「あぁおっけーだ。あとはそちらの合図待ちだ。」
「あと少しで絡まれるところになる。時間が来たら再度連絡する。」
「おいガキ共。金出せや。じゃないとあの世に逝くことになるぞ」「…と絡まれてるところを主人公が助けに来る。とても捻りの無い話だな。」
さて…上手くいくのか…
少し不安な気持ちもあるが、その様子をマンションの屋上から眺める。
「あぁシオン。こっちは問題なしだー!いつでも準備おっけーだ!」
それじゃあよろしく。
そうが呟いた瞬間視界は白に包まれた。