1年後の僕へ
はじめまして!
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もう10年も前の話だ
僕は学校に馴染めずいつも1人で過ごしていた
友達は1人か2人ぐらいしかいなかった
僕自身それが好きだったし多分周りも分かっていた
いつも1人でいたせいであまり休み時間に遊ぶことがなく勉強ばかりをしていた
その回もあって今では東京の有名大学に入れた
現在は家から出て一人暮らしをしている
なのにどうして、、僕はついさっきあることを知った
「一ノ瀬優斗さんあなたの寿命はあと1年です」
「は?」
衝動的に出た言葉がそれだった
無理もない僕自身、体の痛みも体調の悪さも全く感じていないからだ
いきなり病院に呼ばれて余命が1年だなんて言われたら誰でも驚くだろう
「どうしてですか?」
「末期がんです」
「僕は体の痛みも体調の悪さも全くありません。何かの間違いでは無いですか?」
「その可能性は残念ですがありません」
その後医者から詳しい説明を受けたが正直何も覚えていない
「とりあえず今日のとこは帰ります…」
そう言うと僕は部屋を出てとぼとぼ歩き出した
どうして、どうして
家に着くまでの間その事だけを考えていた
今日はもう寝よう
まだ時間は18時だが今日は何もする気にならなかった
ブーブー
僕は携帯の音で起きた
もう外は朝か、いや昼ぐらいか
携帯の時計には12時と書いてある
「だいぶ寝たな」
それよりも電話に出ようと思い連絡相手の名前を見た
画面には「梅田浩二」と書いてある
僕のだだ一人の友達だ
無視しようとも考えたがそれも申し訳ないので電話に出ることにした
「もしもし?」
「よう優斗元気か!」
「いや、今は元気ない…」
僕の声のトーンはいつもより低い
「何かあったのか?今日お前元気ないぞ」
さすがに浩二も僕の元気の無さに気づいたらしい
「実はな…」
僕昨日の出来事を全てはなした
「嘘、だろ」
「ホント嘘だったら良かったよな」
僕は生きる事に少し諦めを感じていた
「どうして…」
「僕自身も分からない」
「そうか、」
「ごめん昼からこんな話を聞かせて気分落ちたよな」
「いや、それより優斗は大丈夫か?」
「え?」
「お前は昔から思い詰めすぎるとこがあっただろ」
「…浩二はなんでもお見通しだな」
「そりゃ親友だかなら」
「そうだな、実は少し生きることを諦めようとしているもうあと1年しかないからな」
「は、どうしてだよ?まだ1年もあるだろ」
浩二は必死に僕を慰めようとしてくれている
「でも、もう疲れたよ。あと1年じゃ何も出来ない」
正直な気持ちを話した
「だーかーら、あと1年もあるだろ」
さっきから何を言っているんだと疑問を感じた
「優斗お前は視野が狭くなりすぎてる。お前が好きな里佳はどうした?夢の旅行は?読みたい本は?まだまだ夢は沢山あるじゃんか、だから諦めるな!上を向いていけ」
浩二は優しいなぁ
「それよりも俺はお前に生きて欲しい」
僕の中に光が灯った気がした
「そうだよな、まだまだやりたいことは沢山ある。1年なら大抵の事はできるな。あと1年必死に生きてみようかな?」
その後はこれからの話を沢山した
話していく内にやりたいことを現実にしていきたいと思った
「ありがとうな、あと1年だけどやってみるよ」
「おう、頑張れ!いつでも俺は優斗の味方だ!」
そういい残して浩二は電話を切った
本当にありがとう、、
「まだ右も左も分からないけど夢を現実にするぞ」
僕は強い決心をした
その夜僕は1年後の僕へ今の気持ちを忘れないように手紙を書いてみた
(1年後の僕へ、今あなたは笑っていますか?たくさんの人に見送られて自分の中で最高の人生が送れたと思いましたか?僕は最高の人生を必ず送ります)
これは僕の一年、いや人生の仕上げを描いた物語だ