お出かけしましょう。(っ ^꒳ ^c)ワクワク
いつもご覧頂きありがとうございます(*´▽`人)
「レーチェ、たまには気分転換に外出しようか?」
婚約式も終わり、ちょっと落ち着いたかなぁと思った頃、リュシアン様が言った。なんでも頑張ったご褒美らしい。
「ピクニックとか、どうかな?お弁当持って。」
それはわたしに作って欲しいって事かしら?そう言えば暫く忙しくて料理作って無かったな……。久しぶりに調理場を借りて作ろうかしら……?サンドイッチ弁当とか良さげだよね?やだ、久しぶりにワクワクしちゃう。
「わたしがお弁当作っても宜しいのですか?」
リュシアン様は、ニッコリ笑って頷いた。
「明日、調理場を借りれるように手配しておくよ。レーチェのお弁当楽しみにしているよ。」
わたしも嬉しくてニッコリ笑ってお礼を言った。
「ありがとうございます。沢山作りますね♪」
翌日、私は早く起きてお弁当を作りに調理場へと向かった。朝の支度をしているコックの方々にあいさつとお詫びを言って、調理を始める。皆さん親切で、必要ならいつでも声をかけてって言ってくれました。
今日作るのは、サンドイッチ。ピクニックの定番だよね♪食パンはないので、カンパーニュっぽいパンで作ることにする。
まずはパンをスライスして…っと。具材は定番の卵サラダとハムチーズ、それから鶏肉の照り焼きにしようかな?ゆで卵は朝食用に作ってあったので、それを分けてもらった。照り焼きは、しょうゆとみりんで味付けをする。日本の調味料は、いつでも作れるようにってリュシアン様が準備してくれてた。良かった♪コックさん達が気になるのか、時々覗いてる……(笑)
照り焼きを焼いてる間にマヨネーズを作ろう。卵の黄身にオリーブオイルとビネガーを混ぜて、好みの硬さになったら塩で味を整える。これを潰したゆで卵と混ぜて、卵サラダの完成。照り焼きもそろそろいい感じに焼きあがったので、お皿に移して冷ます。
今度はパンにバターを塗って、卵サラダとレタスを乗せて挟む。同じ様にレタスとハムとチーズのサンドイッチも作って……っと。最後に照り焼きチキンとレタスを挟んだサンドイッチを作ればサンドイッチは完成。
あとは、リュシアン様もお気に入りの唐揚げも作っておこう。
ちょっと作りすぎかなーって思ったけど、残りはお爺様や、調理場を貸してくれたコックさん達に試食用として置いておこう。
メイドさんに準備して貰ったバスケットに出来上がった料理を詰め込んで、ピクニック弁当は完成した。
その後は、食堂で朝食をとった後、着替えてお出かけだ。バスケットはメイドさんが玄関まで運んでくれた。玄関で待っていたリュシアン様と手を繋いで外に出ると、馬車が待っていたので、それに乗り込む。そしたらメイドさんからバスケットを受け取って、お礼を言うと、嬉しそうにニッコリ微笑まれた。
行ってらっしゃいませって見送られて、さあ出発だ。
馬車に揺られながら暫くリュシアン様と話してるうちに段々眠くなってしまったわたしはいつの間にか夢の中へ……。この馬車、クッションがいいのか、心地好い揺れ具合で……。早起きしたのも相俟って眠ってしまったのだった。
「レーチェ。」
軽く揺さぶられてハッと目を醒ます。
「あ……、わたし……。ごめんなさい、眠っちゃったのですね……。」
「お弁当の為に早起きしてくれたからだね。」
リュシアン様がニッコリ微笑む。今日もステキな笑顔ありがとうございます♪心臓バクバクものですよ。お陰ですっかり目が醒めました。
リュシアン様に手を取られて馬車から降りると、あら?なんだか見た事ある風景が……。
「アンジェ、久しぶりだねぇ。」
あれ、ステラさん。ん?
よく見ると、ここってステラさんの牧場……?
