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封術学園  作者: 遊馬瀬りど
外章「番外編」
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世界観設定

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□ 世界観設定

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■世界多重層構造理論(通称『レイヤホロウモデル』)

 この世界(ほし)には複数の異なる世界が層を形成して存在しているという理論。

 それぞれの世界は『エリシオン光波長』と呼ばれる固有の振動パターン(固有振動数)を持っており、星の記録領域に『論理的な領域 (パーティション)』を構築して、それぞれの世界を形成している。

 そうして世界同士は互いに干渉することなく、同一領域内で共存しあっている。



■現層世界

 人間の住む世界。



■異層世界

 心霊や怪物、幻獣、神、仏といった超常の存在の住む世界であり、人間の住む世界と重なるようにして存在している。

 現層世界とは異なる固有振動数を有しているため、通常では現層世界と干渉することはない。



■原質 (メディオン)

 『情報体の存在』を司る。

 森羅万象――あらゆるものは、突き詰めれば次に示す『九の原質』の配列パターンによって構成することができる。


 『地』   (ムーレ)

 『水』   (ジャラム)

 『火』   (アグニ)

 『風』   (ヴァーヒ)

 『波』   (ヴィクシェーパ)

 『虚空』  (シューニャ)

 『意』   (マナス)

 『理性』  (チッタ)

 『自我意識』(チュータナー)



■存在証明(エリシオン光波)

 『星の記憶』という膨大な情報を操作するための唯一の原質で、『波』と同義。



■星の記憶(『星の記録』または『すべての答え』)

 全ての多重層世界を束ねる『星』という巨大な『情報体』が有する記憶そのものを指す。

 単一概念(原質)である『エリシオン光波』によって、過去から未来までの全情報を記憶・記録している。



■情報体

 この世界を構成するあらゆる物質(有機物・無機物)を指す。

 あらゆる情報体は『原質』の配列パターンによって構成されている。



■隣神

 『現層世界』ではない世界(『異層世界』)に住む存在。

 現層世界に干渉できる強さに応じて十段階にランク付けがされており、数字が若いほど、高い知能と干渉力を有している。

 数え方は1st,2nd,……,10th



■異層認識力 (オラクル)

 この世界と同一座標に存在する異層を認識できる能力を指す。

 その昔、神の声を聴いていた聖職者や神職者に先天的に備わっていた能力であり、現在においては、全人口の一パーセント以下がこの能力を有している。

 なお、異層に干渉することまでできる人間は、そのうちのさらに一パーセント以下と言われている。

 封術学園の入学試験には異層認識力の適性試験があり、学園に通う学生たちは、全人口の一パーセントの、さらに一パーセントの集まりということになる。



■封術

 かつては超自然現象や奇跡、超能力、魔法と呼ばれていたものであり、情報体を構成する原質を操作し、改変する技術を指す。

 事象改変のプロセスは『構築』『演算』『干渉』の三段階である。

 事象改変は化学変化に近いものがあり、一のものからは一のものしか作れず、十のものからは十のものしか作れない。情報体への干渉行為は常に等価交換であり、現層世界においては質量保存の法則にも縛られている。

 封術には、大きく分けて『封魔』と『調律』がある。



■封魔(または封魔術)

 世界の理を変える力や技術を指す。

 大気中から炎や水を作り出す技術や、隣神に対抗し得る干渉力などがこれに該当する。

 封魔では、九つある原質のうち、基本的には『波』を除く八種類の原質を改変する。



■調律(または調律術)

 世界の理を正す力や技術を指す。

 異層世界が現層世界に干渉している状態を元に戻すための力(重層領域の調律)や、同位相体への憑依浄化技術(重層情報体の調律)がこれに該当する。

 多層間で空間領域や情報体の『エリシオン光波』が共振してしまった場合、それぞれが本来有するエリシオン光の波長の乱れを正すことによって干渉状態を解消し、あるべき状態へと戻す。

