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鷹司家戦国奮闘記  作者: 若竹
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お勉強の時間です 近畿周りの状況

 今日は久しぶりに庭の東屋に籠もってお勉強です。八郎が帰って来たしね。河野家がオレの家臣となったし、現在の戦国状況を在富(ありとみ)が教えてくれるんだって。


「ええ、それでは授業を開始します」


 ワー!パチパチ!


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 今、日の本は大きな戦乱に(おお)われて居ます。

 本来であれば、京も多くの合戦が行われていたのですが、忠冬や私の活躍で、かなりの戦が無くなっています。ただし、その代わりに起きた戦も在りますから、あまり自慢できませんね。


 夏の細川との合戦は最たる物です。


 ではまず近畿の情勢ですが、細川京兆家(けいちょうけ)が排除され、三好家が独立しました。三好家は阿波、讃岐、淡路、和泉、河内、摂津の六ヶ国の守護となっています。


 足利将軍家は細川を追い、北陸に進出。若狭を直領にし、加賀で一向宗の掃討を行なっています。加賀においては寺領は全て没収。吟味の上で最低限の領地のみ返すとしていますが、今のところ寺領の返還が叶った寺は有りません。


 その為、一向宗の抵抗も激しいのですが、掃討が終わった地域には厚い救援を行なっています。炊き出し等の緊急援助だけでなく、街道の整備や家屋の改修なども進んでいます。


 既に雪が積もり始めているので雪が溶ける春までは休戦となりますが、多くの暖房器具を送っているので、幕府軍の撤退はありません。むしろ、この冬の間に幕府側のお城を改修して強固な城にするそうです。


 さて、その北陸戦線を支える近江ですが、六角家が名実共に一国守護となりました。これまで六角家は南近江の半国だけを支配していました。比叡山や京極家などが北近江に大きな領地を持っていたからです。


 この夏の戦で比叡山や京極家の所領は六角家の管理となりました。北近江の大勢力であった浅井も幕府の意向も受けて六角に臣従しています。ただし、密かに美濃斎藤氏と通じているなど面従腹背であろうと思われます。山城国の直ぐ東ですから、安定させたいですね。


 大和国は兵衛達の活躍もあり多くの荘園が朝廷に戻りました。近衛さんも国司となり、多くの官司が派遣されましたから、しばらくは安定しているでしょう。


 山城国の周囲で残るのは丹波国です。ここはこれから兵衛達が行くのですが、未だに細川京兆家の影響が大きな場所です。頑張って征服してもらいましょう。

 

 20年以上かけて築いて来た成果が、この夏に一気に花開いたようです。京は復興し、細川京兆家は京から追放されました。至る所にに火種は残ってますが、何とか大火災は鎮火出来たと言う感じですかね。


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 在富も感慨深かったんだろう。一気に喋った後は目を瞑って沈黙してしまった。


「ダウー」

「そうですね。今日はこれまででち」




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[気になる点] >ただし、密かに飛騨斎藤氏と通じているなど 美濃斎藤じゃないか?
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