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ロイド先生と、待ち望んでいたアレ((( *艸))クスクス

いつもご覧下さりありがとうございますm(_ _)m


ブクマ、評価励みになってます。感謝です(*´∀人)♪

 食堂でわたしは魚屋さんから頂いた調味料を見ながら考えていた。うーん、何作ろうかなぁ?肉じゃがも良いなぁ、薄口醤油だから茶碗蒸しとかも……。次々と頭の中に懐かしいメニューが浮かんできて、わたしは嬉しいプチパニック状態になっていた。


 その時、食堂の入口の壁をコンコンとノックする音が聞こえて、わたしはハッと我に返った。


「こんにちは。」


 それは、お久しぶりのロイド先生だった。相変わらず憎い位に眩しいイケメン振りである。わたしは慌てて会釈を返した。


「そろそろお勉強の時間ですかね?片付けましょうか?」


 と、わたしが調味料の入ったカゴを持とうとしたら、ロイド先生がにこやかに笑って、いいえと片手を振った。


「まだまだ時間がありますから、大丈夫ですよ。」


 それより、とロイド先生が心配そうな顔でわたしを覗き込んだ。


「アンジェは、何か悩んでるようですが、話を聞きますよ?」


 心配なのは理解するけど、顔、近すぎますよ?イケメン慣れしていないわたしにはまだまだ目の毒デス。

 そう思いながらも、わたしは、この和風調味料を使った料理について悩んでる事を話した。ロイド先生は真面目な顔で、フンフンと話を聞いて暫し考え込んだ。


「そうですねぇ……。」


 ロイド先生も一緒に考えてくれるのね♪それは嬉しい……。嬉しいのだが、なんだかわたし、ドキドキしますョ?

 気もそぞろな感じで内心オロオロしていると、


「嬢ちゃん、コレ、ロイドが……。」


 と、レオンさんが大きな袋を担いで食堂に入ってきた。そして、わたしの目の前にドサリと降ろした。


「開けてみたら?」


 ロイド先生を見ると、うんうんとばかりにニッコリ笑ったので、わたしは袋を綴じてある紐を解いて中を覗いてみた。


 すると、ふおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっっっっ!!!声に出せない叫びを上げて悶えるわたしを見て、ロイド先生とレオンさんは2人で顔を見合わせてニヤリと笑った。


「フフフ…、お気に召したようですね。」


 気に入るも何も、それはわたしが夢にまで見ていた、アレ……。


 米である。


「ロイド先生~、ありがとうございますぅ♪」


 両手を組んで、うるうると涙を流しながらお礼を言うと、ニコニコ笑いながらロイド先生はわたしの頭を撫でた。

 先生、イケメンの上に後ろから後光が差して見えます。ホントに神様みたい……。ありがとう、ホントにありがとうございます。


「東方の商人に頼んでいたのですが、ようやく手に入れることが出来ました。」


 と、爽やか〜に笑うロイド先生。


「これから定期的に仕入れる契約も交わしてあります。でも、仕入れる時はモミの状態なので精米機を購入して、送って貰うのに時間がかかってしまいました……。」


 と、申し訳無さげに言うロイド先生。いえいえ、すっごく嬉しいです。後光が差して、ホント眩しいです。ステキ過ぎます。


「これで何か作って貰えませんか?」


 と、仰るロイド先生に笑顔で頷いたわたしは、急いで調味料を調理場に運んだ。レオンさんが、重いだろうからと、後ろから米袋を担いで持ってきてくれた。


 わたしは早速秤で米を量ってボウルに入れると米を研ぎ始めた。そして、研いだ米を鍋にいれ、その約2倍の水を入れて蓋をし、暫く浸水させる。


 その間に味噌汁を作ろうと、野菜を準備して適当な大きさにザクザクと切った。別の鍋に湯を沸かし、魚屋さんで買った簡易だしを放り込む。、出汁が出たところで、野菜を入れて火が通ったら味噌を溶き入れて味噌汁は完成だ。


 そろそろ頃合かと、米の鍋を見ると、ちょうど良い感じだったので、火にかけて沸騰させたら超弱火にし、そのまま20分ほど様子を見る。20分経ったら火を止めさらに20分放置して蒸らす。これでご飯の完成だ。蓋を開けて木ベラで軽くまぜ、ご飯の匂いを胸いっぱいに、吸い込んだ。懐かしいご飯の匂いだ。

 ご飯が炊けたらやっぱりコレ。と、わたしはみんなが食べやすいように、塩でおにぎりを握って行く。家族も大好きだったおにぎり……。お弁当と言えばおにぎりにしてってたかしも言ってたよな〜なんて思い出しながらどんどんおにぎりを握っていく。大皿一杯におにぎりがキレイに並んだ。壮観www。


 おにぎり、味噌汁、それとご飯を蒸らしてる間に作っただし巻き卵をつけて完成だ。


 わたしはそれらを食堂に運んだ。


「米を炊いたご飯で作ったおにぎりと、だし巻き卵、味噌汁です。」


 ロイド先生とレオンさんに、おにぎりとだし巻き卵を小皿に取り分けて、差し出した。2人はそれを受け取ると、顔を見合わせた。


「こうやって、おにぎりは手に持ってガブリと齧っちゃって下さい。」


 わたしがそう言って、お手本とばかりにおにぎりを齧る。

 あぁ、米……。懐かしのご飯だ〜〜。

 ゆっくり味わうように噛み締めると、米の甘みが口にフワンと広がった。うんうん、この味。やっぱり美味しい。


 わたしが恍惚として食べるのを見て、2人もおにぎりを手に取るとパクリと1口齧った。


「!!!」


 ロイド先生が口に手を当てて目を大きく開いた。レオンさんは、そのまま黙ってパクつく。美味しいですよね?www


 そして、味噌汁を味わい、だし巻き卵を時々ツマミながらおにぎりを食べた。


 ホントに美味しいと、人は無言になるんだよね。全てを平らげ一息着くと、満足げに大きく息を吐いた。


「いやあ、旨い。」

「旨かったな……。」


 口々に2人が言う。わたしはうんうんと笑顔で頷いた。


「米、最高ですよね。」


 2人は同意とばかりにうんうんと頷いた。


 この後、子供たちもやってきたので、みんなで分け合って食べたら大好評だった。やっぱり米の力は偉大だ。





 後日、モミの状態の米を見て、牧童見習いのマクシムが鳥の餌に似ていると、ステラさんに分けてもらってきたのはインディカ米だった。

 案外米は近くにあったのだなぁと遠くを見たのは私ばかりではあるまい。

 でも、日本の米が1番美味しいのだから、これで良かったのだと、妙に納得するわたしがいたのだった。
















書いてる途中で、暫く手を離したら、全文が消えて書き直しになってしまいました(´;ω;`)


途中でも保存するやり方を早く見つけようと思った今日でした……。


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