(24)抵抗勢力
人の世に限らず、生物界には生存していく上で必ずと言っていいほど、抵抗勢力がある。その存在が何もしないのに・・だ。このことはその存在が生存していく上で非常に厄介なものとなる。当然、その存在は抵抗勢力を排除しようと試みるが、抵抗勢力も排除されては困るから抗う。で、これが高じて戦いとなる。炎症、紛争、戦争など、規模が小さなものから大きなものまで様々である。その存在・・例えば私達だが、抵抗勢力にめげないで、日夜、戦い続けねばならない訳だ。これは、非常に難儀なことだ。^^
とある病院である。来院した二人の女性患者が、待合用の長椅子に座り、何やら話をしている。肘崎と頬山だ。
「自宅の階段で捻挫され、しばらくして入院されたそうですわよ」
「あらっ! 肘崎さん。その話、誰からお聞きになりました?」
「この前、通院で来られた顎川さんっ!」
「ああ、顎川さん…」
頬山はそれを聞き、一瞬、ギクッ! とした。顎川は頬山の婦人会での抵抗勢力だった。次期、会長を巡り、顎川派と頬山派はこのとき、ほぼ互角の熾烈な票争奪戦を展開していたのである。
「はい、余り酷くはないそうですが…」
「膝尾さん、早く退院されるとよろしいですわねぇ~」
「はい…」
膝尾は中間派で、膝尾派が顎川派に付くか、頬山派に付くかで、選挙の結果は決まる・・と言っても過言ではなかった。顎川、頬山の両派の運動員は、選挙まであと十日と迫る中、めげないで中間派である膝尾派の票争奪に奮戦していた。
選挙の結果は、敢えて伏せることにしたいが、ただ一つ言えることは、どちらが勝ったとしても、抵抗勢力にめげず、取り崩せる可能性が高いところをどれだけ正確に知るか・・に、コトの成否はかかっているようだ。^^
完




