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初めての料理と異世界チートキターヾ(°∀° )/ー!

いつもありがとうございます。週末ということで更新が遅くなってしまいました。ごめんなさい(´・ω・`)ショボーン

 昼食の後、片付けを買って出たわたしは厨房に入った。子供たちが食べ終えた食器を持ってきたのでそれを受け取り、流しで洗い始めた。

 食器を水でよく洗い、カウンターに乗せると、意外にもジャックが布巾で拭いてくれた。


「ありがとう?」


 ちょっとびっくりしながらお礼を言うと、少し照れた様子で、でも怒ったような表情で、


「俺の仕事だから……。」


 と、そっぽを向いた。ツンデレかっ?!(笑)ちょっと可愛いところがあるんだね〜〜♪ニマニマしているとまた胡散臭げな顔で睨まれてしまった。あはは。


 その後二人で食器を片付けて……、そうそう、ついでに食材チェックしなきゃ。あと1品……。何か作れそうなものあるかしら……?

 ジャックに聞いたら分かるかなー?


「えと、ジャックくん?食材てどこにあるのかな?見ても良いかな?」


 私が聞くと、ジャックはうんと頷いた。


「隣の部屋が食料庫だけど……。食うなよ。」


 この子、悪い子じゃ無いんだけど、何か言わないと気が済まない性分なのね。たかしと一緒(笑)

 クスクス笑いながら、ありがとうとお礼を言って食料庫を覗く。ジャックはフンとそっぽを向いた。ちょっと耳が赤いからまた照れてるんだろう。やはりツンデレ。


 食料庫の中は少しひんやりしていて涼しい。

 ざっと見回すと、そんなに量はないけど、日持ちのしそうな野菜と、これはベーコンかな?が、吊り下がっている。


 野菜は……、玉ねぎ、人参、ジャガイモ、カボチャ……?


「他に何かある?」


「あぁ、保冷庫の中にも卵や牛乳が入ってると思うけど……。」


 石の箱のようなものがあって、それが保冷庫らしい。木製の蓋を開けると、冷蔵庫みたいにひんやりしている。中には卵や牛乳、バター等の乳製品と干し肉なのかな?が入っていた。


 夕飯は、子供たちの分と、神父様、シスター、15人分位あれば良いかな?


 う〜〜〜ん、


 あ、オムレツにしよう。スパニッシュオムレツ。味付けも塩で大丈夫だし、野菜も入るから栄養価も高いよね。



 夕方、わたしはリタさんに許可を貰って厨房に入った。スープを温め直す傍ら玉ねぎ、人参、ジャガイモの皮を剥く。そしてそれぞれを賽の目にきって、それから、ベーコンを分けてもらってそれも賽の目に。コロコロにすれば食べ応えもありそう。


 それから卵を器に割り入れてほぐすと軽く塩を振って混ぜ、下味を付ける。


 そして、いよいよフライパン登場。

 フライパンを中火にかけ、温まったところでバターを少し入れて回すように溶かす。じゅうっと音がして、ふんわりいい香りがする。そこに玉ねぎとベーコンを入れて一緒に炒める。

 玉ねぎが透明になってきたらジャガイモや人参を入れてさらに炒め、しんなりしてきたら塩を振り入れ味を整える。


 うん、中々いい感じ。


 人参とジャガイモが柔らかくなってきたら、そこに溶き卵を入れてクルクル混ぜて、固まってきたら蓋をして弱火でしばらく待つ。そして、卵が白っぽく固まってきたらお皿を被せてひっくり返し、そのままもう一度フライパンに戻すと綺麗に返せるよ♪

 焼き目がついて、人参に火が通ったら完成♪


 お皿に盛り、ケーキを切るように包丁で切り分けてテーブルに並べた。人数が多いから2皿分。

 うん、美味しそう♪

 匂いを嗅ぎつけて子供たちもやってきた。


 後は子供たちと一緒にパンやスープを配膳して……。並べ終わった頃に神父様も顔を出した。


「いい匂いがするのう。」


 神父様がスンスンと鼻を鳴らす。席に座った神父様にオムレツを取り分けると、


「これをアンジェさんが作ったのか、美味しそうだの。」


 特に咎めることも無く、ほうほうと頷きながらオムレツを見ている。わたしもホッと胸を撫で下ろして自分の席に着いた。


「では食べようかの。」


 神父様が両手を組んで目を瞑り、食前の祈りを唱える。


「神や人々から与えられたこの糧に感謝します……。」


 よく分からないけど、私も手を合わせて目を瞑った。


 お祈りが終わると、神父様はオムレツを1口パクリ。


「ほう!!美味い」


 と目を見張る。お気に召したようだ。それを見た子供たちも、それぞれ1口食べると、美味しいとニコニコしながら食べ始めた。


 うんうん、みんな喜んでもらえてよかったよ。隣に座っているマルティちゃんも、嬉しそうに食べてる。


「アンジェお姉ちゃん、わたし、こんな美味しいの初めて。美味しいねぇ。」


 ジャックも、びっくりしながらうんうんと頷いて食べてる。


「姉ちゃん、料理、上手なんだなあ。俺、びっくりしたよ。」


 みんな、キラキラした目でわたしを見て、ありがとうと口々に言った。素直に嬉しい。良かった。そして、反応待ちで、まだ食べてなかった私も一口パクリ……。


 んをっ?!これはっ!!


 いつも食べてるのよりずっと美味しい!!何これ、食材が良いのか、塩が良いのか……。

 もしかして……?


 どうやら異世界チートって奴かもしれない。

 こんなオマケなら大歓迎だよ。明日からの食事が楽しくなりそうで、わたしも嬉しくてたまらなくなってきた。


 そんな訳で、わたしはみんなに認められて、明日からの食事係を任される事になったのだった。




 



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