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社会見学〜その4〜☆⌒Y⌒Y⌒\( ´ω`)/›

いつもありがとうございます(*´▽`人)♡



「この後、もう一度町の方に行ってみますか?」


 ロイド先生が、わたしに聞いた。

 うーん。子供たちは休んじゃったし、置いていくのもな〜。でも、次いつ外に出られるか分からないし……。


 わたしが迷っていると、


「ねえちゃん、俺が留守番しとくからロイド先生と行ってきなよ。」


 と、ジャックが食堂に現れた。


「いいの?」


 と、わたしが聞くと、


「だって、ねえちゃんは次の外出がいつになるか分からないだろう?」


 ジャックの言葉にわたしがロイド先生の方を見ると、ロイド先生も頷いた。


「じゃあ、お言葉に甘えようかな……?ジャック、ホントに良いの?」


 わたしが聞くと、ジャックは大丈夫だよと頷いた。


 そうしてわたしは、ロイド先生ともう少しだけ町探検をすることにしたのだ。


 再び町に出て、今度は飲食街の方へ足を向ける。どんな食べ物があるのか一度わたしも見てみたかったのだ。


 飲食街にお店は5件程。ロイド先生が言うには、この町は小さな方なので、これが普通らしい。この辺りを治めている伯爵様のお城がある首都の方はもっと大きくて、たくさんのお店があるそうだ。そして王都はもっと大きくて、賑やかだと言う事だった。

 いつか行ってみたいと言うと、そうですね、いつか一緒に行きましょう。とニッコリ笑って答えてくれた。あぁ、なんかわたし、顔が赤いかも……?社交辞令なのだろうけど、あまりにも自然に微笑むもんだから、なんだか照れるわー。

 恥ずかしくなって俯くと、どうしましたか?と、顔を覗き込むロイド先生……。いやいや、恥ずかしいから。思わず先生に後ろを向けて、


「ロイド先生は意地悪です。」


 と、言うと、不思議そうにわたしを見ていた。多分頭の中で、うん?なんで?って疑問符が沢山飛んでる事だろう。


「すみません……。」


 小さく呟いてから、そっと深呼吸をして気持ちを整える。


「さっ、お店見に行きましょう。」


 ギクシャクと歩きだすわたしに歩幅を合わせながら、先生もにこやかに歩き始めた。


 ここにあるのは、食堂が2件、居酒屋が2件、カフェが1件……。そんな感じ。食堂と居酒屋は時間外らしく、閉まっていた。先生がお店が開いてる時間に来れば良かったねって申し訳なさそうに言ったけど、まだカフェがあるから大丈夫。


 このカフェはテイクアウトもあるみたいで、子供たちにおやつを買って帰る事にした。


 お店の中はシンプルな感じで、カフェらしくちょっと可愛い。アーリーアメリカンとか、カントリーなそんな感じのかわいい店内。女の子とか好きそう。入口入ってすぐにショーケースがあって、パウンドケーキとパンが並んでいた。ケーキだからか甘い系のパン。パン屋さんのとはちょっと違う感じで見てるのも楽しい。


 テイクアウト用にパウンドケーキといくつかパンを買って、準備してもらう間ちょっとお茶することにした。


 ロイド先生はコーヒーで、わたしは紅茶。窓際の席に座って町の様子を見ながらお茶を飲む。田舎町だからか人通りは多くないけど、のんびりした雰囲気で、時間がゆっくり過ぎていくような、そんな優しい感じ。時々子供たちが走り回ってるのが見える。平和で良い町なんだな〜。


「平和で良いですね〜。」


 と言うと、


「そうですね。」


 と、ロイド先生が微笑んだ。大きな街に行けば、物騒な事もあるかもしれないけど、この辺りの小さな町や村は土地柄なのか、人柄なのか、和やかで平和らしい。わたし、こんな町で行き倒れていてラッキーだったね。もしも、大きな町とかなら売り飛ばされていてもおかしくないかも……。今更ながらいい町で良かった。とホットする私だった。


 その後、お会計を済ませて孤児院に帰ると、子供たちに取り囲まれて、羨ましがられちゃったんだけど、お土産のパウンドケーキを見せたら途端に笑顔になって機嫌直ったみたいだ。子供ってげんきんwww。


 ロイド先生はこの後用事があるからと、早々に退出する事になったので、わたしは孤児院の入口まで見送った。


「今日はほんとにありがとうございました。町のこと、少しは知ることが出来て嬉しかったです。」


 と、お礼を言うと、ロイド先生はニッコリ笑って、良かった。と言ってくれた。

 そして、それから……、と胸ポケットから小さな包みを取り出してわたしに渡す。


「ありがとうございます?」


 と、受け取って、促されるままに包みを開けると、小さなネックレスが入っていた。トップがガラス玉みたいになってて、中で青白い炎が揺らめいているように見える……。


「嬉しいのですけど、こんな高価なもの……良いんですか?」


 わたしが貰っちゃって良いものだろうか……と、ちょっと狼狽えて言うと、


「貴女に持っていて貰いたいのです。」


 と、ロイド先生。そうして、ネックレスをわたしの手から取ると、わたしの後ろに回って、着けてくれた………。うわあああああぁぁぁ、顔から火が出そう。めっちゃドキドキする!!


「〜〜っ!!」


 わたしが真っ赤になっていると、ロイド先生が耳元で


「お守りだと思って、身につけて下さいね。」


 と、囁いた。

 あ〜〜〜〜〜〜〜っ、恥ずかしすぎるっ!!

 何も言えず俯くわたし。ムリムリムリ、対処出来ない〜〜〜。ひょぇ〜〜〜〜っ!!


 ガチガチになったわたしにニッコリ微笑んだロイド先生は満足そうに、ではまた。と出ていった。


 足音が遠ざかると、わたしはヘナヘナと、その場に座り込んだ。

 ムリだからっ!!、こんなの幾ら心臓があったって足りない!!

 心臓がまだバクバク言ってる。イケメンの殺傷能力は抜群である。


 その後、様子を見に来たジャックに肩を借りてやっとこさっとこ食堂に戻ると、何故かまだ、レオンさんがニヤニヤとこちらを見ながら椅子に座っていた。


「………?」


 わたしが首を傾げると、


「嬢ちゃん、俺暫く休暇貰ってここに居座る事にしたから、ヨロシクな。」


 は?


「神父様は何て?」


 と、やっと尋ねると、


「護衛代わりになるからこちらこそヨロシクだってさ。」


 とニッコリ笑った。


 あははは……と力なく笑う私なのだった。


















少しはラブロマンスの欠片が降ってきましたかね?(笑)




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