プリンが売り出されたようで……(ŏ﹏ŏ。)グヌヌ…
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その日は久しぶりにステラさんがお茶を飲みに来ていた。ちょうど先日出資者の方がカフェでプリンを出し始めたと言うことで、その様子を知らせたかったらしい。
わたしは食堂でステラさんにお茶とハーブクッキーを出して向かいに座った。
「先日は、レシピありがとうねぇ♪出資者さん、アドンさんと言って王都で商人をしている方なんだけどね、カフェでプリンを出したら大人気になったみたいで、すっごく喜んでいたのよ。」
ステラさんが凄く興奮して言う。プリン美味しいもんね♪フルフルだし、わたしも人気出るんじゃないかなーって思ったよ。良かった♪気に入って貰えて。
「でね、そのプリンのネーミングが、『天使のプリン』て言うらしいのよ。考案者が天使みたいに可愛いのよって話したから、きっとそこから名前付けたのかもしれないねぇ。」
「そうなんですか?皆さんに気に入って貰えて良かったですね〜♪」
「ホントにねぇ、アドンさんは商売上手だから……。」
ステラさんがニコニコしながら言った。
「ただね、アドンさん、アンジェちゃんに会ってみたいって言うのよ。アンジェちゃんはプリンだけじゃなくて、この町でも色々やらかしてるでしょ?顔役のトマスさん……、魚屋さんね、がうちの懐刀だって自慢してるし……。色々ウワサ話を聞いてるみたいで…。」
ステラさんが言う。確かにアドンさんて人は根っからの商人なら、魚屋さんみたいに好奇心旺盛かも知れないよね。商人さんと知り合いになれば色々情報も入って来そうだし、会うだけ会っても損はないかも知れない……?
そんな事を考えていたら、突然レオンさんがやってきた。
「アドンに会うのはまだ暫く先の方が良いんじゃないか?」
「レオンさん?」
「もし、なんか巻き込まれたりとか、アドンに良いように使われたりしたら大変だろう?アドンの商会は確かに大きいが、それだけに人の出入りも多いから、何かのトラブルに巻き込まれないとも限らないからな。」
レオンさん、心配してくれてるんだな〜。確かに、そういう事もありうるし、何よりわたしがまだ記憶が戻らないから、その辺の事も含めて心配してるんだろうなぁ。
「何よりもし、アンジェの記憶が無いのをいい事に、それを利用して赤の他人がお前の家族だとか名乗り出ないとも限らないからな。
お前の事は、領主が部下に頼んで探して貰ってる途中みたいだし、事が落ち着くまでは余計な事はしない方がいいんじゃないか?」
あ〜、なるほど。そうだよね?ホントの家族が名乗り出る可能性がある反面、逆もあるって事か……。わたしは深く考えてなかったけど、こういうのはやっぱり慎重にならなきゃ行けないことなんだね。
「でも、わたし、この町で結構やらかしてるみたいなんですけど……。それって大丈夫だったんですか?」
わたしは急に心配になって、レオンさんに尋ねた。あ、ステラさんもなんだか悪かったかしらって困った顔してる……。
「いや、この町の中でなら何とかなるみたいだ。田舎の方だし、小さい町だからな。伝わっても、だいぶ先の話だろう。」
レオンさんが応えると、ステラさんはホッとしたような顔で頷いた。
「わたしもそう言われて、確かにそうだと思ったよ。ごめんね、アンジェちゃん。」
「いえ、わたしも浅慮だったから、あまり気にしないで下さいね。」
申し訳なさそうに言うステラさんに逆に申し訳なくて、わたしはこちらこそごめんなさい、と謝った。
この町はわたしに凄く優しいから危険な事とか、スッカリ抜けちゃってたよ。みんないい人ばかりだし、そのせいか治安も良いもんね。これからは少しは考えないといけないのかもしれないな〜。
わたしはちょっと反省した。
でも美味しいものは食べたいから、控えめにするようにする。
「アンジェ、ほどほどにな。」
わたしの心を読んだのか、レオンさんが呆れたような顔で言った。レオンさん凄い。これは読心術の魔法……?
「……お前さん、顔に出過ぎだっちゅーの。わかり易過ぎる。それに、そんな魔法は俺は知らん。」
ああ、レオンさんが憐れみの表情で言ってる。
「確かにアンジェちゃんは素直だから、わかり易いかもしれないねぇ。」
ステラさんも、同意とばかりに頷いた。わたし、そんなに表情豊かなのかしら?むーっと考え込むと、すかさず、
「ほら、いま、納得いかないとか、思ってるだろ?」
ってレオンさん、読めすぎなんですけど。そんなにわたしわかり易いのか、ぎゃふん。
「まあ、この町にいる間は安全だろうから、やらかし過ぎないよう、気をつけるんだな。」
レオンさんが慰めるようにわたしの頭をポンポンと撫でた。ガックリ。