 調律では、『波』という一種類の原質だけを改変する。

 なお、『存在証明』を意味する原質『波』の操作を行うために、術者は自身の『最適化領域』を用いる。



■意識領域と無意識領域

 人間の脳は、全体の約三パーセントしか使われていない。これを『意識領域』と呼び、使われていない残りの部分を『無意識領域』と呼ぶ。

 心象世界を通じて心の力『装具』を手に入れた者は、この無意識領域を封術式の演算領域として使用することができるようになる。

 簡単な術式であれば意識領域のみの演算で構築可能だが、調律術式のようにエリシオン光に直接働きかける場合、意識領域と無意識領域――すなわち脳のほとんどを術式の演算に使用してしまうため、完全な無防備状態となってしまう。



■封術師

 封術を行使する者を指す。

 封術師となるには、封術学園を卒業して国家封術師の認定証 (ライセンス)を得る必要がある。

 封術師には、調律を専門に行う『調律師』と、外的の排除を専門とする『封魔師』があり、仕事を行う上では調律師と封魔師が二人一組 (ツーマンセル)を組むのが一般的であるとされている。



■封術師見習い

 封術師となるために封術学園に通い、封術を学ぶ学生を指す。

 封術師と違い、封術学園の敷地内など、公的に定められた場以外での封術の行使を禁じられている。ただし、資格を持つ封術師が監督者としてそばに付いていれば、封術を行使することができる。また、特別な条件を満たしていれば、封術の行使を認められる場合もある。



■装具

 正式名称は事象干渉機構(Medion Interference System)。

 人間という情報体を構成する原質の一つである『(マナス)』を具現化したもので、あらゆる情報体(事象)を構成している九の原質に干渉するための端末を指す。

 その形状は所持者によって異なるが、『意』――つまり、人の心から生み出されたものであるためか、大抵の場合において鋭い刃を持っている。

 装具の種類には『強化型』『特殊型』『異能型』がある。

 各封術学園の地下に存在する『マナスの門』で装具選定を行うことによって、装具を手に入れることができる。

 なお、装具自体に封術を行使することを『装術』と呼ぶ。



■封術学園

 日本でわずか四校のみ存在する、封術のプロフェッショナルを育てる国立の高等専門学校。

 各校を創設したのは『始まりの封術師』と呼ばれる者たちであり、彼らの家系は『星鳥の系譜』に名を連ねているが、学園は『星鳥の系譜』からは完全に独立した機関である。

 封術学園の所在地域と学園名は次のとおり。


 関東地方:鷹津封術学園(蒼)

 東北地方:鷺宮封術学園(紅)

 関西地方:烏丸封術学園(黒)

 信越地方:鶺鴒封術学園(碧)



■扉(マナスの門)

 星の記憶領域にアクセスすることのできるゲートであり、数多の重層世界を貫くようにして存在しているとされている。

 原質『意』を司るこの門は、高い『異層認識力』を持つ者のみが観測できる。また、この門を潜った者を心象世界に導くことによって、己の『意』を具現化した力――『装具』を与える。



■星鳥の系譜(または星鳥)

 封術の黎明期以前から、その力がもたらす新たな可能性を見出して独自に研究し、異層を知覚する能力(異層認識力)や封術を操る技術(封術または装術)を交配と格式によって高めることで、黎明期以降に現れた封術師たちとは一線を画する能力と技術を手に入れた封術師の家系を指す。

 現在では十三の家系がこれに属している。


以下、序列順

『天壌』 星条 (ほしじょう)

『万能』 鶺鴒 (せきれい)

『戦騎』 鴫百合 (しぎゆり)

『神域』 花鶏 (あとり)

『魔術師』鷹津 (たかつ)

『最巧』 斑鳩 (いかるが)

『糸繰り』鶴木 (つるぎ)

『疾風』 珠鳩 (たまばと)

