それぞれの事情デス( ̄▽ ̄;)~アンジェ~
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ここから暫くそれぞれの事情という名のネタばらしです。ラストまでもうしばらく、お付き合いくださいませ(*- -)(*_ _)ペコリ
どうやら先程のショックでわたしは記憶が戻ったらしい……。ロイド先生の素顔を見たら思い出すってどんだけ彼の事が好きなのだろう……。
……凄く恥ずかしい……。
因みに記憶が戻った時に、アンジェとレイチェルは融合したみたいで、わたしはわたしのままみたいだ。
そんな訳でわたしの事情を思い起こしてみる。
レイチェル・ド・トリシェ15歳。父はエドガー・ド・トリシェ子爵。母の名はセアラ。母はわたしが幼い時に病気で他界。現在は義母のエロイーズ、義姉のエミリーヌ、義妹のリリアーヌの5人家族だ。因みにエミリーヌ姉様は義母の連れ子だが、妹のリリアーヌは血が繋がっている……らしい。らしい、と言うのは日本のようにDNA鑑定がある訳では無いので、義母の申告によると、という事だからだ。今のところリリアーヌは義母似でわたしやお父様に似てると思った事は無いのだが、まあそれはここでは置いとこう。
母の話に戻るが、お父様の話によると、城下町でパン屋をしていた母に一目惚れしてせっせと通っているうちに母と両想いになり結婚。お父様の職場が領主様の荘園管理だったので、母と一緒に結婚の報告に行ったところ、母の顔を見た領主様がビックリして母の事を調べた。すると、母の亡くなった父親が領主様の家出した弟だと言うことが発覚したらしい。
しかし、当の父は既に亡くなっており、平民として過ごしていた母が今更伯爵家に入るのも嫌だと辞退した為、この件は伏されて伯爵はこっそり陰から便宜を図る程度の援助で手を打ったって事らしい。
まぁ、父も真面目で人が良い性格なので、高望みする事は無く、幸せに暮らして居たのだが、わたしが産まれ、幼い時に母が亡くなると、もし父が再婚してわたしが困った立場になった時にいつでも伯爵家に迎え入れられるようにリュシアンさまと許嫁という形にしたようだ。
許嫁になった時からわたしは家と伯爵家を行き来し、リュシアンさまと交流を深めて、いつしかお互いに愛情が芽生え、正式な婚約者になる予定だった。
と、言うのがレイチェルとしてのわたしの事情である。
因みにお義母様は母が亡くなって気力を失った父を慰めているうちに、好きになり、リリアーヌができちゃったので結婚したのである。いわゆるできちゃった結婚ですな。
お義母様がやってきて、普通に家族として接しては貰えたけど、1度も抱きしめられたりした事はなかったっけ。ちょっと見えない壁はあったような気はする。
でも、エミリーヌ姉様は姉妹として普通に接してくれたし、妹のリリアーヌは産まれた時から家にいるので違和感なく妹として見ることができたので、まさかいきなりあんな事件が起こるとはホントに青天の霹靂だ。
あの時わたしはこっそり聞いてしまったのだ。お義母様が、ピエールに愚痴を言っているのを。
『あの子さえ居なくなれば、エミリーヌが伯爵様の妻になれるのに……。ピエール、何とかしてちょうだい。』
その言葉を聞いて、身の危険を感じたわたしは逃げ出したのだ。リュシアンさまの所に行くべきか迷ったが、リュシアンさまはちょうど王都に仕事で向かって居たので、とりあえず身を隠す場所へ……。
そして思いついたのが、以前リュシアンさまが話してくださったあの町の教会の孤児院だった。あそこならいざとなったらリュシアンさまと連絡も取れるだろう。
わたしは必死に逃げた。逃げて逃げて……。
ようやく教会に辿り着いた所で……気を失ったのだった。




