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タイトル未定2026/04/19 22:00

ウンン(フォン) 第1話


(もし大切なのが価値であるなら、もし大切なのが利益であるなら、もし大切なのが何かをして「なぜそんなことをするのか」「何のためにするのか」と人に問わせないことであるなら、それはサラブリーの売女の方が俺より価値があるということだ。

俺たちには注目を浴びたがり、登録者数に飢え、無意味なことをする連中がもう十分にいる。それなら、なぜ俺が無意味なことをする必要がある? 今の人は毎日大変で、生き残るために日々もがいている。そんな人たちが、なぜ俺のような無意味な人間の話をわざわざ聞きに来るんだ? 誰が俺がシュレーディンガーの猫を無意味に説明するのを聞きたいと思うんだ?

俺は愚かで無能だ。俺は無価値で無意味で不合理だ。価値なんてない、利益も生まない。なぜやるのか自分でもわからない。ええと、シュレーディンガーの猫ってのは、シュレーディンガーによって、放射性元素が崩壊して放射線を出すと毒ガス放出装置が作動する密閉箱に閉じ込められたんだ。崩壊すれば毒が出て猫は死ぬ。でも、放射線が崩壊するかしないかは、箱を開けるまでわからない。だから猫は生きていると同時に死んでいる状態になる。そこから二つの並行世界が生まれるんだ。猫が死ぬ並行世界と、猫が生きている並行世界。俺は猫が死んだ並行世界にいる。俺こそが猫が死んだ並行世界だ。俺は死んだ猫だ。俺は愚かで、間抜けで、無価値で、馬鹿だ。

俺は無価値な、弱い小さな白ウサギだ。今までずっと、俺は無価値な人間だった。一度だって価値があったことなどない。価値のある人間であることがどういうことか、俺は知らない。価値って何なのか、俺にはさっぱりわからない。俺は価値というものを知らないんだ。どうか俺に、価値って何なのか教えてくれないか?

俺は無価値で無意味だ。俺のする全ての行動が、「なぜそんなことをするのか」「何のためにするのか」という疑問を生じさせる。もし俺がウサ耳の少女に変身して、ポセイドンでマッサージの仕事をしたなら、俺には価値と意義が生まれ、「なぜやるのか」「何のためか」なんてもう誰も聞いてこないんだろうな?)[闇の魔法少女の日記 第1話より]

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