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オカンは豆乳を作りたいのです( ー`дー´)キリッ

いつも覗いて下さりありがとうございます♪





 その日、わたしは悩んでいた。

 先日ステラさんに分けてもらった乾燥大豆……。貰ったは良いが、肝心なものが無かった。それは戻した大豆を擂り潰す為のミキサーだ。この際すり鉢でも良い。でもすり鉢はここにはなかった……。シクったわたし……。でも、大豆で豆乳作ってみたい……。しくしく……。


 仕方がない、何か他の方法を考えようと、調理器具を漁っていたら、目に付いたのはざる。そー言えば、以前これでプリン液濾したよね……。

 あっ、思い付いた。フフフ……。わたしはニンマリするとざるを手に調理場に立った。


 まずは鍋に大豆の重さの5倍位の量の湯を沸かす。沸かしてる間に乾燥大豆を水でよく洗い、ざるにあげて水気を切る。


 今日の助手はジャックだ。隣でちょっと嫌そうな顔してる……。だよね、だって飼料だもん。動物のエサなんか食べられるの?って思っても仕方ないよね。


「ねぇちゃん、ホントに大丈夫?そんなもん食べられるのか?」

「大丈夫だよ~〜♪。」


 わたしがニコニコと笑うと、ジャックもしぶしぶ頷いた。


 さて、お湯が沸いたので、そこに洗った大豆を入れて火を止め、蓋をする。


「今から1時間位放置だよ〜。今日のは結構時間かかりそうだから、また後で手伝ってね♪」


 そう言うとジャックは頷いて、待つ間に勉強するって食堂に行った。わたしも一緒に食堂で夕飯の下準備をする事にする。玉ねぎやじゃがいもの皮剥きだ。いつもならふんふんふーん♪と鼻歌交じりにやるのだが、ジャックが勉強しているので、静かにやる。時々ジャックが困った時はヒントを与えて、ジャックが自分で答えを出せるように助言した。


 そうこうやってるうちに1時間が経ち、わたしは大豆の様子を見に行った。皮がツルッとして少し大きくなってるからこんなもんかな?わたしはジャックに手伝って貰って鍋の中身をざるにあけて、大豆を取り出した。


 次は大豆を水から煮ていく作業だ。戻した大豆のだいたい2.5倍位の水を入れて鍋でコトコト煮ていく。柔らかくなるまでじっくりじっくり……。アクが出たら時々掬って、ゆっくり待つ。

 やがて大豆がふっくらとしてきたので、鍋から1粒取り出して指で潰してみると、ほろっと潰れたので、大豆の水煮、完成である。


 そして今からが大変な作業なので、ジャックに手伝って貰う。ボウルの上にざるをおいて、そこに大豆だけを少し入れて木べらで潰していく。それを無くなるまで延々と続けるのだ。わたしが潰して、ジャックが豆を入れる係だ。面倒ではあるが、どうしても試したい、正に根性で作っているのである。

 そうしてどうにかこうにか豆を潰し終えたら、今度はソコに先程の煮汁を混ぜていく。最初は木べらで少しずつ、緩くなったら泡立て器で混ぜていく。あ、なんだか豆乳ぽくなってきたよ♪やったね♪それがすんだら布で濾して絞ると………。豆乳らしきものが完成した。


 少しだけ小皿に掬って飲んでみると、豆乳みたいな香りがふわんとした。うん、豆乳。多分www。ジャックにも少し味見をさせる。胡散臭げに口を付けるも、ちょっと舐めたら、ん?と不思議そうな顔をして残りを飲み干した。


「牛乳みたいだ。」

「豆乳って言うんだよ♪なかなか美味しいでしょう。」


 わたしがえへんと胸を張ると、ジャックはコクコクと頷いた。


「鳥のエサからこんなのができるなんてビックリだよー!」


 その言葉にわたしはチチチと指を振った。


「でも、お楽しみはこれからなのさ。」

「?」


 わたしは出来上がった豆乳を鍋に入れると、弱火で煮立て始めた。


「今度は何?」


 ジャックがビックリしながら言う。


「まあまあ、見てて、面白いから。」


 わたしはニンマリ笑った。


「悪人の顔してる……。」


 呟くジャック。

 そうしてる間に豆乳が煮えてきて表面に膜が張ってきた。


「なんか固まってきたよ。」


 ジャックが言ったので、わたしはその膜を菜箸で掬って皿にのせた。


「これは湯葉って言うんだよ。醤油を付けて食べたら美味しいんだ~〜♪」


 そう言って、湯葉に醤油を垂らして口に運んだ。


「ん~〜〜〜っ♪」


 ほっぺたが落ちそう♪湯葉はわたしの大好物なのだ。豆腐料理のお店のランチで湯葉食べ放題とかよく行ったものである。懐かしい、ほんわりした味わいにわたしの頬が緩む。


「ユバ……?美味いのか?」

「うん、めっちゃ美味しい♪」


 そう言ってる間にも次の膜が張ったので、再び掬って皿に乗せ、醤油をたらり。


「ジャックも味見、ハイ、あーん♪」


 思わず開けたジャックの口の中に湯葉を入れた。


「うおっ?溶けた?」


 殆ど噛まないうちに無くなっちゃうもんね。


「でも美味しいでしょ?」


 と言うと、ジャックはコクコクと頷いた。


「後は少しずつだけどみんなにもあげようね♪」


 って言ってわたしとジャックは次々と湯葉を掬っていった。この掬うのが楽しいんだよね~〜♪

 そうして出来上がった湯葉は保冷庫に入れて、今度は絞りカスに目を向ける。


「実はこっちも使えるのだよ、ジャック」


 わたしはムフフと笑ったのだった。









大豆の水煮からも豆乳が作れると言うことで、やってみました。一応それっぽいものが出来て良かったですwww

こんな作り方でもちゃんと成功したのは異世界チート補正です。多分( ̄▽ ̄;)




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