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イケメン登場です♪キタ━(゜∀゜)━!

 それから何事もなく、平穏に数日が過ぎた。

 わたしはご飯を作りながら、ここの生活に少しずつ慣れつつあった。子供たちともすっかり仲良しになり、ご飯のあと一緒に洗濯したり、掃除をしたりするようになっていた。


 今日は朝食の後、中庭で子供たちと、シーツを洗っている。日差しは柔らかで、穏やかな陽気だ。洗濯にはもってこいの天候である。

 この世界には洗濯機は無いようで、大きな桶に水を張り、そこにシーツを入れたら石鹸で泡立てる。それから靴を脱いで裸足になり、足で踏み洗いをするのだ。

 子供たちは水遊びの感覚なのか、楽しそうにキャッキャ言いながら、バシャバシャと洗っている。そのあとは水を入れ替えてよくすすぎ、2人1組で絞れば、後は干すだけだ。

 みんなで1枚のシーツを拡げ、それぞれ端を持ってバサバサと振って皺を伸ばしたら干していく。


 そうやって全部のシーツを干し終えて、グーっと伸びをしていたら、誰かが教会の門を潜るのが見えた。子供たちが手を振ると、向こうもコチラに気付いた様で、手を振り返しながら教会に入っていった。


「今の人は先生だよ。」


 ニッコリ笑いながらマルティちゃんが教えてくれた。何でも、時々勉強を教えに来てくれるのだとか……。だから子供たちもよく知っていて、懐いているようだ。

 何処かの貴族さんなのかな?シンプルだけど上等そうな服を来ていたポイし、慈善事業の一環なのかもしれないね。


 お昼の準備をする為に孤児院に戻りながら、わたしはそう思った。



 さて、お昼の準備をしていると、リタさんが厨房にやってきた。神父様が先程の先生の紹介をしたいと、わたしを呼びに来たようだ。

 神父様は今日は教会の方でお昼を済ませるつもりのようで、ついでに軽食も持ってきて欲しいとの事だった。


 それならと、わたしは朝仕込んでいたモノを保冷庫から取り出す。

 朝残ったパンをスライスして、卵と牛乳、蜂蜜を混ぜた卵液に浸しておいたものだ。

 コレをバターを溶かしたフライパンで、両面焼いて軽く焼き目を付けたら、甘くて美味しいフレンチトーストの出来上がりだ。

 ふふっ、今日のおやつに子供たちと食べようと、準備しておいたのだ♪

 それを皿に盛り付けて、小さな小瓶に入れた蜂蜜を添えた。


「うわぁ!美味しそうですねー。私も食べたい!」


 甘い匂いに釣られてリタさんが言う。


 ですよね♪笑


 後でおやつに一緒に食べましょう。と言ってトレーに載せ、二人で教会の神父様の部屋へと向かった。


 コンコン、とノックして、リタさんの後ろから私が入ると神父様がにこやかに迎えた。勿論目はリタさんの持ったトレーを見ている。後でゆっくり楽しみなされ、クスクス(笑)

 リタさんはトレーを机に置くとそのまま退出した。それを目で見送ってからわたしは部屋の中を見回す。

 部屋の奥にテーブルと椅子があって、そこが応接コーナーなのかしら?、に1人の男性が座っていた。服装を見るに、さっきの人だ。

 流れるような銀髪を無造作に束ね、銀縁眼鏡をかけている。

 こちらを見て、微笑む姿に私の心臓がバクバクと音を立てた。


 ……イケメン。


 イケメンついにキターーwww。うわぁ、カッコイイ!眼福デス!!

 と、心の中でガッツポーズをしたのは内緒だ。


「アンジェ、コチラはロイド先生だ。時々子供たちの勉強を教えに来てくれるのだよ。」


 神父様が紹介する。


「ロイド先生、こちらがアンジェ。先程お話した娘です。」


 どうやら私が来る前に、粗方の説明は済んでるらしい。


「アンジェです。よろしくお願いします。」


 わたしはペコりと頭を下げた。ロイド先生がちょっと怪訝な顔をしたけど、わたしは上流社会……てか、この世界の挨拶の仕方をよく知らないのだからしょうがないよね?。


「こちらこそ。」


 ロイド先生も返す。

 神父様が、お昼が終わったらロイド先生がそちらに行くから、孤児院でお昼を済ませておくようにと言った。

 ふとした事で記憶も戻るかもしれないので、子供たちの勉強会にも参加して、ついでに色々教えてもらうようにとの事だった。


 コチラの世界の事を勉強するいい機会でもあるので、私にとってはラッキーである。


 わたしはお礼を言って部屋を出た。

 午後からの勉強会、ちょっとドキドキ。




いつもありがとうございます。


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