1/1
快晴、終わる青春
――ある夏の日の夕暮、あの日は快晴の空だった。
俺は走る軽トラを全速力で追いかけていた。
「くっそ…なんでだよ、なんで、こんな……っ!」
何分走り続けただろうか…口の中が乾きに乾き咳まで出てきた。もう脚も動かない
既に限界を迎えつつある脚に鞭を打ちながら、からからになった喉で叫んだ
「あ…ちゃん!!き、きっと…きっと、また会えるよねッ!?」
全力で出した声は、俺の大切で大切で大好きなあの子に届かせることができた
彼女は俺の出した精一杯の声に気付いて、彼女も体を限界まで軽トラから乗り出し、
「――うん、きっと...いや、絶対…絶対…ぜーったい、また会えるから!!だからその時まで、さようなら!」
その声は綺麗で、繊細で、透き通った声でまったく根拠もない言葉を放つ。また会うことなんて叶わないかもしれないのに…
でもその声はそのまま俺の心の中に響いて、すっと心の中に染み渡っていった。
こうして俺の青春は思わぬ形で幕を閉じた
――さようなら。その言葉を受け止めることができない俺は、ずっと彼女の後ろを追いかけていたんだ