里帰り③
読んでいただきありがとうございます。
少し投稿が遅れてしまいました。申し訳ありません
やっと梅雨明けたけど雨多いですね
ジメジメしていますが秋まで一緒に頑張りましょう
よろしけれコメントなどお願いします
「ただいま」
「「お帰り」」
母とは違うもうひとつの声が聞こえてきた
「父さん帰ってたんだね。久しぶり」
「久しぶりだな」
僕は父の顔を久しぶりに見れて嬉しかった
「学校生活は順調か?」
「うん、お陰様で」
「それは良かった。優斗は昔から友達いなかったから心配してたんだよ」
「あはは。でも今は友達にも恵まれてるよ」
父は驚いた顔をしていた
(そんなに驚くか?)
「そんな事は、ここまでにして話ってなんだ?」
(言わなくちゃな)
「すーはー」
心を決めるために1度深呼吸をした
(よし)
「実は、最近医者に余命宣告された」
「「え」」
2人とも僕が何を言っているのか理解が追いついていない
「そ、それはどういうことだ?」
父から質問が飛んできた
「実は末期ガンなんだ」
「うそ…」
母の顔がみるみる青くなっていく
「もう治らないって」
「なにか方法はないの?」
「残念ながら」
2人とも悲しい顔をしている
それからは少しの間沈黙が続いた
「ちょっとお父さんと考えさせて」
母が言葉を切った
声のトーンはすごく低い
当然だ、いきなり自分の息子にもうすぐ死にますと言われたらどこの親だってそうなる
(今は時間が必要だな)
元々2人反応は想像出来ていた
「ちょっと寝てくる」
そう言って僕は部屋に戻った
「どうしてこうなっちゃったんだろうな」
「生きたいよ、まだまだ一緒にいたい、別れたくない」
「ああ、死にたくないな」
自然と言葉が出てきて涙もでてきた
それからは体から水分が全てなくなるんじゃないかってぐらい泣いた
昔の思い出などを思い出しながら
1年後の僕へ
やっぱり死にたくないです。
父さんと母さんのあんな顔みたくなかったな