『星詠み』朱鷺戸 (ときど)

『鳴動』 雲雀ヶ丘 (ひばりがおか)

『流転』 鷺宮 (さぎのみや)

『神秘眼』鵜上 (うのかみ)

『暗黒』 烏丸 (からすま)



■封術協会

 封術と封術師を管理するために、『星鳥の系譜』に連なる十三家と月宮家によって作られたコミュニティ。封術師や封術師見習いは、封術協会の定めた制約に従って封術を使用することができる。また、封術協会は封術師としての認定証 (ライセンス)を与える権限と、規則違反者を超法規的に裁く権利を持つ。



■始まりの封術師

 日本列島を襲った四度の震災。その最中、突如として顕現した『マナスの門』を最初に発見した者たちを指す。

 その場に偶然居合わせたという理由だけで門に取り込まれ、『星の記憶』を通じて強制的に己が為すべきことを理解させられた彼らは、『星の修正力』の担い手として、世界の仕組みを決定付けている『原質』を組み変えるための力――事象改変の力である『装具』を用いて『隣神』と戦い、世界をあるべき姿へと正すための力と知識を得た。

 これが、世界で最初の『封術師』の誕生である。

 『始まりの封術師』たちは封術の前身である特別な力を有していた『神職者』や『聖職者』たちを集めて隣神に対抗し、その後、封術師を育てるための独自機関である『封術学園』を創立した。



■違法封術師

 封術の持つ可能性に魅入られ、あるいは魅せられて、封術を私利私欲のために用いるようになった封術師を指す。

 封術が封術協会によって管理されるようになった現代において、封術師としてのライセンスを持ちながら、封術協会の定める制約を破って封術を行使する者は、毎年少なからず存在している。





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□ その他の設定

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■高性能多機能携帯端末(または端末、デバイス)

 生活面や学業面で用いられる必須道具である。

 学内ローカルネットに繋ぐことで、スケジュール管理やカリキュラム情報、各種連絡事項など様々な情報のやりとりが行える。また、部活や委員会によっては専用のアプリケーションをインストールすることで連絡ツールとしても扱える。

 起動方法には『意識起動』と『接触起動』の二種類がある。

 意識起動とは、接触する肌から微弱な電子を受け取って起動すること。

 接触起動とは、指先で軽くなぞることで起動すること。

 デバイス上に表示する光の線を指す言葉として、しばしば『輝線』という言葉が用いられる。

 また、デバイスにはカードタイプのものとアクセサリータイプのものがあり、現在ではアクセサリータイプの方が主流となっている。

 カードタイプには映話(映像による通話)機能、アクセサリータイプには音を直接脳に伝える直接接続 (ダイレクトリンク)機能がある。



■星の修正力(または『星の自浄作用』)

 星自身が元の状態に戻ろうとする力を指す。

 封術による事象の改変は、この作用によっていずれは元の状態へと戻る。改変結果を長時間維持するためには、封術の干渉力を高める必要がある。

 『星の修正力』は情報体が持つ『対干渉力』よりも強固で絶対的な作用である。



■抑止力(星の抑止力)

 『星』によって定められ、導き出された強大な『可能性未来』を破壊して別の未来へと歩もうとする存在が現れたとき、『星』は己の手足となる存在を世界に介入させることで『可能性未来』を在るべき形に正そうとする。その存在を抑止力と呼ぶ。



■対干渉力

 『星の修正力』の一種で、情報体が元の状態を維持し続けようとする力。封術による事象改変を行うには、最低でもこの『対干渉力』を上回るだけの干渉力を構築式に含める必要がある。



■干渉圧(または干渉圧力、干渉波)

 ある情報体が存在している世界(領域)に対して、その情報体が存在していることを示す力を指す。

 世界に存在できる最低限の干渉圧力をフラットとして、相手の意識に与える程度によって、干渉圧力の強弱が決まる。干渉波というのは干渉圧を急激に高めて周囲に放出することを指す。



