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今のあなたを失いたくないから

 ようやく家の前に着いたときは二人共、身体全体に雪のコーティングがされていて言葉もなく震えていた。

やっと絞り出した言葉は「じゃあな。風ひかないように、充分温まれよ」

「うん、シフト待ってるわ。じゃあ」といってお互い隣同士の門に入っていく。


玄関先に入ると、全身雪でベタベタの恰好を見た母が「天気予報ぐらい見て外に出なさいよ。風邪ひくでしょう。早く、シャワー浴びなさい」と、まくし立てる。

弟の健太も、自分の部屋に戻る途中で「今日はバレンタインデーだから林二兄ちゃんと一緒だったんだろ。寒い日でも、暑いよな~」と、エロイ目を向ける。

「えっ、今日ってバレンタインデーだっけ?」

「何、ボケているんだよ」

だってこういうイベントって、何カ月も前から宣伝してるから‥。

とにかく早く身体を温めなさいと、母に追いやられて風呂場に入る。


いつもより熱いシャワーの湯を冷え切った身体全身にかけて、やっと生き返った心地になる。髪を洗いながら今日の林二の言葉を思い返すと、なんだかこっばずかしくなる。そうか、バレンタインかあ。妙に納得する。

あれ? 女子から告白する日じゃなかったっけ?


風呂場から出て、ベットへ駆け込むと爆睡していた。起きたら、夜の9時だった。それから1人の食事をしてから、まだまだ寝足りないきがしてベットへ入る。


寝る前に林二にメールを送る。

「いつも側にいてくれてありがとう。今日は、涙がでるくらいの告白。私も、今のあなたを失いたくないからよろしくお願いします」あっ、やっぱ好きだとかいれた方がいいかな。なんか、照れるしなあ。まあ、これでいいや。結局15分位かかって完成。紙飛行機のアイコンの送信ボタンを押すと、それはあっけなく飛んでいった。

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