今回の顛末(´-ω-`)
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週末台風が近づいておりますので、皆様お気を付けくださいね。
「アンジェ、神父様がお呼びよ。」
教会の方からリタさんが呼びに来た。なんだろう?わたし何かやらかしたっけ?首を捻りながらリタさんと教会に向かう。
「そう言えば、ロイド先生もいらっしゃったけど、何かお話があるのかもね。」
リタさんの言葉に、成程と気付く。今回の事件に何か進展かあったと言う事ですね。子供たちの前だと話しにくいからこちらでって事なのかしらね。まあ、気持ちのいい話でも無いものね。リタさんとは礼拝堂の所で別れて、神父様の部屋へ、ドアをノックすると、すぐさま入るように指示があったので中に入ると、ロイド先生とレオンさんが同席していた。
「やあ、レーチェ。」
ロイド先生がニッコリ笑った。蕩けそうな笑顔が今日も眩しい。一体いつになったらわたしの心臓は慣れるのだろうか……。そしてそれまでわたしの心臓は保つのだろうか……等と余計な心配をしながら曖昧に微笑んで神父様の支持する場所に座った。
「アンジェや、いよいよ今回の裁きが下ったようじゃな。」
神父様の言葉にわたしは真面目に頷いた。ロイド先生の方を向くと、ロイド先生は口を開いた。
「早速本題に入りますが……、レーチェ、大丈夫か?」
わたしはこくんと頷いた。
「この前、レーチェからも話を聞いた上で、色々と吟味を重ねたんだが……、レーチェの意向もあり、断罪には至らない事にしたよ。」
まあ、私としては殺しても良かったんだけどね。レーチェをあんな目に合わせたのだし……。とロイド先生は少し不満げに呟く。
殺意を持って、わたしに刃を向けたのだから、殺人未遂とは言え、罪は罪なんだけど、とりあえずわたしは無事だった訳だし、お義母様にはまだ幼いリリアーヌもいる訳だから、反省してくれていて二度と間違いは起こさないのならわたしとしては、執行猶予的なモノをつけてあげたかったのだ。勿論、何らかの罰は受けて然るべきなのだけどね。
義母は当分の間監視の元、行動を制限される他、修道院で懺悔する日々を過ごす事になったそうだ。それから、コレは自主的にらしいのだが、ボランティアとして色々な奉仕作業に参加するそうだ。それには父も一緒に参加したいと言っているそうだ。お父様らしいと言えばらしいよね。暫く様子を見て、またどうするか決める、と言う事らしい。
「……で、レーチェの事だけれど……。」
ロイド先生は少し言葉を濁した。
「家に帰りたいだろうとは思うけど、私やお爺様も心配なんだ。だからウチに来てもらうことにした。勿論、部屋も準備している。どうせもうすぐ婚約式だし、我が家に来るのが早まっただけだと思ってくれたら……。」
やっぱり……。それはわたしも薄々感じていた。ロイド先生……もとい、ルシアン様はわたしの記憶が戻ってから、引き取りたくて仕方ないオーラ出てたもんね。まあ、今帰っても、家の中がギクシャクしそうだし、それが現状では一番良いのかも知れない。子供たちと離れるのは凄く寂しいのだけれど……。わたしがしょぼんと項垂れていると、レオンさんが優しく背中をポンポンと叩いた。ありがとう、レオンさん……。
「……て、事はアンジェが戻ったら俺の護衛の仕事は終わりって事かな?リュシアン?」
レオンさんが尋ねると、リュシアン様は頷いた。
「王都から無理に呼び寄せて、悪かったな。今までありがとう。と、言っても、何れは家に戻って貰わないといけないのだから、シッカリ騎士団で鍛えてもらえよ。」
リュシアンが嫌味っぽく言うと、レオンさんは苦笑いをしながらハイハイと答えた。レオンさんは未来の領主補佐なんだから、シッカリ頑張って貰いたいものである。
わたしがそんな願いを込めてレオンさんを見ていると、リュシアン様がわたしの方を見た。
「そんな訳だから、レーチェ、3日後に迎えに来るから準備しててね。」
えっ、3日……。もう3日なのか……。
「はい……。」
わたしは神妙に頷いた。寂しいけど仕方ない……。本来なら記憶が戻ったらすぐにでも引き取りたい所をここまで延ばしてくれたのだから……。
「帰ったら婚約式の準備が忙しくて、寂しいなんて思ってるヒマはないと思うよ。」
リュシアン様が慰めるように言った。本来なら凄く嬉しいんだろうけどな〜。今は寂しいの方が強くて……。わたしは俯いて、こくんと頷くのがやっとだった。




