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魚屋さんからのお願いのようです(´Д` )アワアワ

お待たせしました。またよろしくお願いします(*´∀人)♪

 わたしが復活してから数日……。

 起きて暫くはジャックの監視の下、仕事は少しずつしかさせてもらえず、制限がないのは料理位のものでちょっとモヤモヤしてたのだけど、3日前からようやくいつも通りの日常に戻して貰えた。動けるって幸せ♪




 今日はお休み、日本でいう日曜日である。この日ばかりは神父様もシスター達もバタバタしていてこちらに顔を出すことは少ない。だって、ミサの日ですもの。そしてミサの日はわたし達にとっては唯一の稼ぎ時でもある。

 そんな訳でわたし達はそれまでの間にクッキーを焼いて可愛くラッピングしていたのだ。

 それが3日前からだったりする。ま、公にクッキー販売という訳ではなくて、名目上はお布施のお礼なのだけど。それでも中々好評で、毎回ミサの日は殆ど無くなってしまうのだ。お陰でわたし達の生活も恩恵を受けることができている。お菓子もいつでも作れるようになったので、子供達はもちろん、私も嬉しい。ふふっ♪



 いつものようにクッキーを届けに行った後、食堂でお昼を済ませ、お茶を飲んでいた時のこと。


「よお、嬢ちゃん居るかい?」


 魚屋さんである。なにか頼まれる予感が……。いつものように食堂の空いてるイスにドカッと座ったので、新しいカップを持ってきてお茶を出すと、ありがとな、と言って口を付けた。


「今日はどんなご要件ですか?」


 わたしが聞くと、魚屋さんはニカッと笑った。


「来月の祭りの事なんだがよ、お前さん手伝わないか?」


「へ?」


 例のお祭りが、ついにベールを脱ぐ訳ですね?


「お祭りがあるという話は聞いてるんですが、なんせ初めてなので……。どんなお祭りなんですか?」


「まあ、いわゆる収穫祭だな。元々は町の豊穣を祝う祭りだったんだが、最近は近隣の村や街からも人がやってくるようになったから、少し大きくなってな。」


 前夜祭、本祭、後夜祭の3日やるようになったらしい。前夜祭と本祭は誰でも参加して楽しめるようになっていて、後夜祭は町中の皆で楽しもうと、いわゆる打ち上げ的な感じ?後夜祭では前夜祭、本祭で1番人気があったお店に賞が貰えるそうだ。


「楽しそうですね。」


 わたしがニッコリ笑うと、魚屋さんはそうだろう、そうだろうと頷く。


「お手伝いするのは構わないんですけど……。」


「ん?」


 魚屋さんが首を傾げた。


「わたし、表に立ってはいけないみたいです。保護者が……(笑)」


 と、レオンさんの方を見る。レオンさん、話を聞きながら、ちょっと渋い顔してる……。魚屋さんも、ハッと目を逸らしてハハハと苦笑い。


「ま、その……、なんだ、相談役みたいなのはどうだ?このままじゃ牧場プリンの一人勝ちだろう?他の奴らの出店メニューも、相談にのってやってくれないか?」


 魚屋さんはレオンさんをチラチラ見ながらわたしに尋ねた。

 それくらいなら……良いよね?

 わたしがレオンさんの方を見ると、渋々頷く。


「村の人達のだけだぞ。出来れば、希望者にはこちらに来て貰え。なんかあったら大変だからな。」


「はーい、ありがとうございます。」


 わたしもハイと頷いた。お祭りでどんなものが売り出されるのか早めに知ることもできるし、自分も村の皆さんに恩返しできるチャンスだから頑張りたい。楽しみだな〜。


「余裕あったら、飾り付けや祭りの内容なんかも、なんか意見あれば聞かせてくれ。良い案はドンドン取り上げるぞ。よろしく頼む。」


 魚屋さんが頭を下げた。


「わたしで良ければ……。はい、喜んで。」


 わたしもニッコリ笑った。魚屋さんは、ことの他喜んで、スキップしそうな勢いで帰って行った。お祭りだけに、商店会長さんは張り切ってるね〜。良いお祭りになるよう、わたしもできるだけ協力しますね〜。



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