タイトル未定2026/02/11 18:09
ご提示のタイ語の文章は、中国唐代の白行簡による「天地陰陽交歓大楽賦」を現代的な詩的表現で翻案・解釈したものと見受けられます。原文のリンクもありがとうございます。このタイ語の詩を、日本語の詩的散文として翻訳いたします。
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生命の本源と歓びの賦
生命と心は、人の根幹なり。
欲求は、生存のための糧。
根幹を養い糧を満たすに、衣食に勝るものなし。
衣食足りてなお、楽しみを遠くに求めること莫し。
至高の楽しみは、夫婦の道に極まり、
男女の情に合致す。
これ、陰陽の交わりなり。
官職や名声の栄華は、
誠に人情の衰えに過ぎず。
万物の創造は、ここを端緒と為す。
天と地、交わりて覆載均しく、
男と女、交わりて陰陽和す。
故に仲尼も婚姻の大なるを称え、
詩人も『螽斯』の篇を遺す。
根源を尋ぬれば、この理を離れず。
ゆえに、人の世の営みを想い、
姿かたちの美醜をも語らん。
情に縁りて儀を立て、姿に因りて意を汲む。
隱微偽変の機微、尽くさざるはなし。
稚き日の戯れより、人の世の終焉に至るまで、
猥談と雖も、その裡に佳境を標す。
人の楽しみ、これに勝るもの莫し。
故にこれを『大楽賦』と名付く。
玄化初めて開け、洪炉は奇を耀かす。
剛を錬りて健を成し、柔を熔かして雌を制す。
即ち男女の両体を鋳造し、
陰陽の二儀を範と為す。
一章 青春の契り
男は剛毅を以て矩を立て、
女は柔和に順いて規と成る。
幼き日、卵の殻に包まれし蕾は、
時移りて皮開き、頭を露わす。
歳重ねて、黒き兆し生じ、
月巡りて、紅の水涸れる。
やがて男は冠を戴き、女は笄を結う。
その姿、温柔にして玉の如く、
嬌羞の貌、あたかも仙のごとし。
英威は爛と輝き、容態は婀娜として美しい。
白き素肌は雪のごとく清らかに、
紅差す頬は花のごとく円らか。
燕の翼を連ねるが如く想い交わし、
寸心を砕きて万策を為す。
こうして良き日を選び、媒酌を問う。
六礼を尽くし、百両の聘礼を納る。
両姓の誓い、杯を共に交わす時――
青春の夜、紅き灯の下、
冠帯解き、花髪を卸さんとする。
心は静かに澄みて、言葉は鶯の囀りの如く。
柔情は密かに通じ、想いは鳳凰の卦に託す。
朱の帷を繰り、紅の袴を採り、
白き素足を捧げ、玉の臀を撫づ。
女は男の茎を握り、心はときめき、
男は女の舌を含み、想いは微睡む。
津液もて塗沫し、上下に擦り合わす。
情を含みて仰ぎ受け、微かに綻ぶ縫目。
力を籠めて前衝すれば、茎は突入し、割くが如し。
朱に染まる点々、露は汪々と滴る。
これ即ち、夫婦の成り初め、
陰陽の和合と謂うべきか。
この一度を以て、永遠に閉ざさじ。
二章 四時の交歓
春
高楼に月の夜、あるいは閑窓の早晩。
素女の経を繙き、秘戯の図を観る。
帷を張りて円く施し、枕を倚りて横たう。
美人は羅裙を脱ぎ、繍袴を解く。
頬は花のごとく、腰は束ねた素の如し。
夏
広き苑の深き房、紅の帷に翠の帳。
窓辺には日影を籠め、簟には花光を透す。
蓮池に柳は翠影を揺るがし、
画帳に葵は花光を散らす。
艶やかに、しなやかに、情を含みて体を動かし、
逍遥の態、思うまま。
秋
玉簟未だ敷き、朱衾半ば熏す。
庭槐の葉は落ち、池荷の花は芳しい。
団扇を収めて日を閉ざし、
芳帳を掩いて雲を垂る。
琴線は鳳曲を調べ、錦には鴛紋を織る。
冬
温室の香しき閨、共に会い共に携う。
鴛鴦の衾に翡翠の帷張り、
珊瑚の枕、鏡は玻璃の如し。
暖炉の酒を傾ければ春光灼灼たり。
膝を交うる紅炉に、寒色の凄凄たる無し。
三章 衰微と追憶
夫婦ともに老い、陰陽枯槁す。
力衰え骨露わとなるも、
なお心の楽しみに縦にして、
脳の精を泄らすを慮らず。
これ、房中術の至精、
まさに人間の好妙というべし。
されど、若き日の艶やかさは失せ、
宮殿の三千の美女も遠き幻。
鳶の声に驚き、斑鳩の啼くを聴く。
寂寥の裡に、過ぎし日の交歓を想う。
四章 社会の鏡
貧しき巷の民は、
力の限りに生命を紡ぐ。
風雨に晒されたる顔は粗糙なれど、
その心は清流の如く透き徹る。
宮廷の奥深く、儀式は粛々と。
遠国の貢物、調度の数々。
楽人は鳳曲を奏で、舞姫は裾を翻す。
その優雅の裡にも、
人の世の営みの一端を識る。
結び
四季巡る人の世の契り、
水の流れの如く絶ゆることなし。
霜雪も断ち切れぬ絆の温もりは、
石の部屋にも灯し火のごとく。
霧深き帳の裡に、なお揺らぐ。
全ての生命は、
宇宙を彩る欠片の一片。
愛も、情欲も、夢もまた、
文明という連鎖の環と成る。
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