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(31)我慢

 美味(おい)しいものがいっぱい食べたいっ! 出世したいっ! お金持ちになって贅沢(ぜいたく)な生活をしたいっ! 豪邸に住みたいっ! 相思相愛の結婚をし、家族に恵まれたいっ! 健康で長生きしたいっ! …etc.私達は優雅な最高の人生を夢見る。しかし、そんな望みを(かな)えられる人々はごく一部に限られているのである。そうなることを夢見て、多くの人々は艱難辛苦(かんなんしんく)、演歌のように耐え、めげないで頑張る日々を送っている訳だ。当然、私もその中の一人である。^^ 嗚呼(ああ)…特上の鰻重(うなじゅう)(きも)吸い、白焼き、鰻肝の串焼き、鰻茶漬け、(ひつ)まむし・・のフルコースを一泊二日で泊まり込んで堪能(たんのう)してみたい…などと下世話(げせわ)な欲を持ちつつ、我慢して鱧寿司のパックをスーパーで買い、さらにそれを演歌♪涙の連絡船♪を聴きながら食す訳だ。^^ 誰がっ!? と問われれば、無論、私である。^^

 夜が深まった、とある地方の駅ホームである。無人ではなく、かろうじて一人の駅員がこの駅を仕切っていた。そろそろ、車で帰ろう…と思っていた駅員が、戸締りをしようとしてベンチで考え込む一人の男に(たず)ねた。というのも、駅を出た今の電車が最終で、数時間前から乗る様子もない男を、妙な男だな…? と、不審に思っていたこともある。

「我慢し過ぎたんです、私…」

「何をです?」

「空腹です…。めげないで我慢し、一週間日、頑張ったんですが…」

「いやぁ~参ったなぁ~!そら、あなたっ! 動けなくなりますよ、誰だって!」

「明日の朝まで、このままここで…」

「いや、それはダメですっ! 無賃乗車じゃないんだから駅におられるのはいいんです。いいんですが、行き倒れを放っておいた・・と言われりゃ「ダメですか?」

「はい、ダメダメっ!! 私の車で町まで送りましょう。店で、何か食べて下さい。そうしていただかないと、私が困りますっ!!」

 その後、男は町まで駅員に護送され、事なきを得た。

 めげないで我慢し続けるのも結構ですが、それにも限界があることを知る必要があるようです。^^


                  完

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