■星の矛盾許容

 ある世界(層)に存在していた情報体が特殊な条件によって変質してしまった場合、存在を定義している『エリシオン光波』の波長域に矛盾が発生する。この矛盾を解消するために、情報体が新たに手に入れた『エリシオン光波』の波長域を現層領域内に収めようとして、元の存在定義(現層領域)と新たな存在定義(異層領域)を繋ぐ回路 (サーキット)を作り出してしまう。

 『星の矛盾許容』が発生すると、その情報体そのものが重層領域を内包してしまうため、異層領域の存在に縛られることなく、自由に行動することが可能となる。

 なお、『星の矛盾許容』を抱えた存在を指して『重層情報体』と呼び、重層領域の調律とはまた異なる調律方法が必要となる。



■神格化

 現層世界の存在が有する『エリシオン光波』の固有振動パターンが変化して、異層世界の存在(隣神)となってしまうこと。

 神格化した場合には必ず『星の矛盾許容』が作用するが、神格化するには相応の強い理由が伴うことから、強迫観念にも似た絶対的な制限を受けていることが多い。



■世界同士の干渉

 それぞれの世界は『エリシオン光波長』の固有振動数によって、『物理的な領域』である『星の記憶』に『論理的な領域』を形成して存在しているため、互いに干渉しあうことはほとんどない。

 しかし、何らかの外的圧力や超自然現象などによって、世界を構成する固有振動数に微小な変化が生じてしまう場合がある。このとき、一時的にいくつかの世界が部分的な共振を起こしてしまい、星の不文律が崩壊する。霊的現象やUMA(未確認動物)などの目撃例が生じるのは、これが原因。なお、微小な干渉であれば、『星の修正力』によって自然修復される。



■次元振動

 現層世界を含めた多重層世界における次元レベルでの振動――すなわち『エリシオン光波』の揺れを指す。



■共鳴振動(共振)

 世界多重層構造理論において、情報体が持つ『エリシオン光波』の振動パターンが、別の情報体のそれと共鳴する際に生じるもの、と定義している。

 情報体の起こす共鳴振動――共振と呼ばれる現象には二種類ある。

 同じ世界に存在する情報体同士が互いに共振する現象を『情報体間共鳴振動』と呼ぶ。

 異なる世界同士や、部分的に切り出した領域同士で共振する現象を『層間共鳴振動』と呼ぶ。



■情報体間共鳴振動

 世界多重層構造理論では、『直感』や『一目惚れ』、『気が合う』などの現象を情報体間共鳴振動による現象の一つであると位置付けている。同一世界(同層)でしか見られない現象であるため、重層する世界に対しては大きな影響を及ぼさないとされているが、『重層情報体』に関しては封術師による対処が必要となる。



■層間共鳴振動

 情報体間共鳴振動が同一世界内に存在する情報体同士で発生する現象であるのに対して、層間共鳴振動は世界同士が有するエリシオン光波長の共鳴振動を指す。

 『世界同士の干渉』は、層間共鳴振動によるものである。

 『次元振動』の揺らぎによってこの現象が発生してしまうと、それぞれの世界が有している『エリシオン光波』が共振により一時的に増幅される。この瞬間、世界と世界を繋ぐ回路 (サーキット)が形成されてしまうため、異なる世界の生物(『隣神』)が顕現できるようになる。

 また、共振現象によってその世界に存在する情報体(主に不変的な情報構造を持つ無機物)が、エリシオン光の波長域の増幅に耐え切れずに自壊してしまうことがある。



■振域レベル

 この世界(現層世界)を基準として、現層世界に干渉している異層世界の領域が現層世界からどの程度離れたものであるかを示している。

 振域レベル〇は、霊体や幽体と呼ばれる存在の世界であると言われている。振域レベル〇では『星の修正力』によってすぐに自動修正されるが、振域レベル一以降になると、『星の修正力』では元の状態に修正されるまで時間がかかるため、封術師(調律師)による調律が必要となる。



