表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

無機物の独り言

作者: 風土某

 ただの思いつきです。異形頭でも、そのまま無機物でも好きに当てはめて読んでください。


「目覚まし時計」

ワタシは時間を知らせることの他に、決まった時間に音を鳴らすことが仕事。

今日も決まった時間に音を鳴らす。お、消された。まあ、また5分後に鳴らすよ。

5分たった、もう1回。起きろ、朝だぞ。む、また消された。ああ、じゃあまた5分な。

起きろ、遅刻するぞ!あ、また消された。しょうがないな、また5分な。

起きろ!間に合わなくなるぞ!お、やっと起きたな。全く世話が焼けるな。

おはよう、今日も頑張れよ!






「フライパン」


ワタシはものを焼くのが仕事。

今日も火にあぶられて、その中でどんどんおいしいものが出来上がっていく。ジュージューといういい音を奏でて、野菜もお肉も食べ物をおいしく仕上げるのがワタシの仕事。

仕事が終わると、中を念入りに洗われる。綺麗になるのはいいんだけれど、あんまりゴシゴシしないでね。加工が剥がれて、ものがくっつきやすくなっちゃう。

さて、今日は何を焼くのかしら。







「鉛筆と消しゴム」


ボク/オレは、紙に黒を残す/紙の黒を消す仕事。

ボクが紙に黒を残すと、人は少し賢くなるらしい。何か規則的なものを書いているけど、その意味はわからない。間違ったと言って、ボクの親友を使って黒を消す。また書くの繰り返し。

オレは鉛筆が残した黒を消す。間違ったと言って、オレを削りその黒を消す。そのためにオレはできたらしい。あいつがいなければオレは生まれなかった。

ボクと消しゴムは持ちつ持たれつ、ボクの間違いを消してくれるなくてはならない親友。

これからもよろしく、ボク/オレの親友/腐れ縁。








「万能包丁」


ボクはものを切るのが仕事。

お肉とか魚とか、野菜とか何でもござれ。おいしいものを切るときはとても楽しい。

仕事が終わって、洗われるときはちょっとくすぐったい。綺麗にふかれて、定位置で休む。その繰り返し。

そんなボクにも好き嫌いはある。そのお肉を切るのは嫌だ。そんなものを切るために、ボクはここに来たんじゃない。やめてよ、止めて。血を止めて。こんなのボクは望んでない。

ボクに人殺しをさせないで。







「カッターナイフ」


ボクはものを切るのが仕事。

紙とか薄い板とか、紐とかものを作るときの材料を切る。小さい人も大きい人も、色んな人がボクを使ってものを作る。たまにそれがゲイジュツ?とか呼ばれて、もてはやされることがある。その価値はわからないが、君が誇らしげな表情をしているからよいことなのだろう。

さあ、今日もゲイジュツを作ろう。え、なんでそこにボクを当てるの?ボクじゃあお肉は切れないよ。だめだよ、だめだよ。そんなことしても君が痛いだけだよ。

ボクじゃ君を殺せない。





「絆創膏」

ワタシは人の傷を隠すのが仕事。

人は傷を作るとそこをワタシが隠す。なんでも、空気に触れないだけで少し痛みは治まるらしい。ワタシはその傷を治すことはできない。最近は治すことを手助けする仲間もいるらしい。それでも、その仲間ではなくワタシを使ってくれる人がいる。ありがたいことだ。

さあ、あなたの隠したい傷はどれかな?ワタシが隠してあげる。





「敷き布団」

ワシは人に寝転がられるのが仕事。

人は暗くなるとワシに仰向けになって寝る。人は寝ているのに右に左にゴロゴロ動く。本当は起きているんじゃないかって思うが、目を閉じているから寝ているのじゃろう。

人によってはこの時間が至福の時間だと言う。その時間を作れているのなら、本望じゃ。

今日はお昼からずっと寝ている。左右にゴロゴロ動くこともなく、じっとしていた。それに珍しくワシの周りに人がたくさんいる。

ああ、相当疲れているんじゃな。そのまま寝ているといい。お疲れ様。


 こういうのって絵ではよく見るけど、文字だけのって見ないなと思って書いてみました。でも、やっぱり絵の方が伝わる気がしますね。

 最後まで読んでいただきありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