「お久しぶりです。」
びっくりしたまま、ステラさんに挨拶すると、ステラさんはニコニコしながら私をぎゅうっと抱きしめた。
「また会えて嬉しいよ。」
「わ……わたしもです。」
ちょっと苦しかったので、吃ってしまったのはご愛嬌って事で。でも、ほんとに嬉しい。
ここがステラさんの牧場って事は、もしかして……?
「ねーちゃん、久しぶり。」
「アンジェお姉ちゃん。」
ジャックにマルティちゃん、リュカに……。
「みんな……。」
「お姉ちゃん、久しぶり。」
慌ててリュシアン様を見ると、にこやかに笑ってます。
「今まで頑張ったご褒美だよ。」
「リュシアン様……ありがとうございます。」
駆け寄ってきた子供たちとハグをしながらわたしはリュシアン様にお礼を言った。
「リュシアン様……?ロイド先生じゃないの?」
マルティちゃんのツッコミに『あっ、そうだったね』と笑いながら答えて、 頭を撫でる。
「みんな元気そうで良かった……。っ……。」
凄く、すごーく嬉しくて、笑いながらも涙が溢れてきた。
「ねーちゃん、泣いてやんの。」
ジャックが鼻をすすりながら囃した。
「ジャックだって……。」
「お……俺は鼻がムズムズしてるだけだよ。」
ふふっ、久々のツンデレだね。
「そうだ、私達もお弁当作ってきたんだよ♪」
マルティちゃんがバスケットを見せた。
「ふふっ、わたしも作って来たから、みんなで分けっこして食べようね。」
わたしがニッコリ笑うと、みんなも一緒になって笑った。
ステラさんが、売店の外にあるテーブルを貸してくれたので、そこにお弁当をそれぞれ出して、みんなで分け合う。
「みんなで作ったの。」
マルティちゃんが言いながらサンドイッチを出した。ハムとゆで卵のサンドイッチ……。上手に作れてるね。みんな協力し合ってわたしが居なくなってもしっかりご飯作ってるんだ……。嬉しいな……。
「上手にできたね。」
わたしが褒めると、マルティちゃんがエヘへと照れ笑いをした。
その後はみんなで分け合って食事をして、それからみんなの近況を聞いて、沢山話をして……。ステキな時間を過ごすことができた。
楽しい時間はあっという間に過ぎて、そろそろ日が傾いた頃、お別れの時間になってしまった。
「もう終わり?」
「あっという間だね。」
「お姉ちゃんに会えて嬉しかったよ。」
「また来てくれる?」
子供たちの質問にわたしが答えられずにリュシアン様を見る。リュシアン様はニッコリ笑って、
「また連れてくるよ。」
子供たちに言ってくれた。
「いいのですか?」
わたしが目を輝かせると、
「ボランティアの名目で行けば角も立たないよ。」
と、ニヤリと笑った。
「ロイド先生、ありがとう。」
マルティちゃんが嬉しそうに言った。
「ありがとうございます♪」
わたしもお礼を言う。
「これからも時々会えるなんて、凄く嬉しい。」
みんなも凄く喜んでくれた。ほんとに良かった。これからもみんなに会える。リュシアン様、ありがとう。
そうしてわたしはこれからもこの世界でみんなと生きていく。リュシアン様と、子供たちと。大好きなみんなと……。
だから……タカシも、ユイも……貴之さんも……、あっちの世界で幸せに生きていけますように……。
わたしは心から願ったのだった。
ここまでご覧頂きありがとうございます。
とりあえず転生オカンはここで一旦終わりです。
続きの構想もあるにはあるのですが、まだまとまっていないので、上手くまとまったら第2部な形で書けたらなあと思います。
拙いながらもここまで来れたのは読者の皆さんのお陰だと、感謝してます。本当にありがとうございました。
生みの苦しみもありましたが、楽しく書くことが出来ました。
ホントにありがとうございました。
実は次回作も構想中でして、暫くはソレを連載と言う形で執筆したいなあと思ってます。またそちらも読んで下さると嬉しいです。
それではまた、お会いしましょう。ありがとうございました。