■可能性未来(または可能性世界の収束)

 『星の記憶』という概念から派生した考え方のひとつ。

 過去から現在までの情報を材料として導き出す、予測された未来のこと。

 可能性未来は一個の情報体を中心とした無数のツリー構造から成っていると言われており、説明にはしばしば一本の大樹が用いられることが多い。

 情報体の過去から未来までを一本の太い幹として、そこから無数に枝分かれする枝葉によって、情報体同士を関連付けている。さまざまな条件下によって現在の可能性は刻々と変動するが、大本となっている幹には大きな変動はなく、最終的には同じ結果へと収束していく――という考え方。



■可能性世界

 情報体が現在から未来へと向かう可能性は、無数に存在している。それらは可能性世界と呼ばれ、些細な状況の変化によっても、その存在(情報体)を構成する『小さな世界』は容易に変動してしまう。

 ただし、どの可能性世界が選ばれたとしても、『星の記憶』によって導き出された『可能性未来』には変動がないと言われている。



■確定未来

 情報生命体の"天寿"のように、絶対に避けることのできない可能性未来を指す。



■封術結界(または調律結界)

 封術を用いた結界術式。

 結界の内で固有振動パターンを固定することで、封術の事象改変による影響を阻害することができる。



■最適化領域

 特定空間領域内で現層領域と異層領域が重なっている場所において、異層領域のエリシオン光波長パターンだけを抜き出して元の状態に正そうとする(調律を行う)際に、探査術式と調律術式を術者独自の方法に定型化することを指す。

 例えるならば講義の内容をノートに書き写すようなもので、術者本人が最も演算しやすい領域を造りだしてから調律を行うことを指して、『最適化領域の構築』と呼ぶ。



■再生術式(完全治癒術)

 天河聖奈が行使した未知の封術式。

 封術による事象改変は現在から未来への一方向にのみ作用するため、怪我や病気になる以前と同じ状態にする完全な治癒術は不可能であると結論付けられているのだが……。



■封術紋

 封術式の紋様を刻むことによって封術の発動を可能にしている印のことを指す。

 封術紋には封術式だけでなく、発動の条件式や改変の効果時間式も含めているため、汎用性には欠けるが、繰り返し同じ術式を用いる際には重宝される。

 しかし、刻む紋様は非常に複雑であり、並の術者では扱えないというのが現状で、封術紋を刻む技術は『星鳥の系譜』序列第一位の星条家による独擅場となっている。

 なお、封術紋は事象改変により新たな情報体が創り出される瞬間にも浮かび上がる。



■神職者(聖職者)

 神々に仕える職に就いていた者たちは祭儀や神託によって、封術黎明期以前から異層に住まうこの世ならざる者と戦い続けていた。

 封術が体系化された現代において、彼らは『封術師』と同義とされている。



■封術教師

 教員免許を持たず、封術を専門に教える教師を指す。

 各学年各クラスを担任する教師は必ず封術教師の中から選ばれ、第三学年となるまでの二年間、封術の専門科目をすべて担当する。



■顧問封術師

 封術学園に封術関連の仕事を斡旋する封術師を指す。

 そのほとんどが「始まりの封術師」によって集められた神職者や聖職者である。



■訓練場

 封術学園が有する封術の訓練場。

 封魔の技術や対隣神の戦闘訓練をするための施設で、鷹津封術学園には第一から第三までの訓練場がある。

 訓練場には『封術結界』が張られており、結界の内側で封術を行使した場合には、外側に影響を及ぼさないようにしている。また、結界内では封術の干渉力も弱まっている。



■過剰行使者 (エクシーザー)

