里帰り①
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4月11日僕は昨日余命宣告をされた
友達の慰めもあり何とか立ち直れたがまずは何をしようかと夕飯を作りながら考えていた
「まずは何をしようか?」
今日の夕飯のメニューはオムライスだ
昔独り立ちする際母に「自炊はしなさい」と言われ初めに習ったのがオムライスだった
「そうだ、まずは親に自分のことを報告しにいこう」
そう決めながらも僕は懐かしい母の味がするオムライスを頬張るのだった
次の日僕は早速実家に帰る用意を始めた
「パンツは3枚もって…」
僕は、親とちゃんと話をするために実家に泊まるつもりでいた
「よし、完了」
一応お土産を買っていこうとも考え早速里帰りすることにした
実家は乗り換え無しで約1時間程度の場所にあった
車内の窓で、(この景色懐かしいな)と思いながらも 実家の最寄り駅に着いた
僕の実家は、けして田舎では無いが東京に比べると
一軒家が多く立ち並ぶ町にある
駅から出てさらっとタクシーを拾い実家に向かった
電車内よりも更に(懐かしいな)と思いながら車に揺られた
高校の頃よく一人で行っていた銭湯やよく一人で行っていた……
(うん、悲しくなるからやめておこう)
そんなことを思いながらも
車に揺られること10分無事に実家に到着した
今回が前回の帰省から約10ヶ月ぶりの里帰りとなる
丁度久しぶりに親の顔が見たいと思っていた所だった
チャイムを鳴らし「はーい」と母の声が聞こえた
僕をモニター越しで見て
「なんで優斗がここにいるの?」
と不思議そうな声で問いかけてきた
(あ、そういえば連絡忘れてた)と思い少し反省した
「ちょっと話したいことがあって」
久しぶりの会話に多少の照れくささを感じていた
「そう、よく来たわね今鍵開けるわね」
と声のトーンを少しあげているように感じた
母は僕の帰省が嬉しいのかなと思い僕も嬉しくなった
(ガチャ)
ドアの空いた音がした
(早速入るか)
とドアを開けて実家に足を踏み入れた
「しかし久しぶりね、背伸びた?」
いきなりリビングに着くなり母は僕に質問をしてきた
「はいはい、伸びましたよー」
僕は適当に話を流した
「それで、大切な話ってなんなの?」
いきなり母が真面目な声で話し始めたので
ビックリした
「これは父さんと母さんに聞いて欲しい話だから、ところで父さんは?」
そういえば父の姿を見ていないと思い質問してみた
「今出張で明日まで帰ってこないわよ」
母から父は出張に行っていると言われ(マジか)と
内心少し緊張が和らいだ
「本当に2人で聞かないといけない話なの?」
母から疑問が飛んできた
「うん、2人に聞いて欲しい」
僕は正直な思いを話した
「分かったわ、いつまでこっちにいるの?」
「明後日ぐらいかな」
「そう、ゆっくりしていきなさい」
「そうさせてもらうよ」
母のありがたみを久しぶりに実感した
僕は疲れたからと昔使っていた部屋に行き休むことにした