 封術学園内において、校則で定められた干渉力以上の干渉を必要とする封術を行使している学生を指す。

 治安維持会メンバーの主な役目は、封術の過剰行使者を取り締まることである。



■四校統一大会

 封術学園四校による封術競技の大会で、毎年十月に開催される。

 固定競技の五種目に、開催校が選択することのできる選択種目を加えた六種目で、封術学園の代表選手たちが競い合う。

 種目には個人戦、団体戦、男子のみ、女子のみ、混合がある。

 二○五三年に第十回を迎えるが、第九回大会は封術事故によって中止となった。


・固定競技

 『光速の射手』(ファスト・ドロー)

 『螺旋の球形』(スフィア・クリスタル)

 『事象の地平面』(イベント・ホライゾン)

 『二体一対』(パーフェクト・マッチ)

 『神の不在証明』(オール・フォー・ワン)


・選択競技(現時点で明らかになっている選択競技は次のとおり)

 『妖精の尻尾』(フェアリー・テイル)



■固有銘

 封術協会によって、封術に関係する特異な才能や特殊な装具、高位隣神の討伐の功績などを認められた特別な封術師に与えられる銘を指す。銘には『矛盾螺旋』や『光輝月点』『始まりの封術師』などがある。



■重層視覚保有者

 重層する世界が共振を起こした場合に、封術を用いることなく、視覚的に異層領域を認識できる者を指す。



■第八国際封術研究所

 旧、欧州素粒子原子核研究機構の一研究施設。

 表向きには公表されていないが『世界多重層構造理論』を最初に提唱した研究所であり、現在では二つの命題『異層認識問題』と『星の記憶』を研究している。

 九槻秋弥と九槻月姫の母親である九槻綺羅が所長を務める。



■聖條女学院

 幼稚舎から大学院まである全寮制の名門女子校。

 政界・財界・学界・業界といった分野で活躍する著名人の令嬢が通う。



■『天童神楽』討滅作戦

 二○四七年に行われた、クラス1st隣神『天童神楽』の討滅作戦を指す。

 封術師団を指揮していたのは当時の星条家当主であり、星条悠紀の祖父にあたる人物。

 作戦には星条悠紀、星条帝、関内桃花の他に、袋環樹も参加していた。




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□作中に登場する封術・装術

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■『火』系統の封魔術

 ・火球 (ファイア・ボール)

 ・炎球 (フレイム・ボール)


■『風』系統の封魔術

 ・風刃 (ウィンド・エッジ)

 ・風球 (ウィンド・ボール)

 ・洞察眼 (インサイト)


■『水』系統の封魔術

 ・氷錘 (アイス・ニードル)


■『虚空』系統の封魔術

 ・招雷 (サンダー・ボルト)

 ・電光 (ライトニング・ショット)

 ・雷電 (ライトニング・ボルト)

 ・防護膜 (ハード・コート)

 ・望遠眼 (ディスタンス)


■『地』『水』系統の混成封魔術

 ・地盤沈下 (クイックサンド)


■『火』『水』系統の混成封魔術

 ・水蒸気爆発 (エクスプロージョン)


■『風』『水』系統の混成封魔術

 ・嵐気流 (ストーム・ストリーム)


■『自我意識』系統の封魔術

 ・全景眼 (マルチスコープ)


■『波』系統の調律術

 ・領域支配 (エリア・オプティマイズ)

 ・領域隔離 (エリア・アイソレーション)

 ・最適化領域 (オプティマイズ・フィールド)


■固有装術

 ・銃撃の舞踊 (バレット・ダンス) ※スフィアの固有装術

 ・乱れ糸 (ワイヤー・ワークス) ※鶴木家の固有装術

 ・狭き門 (ゲートオブバビロン) ※魔剣の固有装術

 ・暗転直下 (ダーク・ダウンフォール) ※烏丸家の秘術

 ・隠伏 (ハイド・アンド・シーク) ※烏丸家の秘術


■その他

 ・完全治癒術? ※天河聖奈が使用

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